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週刊東洋経済に寄稿

 投稿者:中澤孝之  投稿日:2012年10月 3日(水)10時11分47秒
返信・引用
  尖閣、竹島をめぐる領土問題が大きな話題となっている折、10月1日発売の「週刊東洋経済」誌が領土問題を特集しました。北方領土問題では中澤が、尖閣問題では日暮君が署名入りで寄稿しましたので、ご関心の向きはご覧ください。
また、ウラジオストク野田・プーチン会談の解説を書きましたので、以下のメールアドレスにアクセスしていただければ、お送りします。cai56470@pop17.odn.ne.jp
 
 

cafe fua

 投稿者:杉目覚  投稿日:2012年 8月20日(月)07時03分22秒
返信・引用
  GWから、みやぎ蔵王でコーヒー屋を始めました。
近くにお出での際はお立ち寄りください。
こんなところです。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.462686300432800.109111.328747533826678&type=1

http://cafefua.com

 

「エコノミスト」誌に寄稿

 投稿者:中澤孝之  投稿日:2012年 5月22日(火)12時55分36秒
返信・引用
  5月21日発売の毎日新聞社発行・経済週刊誌「エコノミスト」5月29日号のフラッシュ欄に小論を寄稿しました。北方領土問題にご関心のある方はご笑覧ください。  

横溝さんの「独り言」に感銘

 投稿者:池見清志  投稿日:2012年 5月 3日(木)10時45分19秒
返信・引用
  「社友会報」に掲載された横溝幸子さんの「演劇担当記者の独り言」に大きな感銘を受けました。私の在職中に横溝さんには何度かお会いしたことがありましたが、現在も記者として活躍しておられることに敬意を表したいと思います。専門誌「演劇界」で劇評を読み、いつも感心しております。歌舞伎を見始めてから四十年近く、最近ではさらに人形浄瑠璃にまでいりこんでいる私ですが、彼女のような方のご活躍があってこそ、歌舞伎が世界文化遺産に認められたのだと思っております。「自腹を切って」まで海外の公演に行かれたとは、頭が下がる思いです。正直に申しまして、最近の歌舞伎界は、所謂「花形」と呼ばれる若手の役者の人気が上滑りし、実力がイマイチという感じがしてなりません。こうした明日を担う人たちを叱咤激励するためにも、横溝さんの益々のご活躍を祈念します。  

研究会

 投稿者:中澤孝之メール  投稿日:2012年 2月12日(日)11時42分37秒
返信・引用
  各位 (一部重複の節は、ご寛容ください)

日ごろご無沙汰しております。
ご関心あれば、以下の日本対外文化協会研究会にお運びください。

中澤孝之
第108回研究会
テーマ   「ソ連解体20周年にあたり、その遠因に迫る」
講 師   評論家・時事総合研究所客員研究員 中澤孝之氏
日 時   2012年2月16日 (木)  午後6時から
場 所   霞が関ビル35階・東海大学校友会館 「霞の間」
  千代田区霞が関3-2-5
  電話 03-3581-0121
会 費   会 員 2,000円
  一 般 3,000円
  学 生  無料(学生証をご提示ください)
  ※  出席ご希望の方は、お手数ですが同封の返信用紙でFAXまたは電話、メールで
 2月15日(水)まで、お早目にお申し込みください。、

  FAX(03-3353-5292)、
  電話(03-3353-6980)
  メールoffice-tw@taibunkyo.com


 

喜寿

 投稿者:池見清志メール  投稿日:2011年12月23日(金)17時20分16秒
返信・引用
  本日、不肖私の「喜寿」のお祝いとして素晴らしい置時計を拝受しました。有難うございました。心から御礼申し上げます。これからも健康に留意し、少しは役に立つような余生を送る所存であります。時事通信と社友会の益々のご発展を祈念致します。どうぞ、皆様、良いお年をお迎えください。
池見清志
 

講演会のお知らせ

 投稿者:中澤孝之メール  投稿日:2011年10月 5日(水)00時59分42秒
返信・引用
  ご関心のある方はどうぞお出でください。
5月末に上梓した拙著「ロシア革命で活躍したユダヤ人たちー帝政転覆の主役を演じた背景を探る」(角川学芸出版・608ページ・税別4500円)執筆の裏話などをお話します。

以下、講演会のお知らせ(「はがき」からの転載)を添付します。


  講演会のお知らせ

 ロシア革命で活躍したユダヤ人たち
  -帝政転覆の主役を演じた背景-

 講師 中澤孝之
    (元時事通信社・モスクワ支局長 外信部長
     県立新潟女子短大・長岡大学教授)歴任

1.日時 10月15日(土)
     午後1時30分-5時(1時開場)
2.場所 明治大学リバティータワー
     1073教室(7F)
3.会費 1000円(資料代等として)
4.共催団体
     現代史研究会
     日露歴史研究センター
     社会運動史研究会

  問い合わせ・連絡先・申込先
     東京都狛江市東野川3-17-2-912
     由井 格
     TEL・FAX 03(3480)1392

 

ライフワークの完成のお知らせ

 投稿者:中澤孝之メール  投稿日:2011年 5月 9日(月)20時34分41秒
返信・引用
  一部会員の皆様にお知らせしましたが、ライフワークの新著「ロシア革命で活躍したユダヤ人たちー帝政転覆の背景を探る」が月末に出版されます。600ページを超える、私のこれまでの著書(アマゾンでご検索できます)約25冊のうち最も大部の本となりました(したがって、価格も税抜き4500円と高め)。
タイトルやテーマは学術書ですが、中身は興味あるエピソード満載(例えば、最後の皇帝ニコライ二世一家の殺害犯人たちはユダヤ人革命家だった、ラスプーチンのユダヤ人秘書シマノヴィチの重要な役割、ユダヤ人女性革命家たちの活躍、ユダヤ人はなぜ優秀なのか、秘密警察で働いたユダヤ人革命家たちの過酷な運命などなど)です。5月13日までに角川学芸出版(FAX03-3817-6962、あるいは電話03-5842-5364)に「中澤からの紹介」としていただければ、著者割引(8掛け)で予約できます。お近くの図書館にもお薦めいただければ、まことに幸甚です。
 

エコノミスト寄稿

 投稿者:中澤孝之メール  投稿日:2010年12月 1日(水)10時00分31秒
返信・引用
  11月29日発行の毎日新聞社の週刊誌「エコノミスト」12月7日号に小論(p95,94)を寄稿しました。北方領土にご関心のある方、お読みいただければ幸甚です。  

朝の解説移転

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 6月11日(金)12時15分8秒
返信・引用
  長らくご閲覧いただきましたが、煩雑なため掲示板を一本に絞りたいと思います。したがって社友会掲示板には来週から掲示いたしません。14日朝からは以下のブログでご閲覧願えれば幸いです。

http://blog.so-net.ne.jp/MyPage/blog/home/
 

今朝のニュース解説(11日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 6月11日(金)07時43分56秒
返信・引用
  ◎菅、“宿敵”亀井切りに成功:郵政舞台裏
 郵政改革法案先延ばし決着は、半年にわたる首相・菅直人と金融・郵政改革担当相・亀井静香の路線上のバトルで菅が圧勝、亀井が完敗の形で決着がついたことを意味する。前首相・鳩山由紀夫には効果てきめんであった亀井の“政権離脱”の脅しは菅には通用しなかった。亀井は政治的には“亀井切り”とも言える辞任に追い込まれたのであり、連立政権の特色であったしっぽが胴体を振るミニ政党の“専横”は消滅し、菅体制が一段と強化される形となった。新聞は本記がやっと朝刊に間に合う時間の辞任とあって、解説を掲載するまでに至らなかった。そこにネット評論の強みがある。
 亀井政治は警察出身だけあって“脅し”が基本。これまで鳩山に対しては、連立離脱を垣間見せるだけで勝負ありの結論を得てきた。これが閣内にもあつれきを生み、副総理・菅や国家戦略相・仙谷由人と激しい対立関係を形作ってきた。その顕著な例が2つある。1つは昨年12月初旬の補正予算をめぐる対立であり、もう1つは3月の郵政法案そのものをめぐるバトルだ。いずれも経済路線上の相いれない対立に根ざしている。12月は基本政策関係委員会において、亀井の大型補正による景気刺激策と財政規律重視の菅との対立だ。20分にわたり激論が戦わされ、菅は亀井を「財政出動が大きければ大きいほど良いと言うのは恐竜時代」を批判。その後菅が電話しても亀井が無言で切るという状況に立ち至った。「幼稚園児の喧嘩」と言われた。
 郵政法案をめぐっては民放テレビ番組で、預け入れ限度額引き上げをめぐり亀井と菅がののしり合うという醜態を演じた。限度額2000万円への引き上げを、「聞いていない」とする菅と、説明したとする亀井の口論だ。限度額問題では仙石も反亀井の急先鋒として参加、亀井批判を繰り返したが、結局鳩山は亀井の脅しもあって亀井案を丸のみにして決着した経緯がある。
 こうした対立を根底に、郵政先延ばしの決着となったのだ。亀井にしてみれば菅が首相になったとたんに「まずい」と感じたに違いない。亀井はすぐに菅と会って「郵政の速やかな成立の約束を取った」と説明しているが、恐らく菅は「今国会で」とは明言していまい。むしろ今国会では処理しないとの腹を固めていたに違いない。首相決断の形で自分は表に出ることはなく、仙石や幹事長・枝野幸男を使って亀井包囲網を形成。ついには“宿敵”の辞任に追い込んだ形だ。菅には政権離脱の脅しは通用しなかった。それだけ菅はしぶとかったのだ。それも国民新党は連立を離脱しないのだからもともと底は割れている話しだ。
 菅が強気に出た背景には世論調査の内閣への期待値が高く、参院選への自信が持てたと言うことだろう。また世論も郵政改革法案をめぐって消極論が強く、朝日新聞も「今国会廃案」を社説で主張している。全国郵便局長会や日本郵政グループ労働組合の選挙対策も、いまさら自民党を押すわけにも行くまい。選挙後の臨時国会での決着なら納得せざるを得まい。こうして人事で「脱小沢」を成し遂げた菅は、選挙至上主義の象徴であった小沢一郎の郵政密着路線にもくさびを打ち込んだ。まさに郵政でも「脱小沢」である。
 

今朝のニュース解説(10日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 6月10日(木)07時32分18秒
返信・引用
  ◎争点喪失で政権信任投票の色彩:参院選
 フランス革命で急進派が処刑にされて、革命路線が定着したように、民主党の改革路線は「小・鳩体制」の崩壊にともなう、“穏健派”の台頭で様変わりの様相となった。普天間・消費税など重要政策課題で一種の「民主党の自民党化」ともいえる現象が生じている。これは参院選挙に向けて鮮明な対立軸が喪失しつつあることを物語っており、選挙は菅新政権の信任投票の意味合いを濃くしている。まさに野党、とりわけ自民党にとって最悪のコースとなりつつある。
 「いずれ化けの皮ははがれる」とみんなの党代表・渡辺喜美が述べているが、選挙前には無理だろう。しかし選挙後では意味がない。民主党内で会期は延長せずに7月11日投票論が強まっており、これはあきらかに「臭いものにふた」の「あら隠し選挙」を目指したものだ。10日付新聞各紙の世論調査でも内閣支持率は朝日が60%、読売が64%と「ご祝儀支持率」の様相を強めている。投票先も朝日が民主39%,自民13%、読売が民主36%、自民13%と倍以上のリードとなっている。郵政改革法案の強行採決を避けて、早期に国会を閉幕しようとする戦略はこの支持率活用の一点に尽きる。
 加えて争点は首相・菅直人や閣僚の記者会見を聞いても、ぼけ始めている。最大の焦点普天間問題は自民党政権当時の日米合意の復活そのものだ。自民党がその無策ぶりを指摘しても、辺野古埋め立てそのものを批判することはできない。消費税率引き上げ問題も、菅は総選挙後の導入路線と言ってもよく、後任の財務相・野田佳彦も「社会保障の財源として当然消費税が出てくる」と述べるに至っている。前首相・鳩山由紀夫が導入を頭から否定していた路線とは様変わりだ。公約の1丁目1番地である子ども手当も全額支給はしない方向だ。
 このような重要施策での方向転換は、菅の憶面もない「官僚への擦り寄り」路線も加わって、「小・鳩体制」とは様変わりの柔軟路線である。冒頭述べたようにフランス革命でジャコバン党の恐怖政治の先頭をきったダントンとロベスピエールが処刑されて、市民革命が定着したのと同様に「小・鳩」除去が、当初の民主党政権の行きすぎ是正のきっかけとなりつつある。これはとりもなおさず、自民党政権との大同小異を印象付ける結果となった。おそらく有権者は先鋭化した民主党より穏健化の民主党にほっとする感情を抱くに違いない。
 菅は本能的にこの傾向を感じ取り、記者会見でも「ぼかし」と自らの売り込みに徹したに違いない。その効果が一時は10%台にまで落ちた内閣支持率を復活させた側面が濃厚だ。争点喪失の代わりに参院選は新政権を信任するかどうかの人気投票的な色彩が濃厚となってきた。そのためには国論の分かれる郵政改革法案の強行採決は避け、このまま早期選挙に突入するしかないと思っているのではないか。いずれにせよ菅の最終決断となる。自民党など野党は争点喪失への対応を迫られる結果となった。
 

今朝のニュース解説(9日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 6月 9日(水)07時48分21秒
返信・引用
  ◎「脱小沢入巧言」では危うい:菅新政権
 詩経に「巧言流るるがごとし」とある。耳に響きのよい弁舌に注意せよとの戒めだが、首相・菅直人の記者会見はさすがに党内きっての論客で市民運動出身のアジテーターの面目躍如たるものがあった。しかし、重要政策で何も踏み込んだ発言がなかった。むしろ普天間、政治とカネ、消費税で責任転嫁とも取れる逃げの姿勢に終始した。やはり幹事長・枝野幸男も“論客”だそうだが、この政権は「脱小沢・入巧言」で参院選挙を乗り切る腹とみた。
 「主見出しを取るのに苦労した」と新聞社の編集局幹部が漏らしていたが、確かに具体性に欠けた。菅の記者会見を分析してみれば、「政治とカネ」の小沢喚問は「幹事長中心に判断していただきたい」と逃げ、普天間問題は「官房長官のところで検討」だ。消費税率引き上げに至っては「一党一派を越えた議論を」と大きく網をかぶせた。弁舌が巧みだからよどみなく、その時は納得するが、深く分析すれば「待てよ、何も無いじゃないか」という結論に達する。前政権が倒れるまでに至った重要課題で、自らの意見を述べていないのである。意思表示を回避し、もっぱら守りに徹する姿が浮き彫りになっている。
 背景には、「脱小沢」さえ達成すれば「英雄」になれるというマスコミの風潮に、フルに軸足をかけていればよいという思惑が垣間見られる。「脱小沢」とは民主党の内部事情そのものであり、国家の戦略・施策とは本来関係ない。党・内閣人事で「脱小沢」を実現したから、国民の生活が向上し、鳩山が壊した日米関係を再構築できるわけではない。「脱小沢」に依存する政権で支持率が上がってもむなしさだけが残る。この守りの姿勢を象徴しのが、菅が記者会見や記者団によるぶら下がり取材などへの対応について「取材を受けることによって、そのこと自身が影響して政権運営が行き詰まるという状況も感じられている」と発言した点だ。これは問題をはき違えている。鳩山由紀夫の例に見られるように問題は発信源にあるのであって、取材は政権運営を行き詰まらせてはいない。発言は言論規制につながりかねない危険性を帯びている。
 官僚をかつて「霞が関なんて成績が良かっただけで大ばかだ」と述べたことなど全く忘れたように「官僚の皆さんこそ政策のプロフェッショナル」と褒めそやし「官僚の力も使って政策を進める」と180度転換した。これも官僚無視の普天間失政が象徴する「小・鳩体制」への反省を土台としている。「言あるものは必ずしも徳あらず」(論語)を地でゆく発言だ。当面は「小・鳩」の逆張りをすればいいから楽だ。「官邸を修行の場との覚悟であらん限りの力を尽くす」とも述べたが、国家の最高の意思決定の場である官邸で修行されてはたまらない。官邸は仏教界なら修行済みの高僧が入る総本山だ。「修行は四国巡礼でやってくれ」と言いたくなる。
 一方幹事長に就任した枝野もよくしゃべる。しかし「理路整然・意味不明」なところが多い。特徴は、聞かれたことをいったん外してあらぬ事をしゃべり、その間考えて本筋に触れるという発言方法だからだ。これは普通「論客」とは言わない。本人は、弁護士出身がよほど自慢らしくテレビで「弁護士出身ですから」を2度繰り返し、司会者から「弁護士はどうでもいいが」と言われる始末だった。小沢喚問問題も「防御権」を持ち出したが、国会は法廷の場ではない。証人喚問を防護権を理由に否定して、政治的道義的責任を転嫁してはならない。相変わらずの大衆迎合型人事が参院議員・蓮舫の行政刷新相への起用。この政権はテレビ向けの弁舌巧みなパフォーマンスだけで難局を乗り切れると思うと間違う。そのうちに「蝦蟇(がま)日夜鳴けども人之(これ)を聴かず」(太平御覧)となるだけであろう。
 

今朝のニュース解説(8日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 6月 8日(火)07時48分14秒
返信・引用 編集済
  ◎民主V字回復、自民一転奈落の淵に:参院選情勢
 新政権誕生に伴う参院選挙情勢は「小・鳩辞任」と「脱小沢」を好感して民主党がV字型の回復基調をたどることが確実視される情勢となった。辞任前は党独自の調査でも最悪20議席台の惨敗も予想されたが、新政権スタートにより内閣支持率と政党支持率上昇に一歩遅れて、選挙情勢も好転の一途をたどることが予想される。その反動で自民党をはじめとする野党は、低迷の度合いを深めてゆきそうだ。躍進が予想されたみんなの党も伸び悩むだろう。
世論調査結果を見ても有権者の政党としての民主党への期待がいかに根強いかが分かる。これは愚昧な首相・鳩山由紀夫と疑惑の幹事長・小沢一郎への批判が支持率低下のほぼすべてであり、有権者は民主党そのものへの期待をなお捨てていないことを物語っていいる。その問題点が除去されれば民主党への期待の潮目が元に戻る可能性があるというわけだ。
 首相・菅直人への期待は朝日59%、毎日63%、共同57%と、鳩山の80%前後にまでは及ばないものの、麻生太郎並みにはなってきた。問題の参院比例区への投票政党については、民主が朝日33,毎日34,共同32%で、自民の朝日17,毎日17,共同23%を大きく引き離した。直前までは拮抗または逆転していたものが、民主は自民の倍近く回復した。みんなの党は朝日が6%から5%へ、毎日が14%から10%にそれぞれ低下した。NHKは議席が増えてほしいと思う政党は民主党が28%、自民党が19%、みんなの党が7%。
 これら数字が物語るものは、自民党にとって昨年の総選挙前の奈落の淵に再び立たされたことを意味している。攻撃目標が突然眼前から消失したことになり、選挙までの1か月あまりで挽回(ばんかい)するのは至難の業だ。民主党にしてみれば希望の太陽が昇りはじめたことを物語る。急カーブで選挙情勢が支持率を追いかける流れだろう。みんなの党は勢いがそがれた感じが濃厚である。焦点は政権発足直後の高揚感がいつまで長続きするかである。参院選挙まであと1か月か、国会延長して1か月半という状況をどう見るかだが、通常政権発足直後の支持率が下落傾向をたどるまでには数か月がかかる。国会審議も参院民主党は、高支持率のまま16日に閉幕して、選挙へと逃げ込みをはかりたい構えであり、亀井静香切り捨てになる郵政改革法案廃案もやむなしに傾いている。菅がどう判断するかだ。
 各社の調査で特徴的なのは浮動票も民主党に戻りつつあることだ。これは一時は投票先が民主党と拮抗した自民党のみならず、みんなの党にもマイナス効果を生じさせるだろう。与謝野馨や舛添要一主導の雨後の筍政党に至っては存在感自体が喪失状態だ。野党は小沢の証人喚問を主張して支持票を引き戻そうとするだろうが、いまさら「小沢隠し、鳩山隠し」(谷垣禎一)と言っても、訴求力に欠ける。二番煎じでは新茶の味にはかなわない。菅や幹事長・枝野幸男には欠点も多く、マスコミとの蜜月期間3か月が過ぎるころには、さまざまな批判が生ずるだろうが、当面は前任者が悪すぎた反動で新鮮味だけを“売り”にできる。
 人生にも政党にも運不運がつきものだが、自民党の運の悪さは並大抵ではあるまい。「小・鳩体制」存続のままの参院選は夢と消えた。ただ有権者の中には民主党のマニフェストに象徴される欺瞞(ぎまん)性への不満と警戒心が依然残っており、民主党に昨年の総選挙前のような追い風となるかどうかは疑問がある。
 

今朝のニュース解説(7日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 6月 7日(月)07時35分41秒
返信・引用
  ◎地雷原を行く管政権
 総理就任の高揚感が薄れるにつれて首相・菅直人は直面する内政・外交上の課題に慄然(りつぜん)とする思いとなるはずだ。鳩山政権の「荒唐無稽(むけい)政治」の最大の置き土産である日米安保関係立て直しに加えて、財政再建と消費増税問題をはじめ、直面する参院選をどう乗り切るかなど重要課題が目の前にひしめいている。党内きっての雄弁も、結果責任が問われる首相答弁では巧言令色を指摘されるだけだ。まさに地雷原を行くが如しであろう。有権者の“ご祝儀”もあって支持率のV字回復でのスタートだが、これは参院選挙までは持続する可能性があり、「小・鳩体制」での選挙より有利に推移しよう。しかし政局は流動化の側面が強く、展開によっては早期に衆院解散・総選挙を迫られる状況が生ずるかも知れない。
 古い政治記者の友人から重要な指摘を聞いた。「菅は、国会で首班指名を受けたが、天皇の首相任命式を受けていない。組閣もしておらず、もちろん閣僚の認証式も行っていない。いま日本国に首相が二人、そして総辞職した内閣が残っている。8日に首相任命式、組閣と閣僚認証式というのだから、日本国にぽっかり4日間の政治空白が生じてしまった」というのだ。確かにスタート早々から憲政の常道に反する対応だ。ルーズでは済まされないない問題だ。首相の地位に対する認識に欠ける。
 外交では早くも米国からきつい牽制球が飛んできた。米国防長官・ゲーツが民主党代表選の4日「北朝鮮による韓国の哨戒艦の沈没は、北東アジア地域が安全保障上の挑戦を受けていることを浮き彫りにし、地域のすべての国々にとって、日米同盟の重要性が明確になった」と指摘して「日本の次の総理大臣に誰が選ばれようと、日米の安全保障関係を重視すると表明してほしい」と述べたのだ。根底に駐留なき安保の思想があった鳩山由紀夫が壊した日米信頼関係の大きさがいまさらながらに浮き彫りになる発言である。
 菅は大統領オバマとの信頼関係を早期に構築しなければなるまい。また待ったなしの問題が日米共同声明で確認したキャンプ・シュワブ辺野古崎地区への代替施設の配置、工法の検討を今年8月末までに完了しなければならないことだ。しかし地元無視で完了に持ち込むわけにはいかない。埋め立てには県知事の承認が必要だが、知事が反対の場合、法改正して特別措置法を成立させてでも断行できるか。安保闘争や成田闘争をほうふつとさせる基地反対闘争が東京と現地で巻き起こる危険がある。参院選にも少なからず連動しよう。首相が代わったからといって、問題の本質は何ら変化がない。
 消費税率引き上げ問題にも直面する。菅は財務相時代に「中期財政フレームを考えるにしても、このままの税制でいいのか」と、4年間引き上げないとする鳩山と一線を画してきた。参院選向けのマニフェストで衆院選後の引き上げには言及せざるを得まい。借金漬け財政からの脱皮を2011年度予算でスタートできるかどうかも焦点だ。そのためには菅の公約である「国債発行44兆円以下」をなんとしでも実現しなければなるまい。至難の業ではあるが、指導力を問われる問題だ。国会も郵政改革法案の取り扱いが直近の課題だ。ハンドリングを誤ると政権発足早々窮地に陥る可能性がある。外見上小沢離れを見せている菅も、小沢の証人喚問への対応で踏み絵を迫られる。
 菅の性格がまた一悶着起こすことも予想される。最近自制しているが、菅は短気で早ければ5分、遅くとも10分で怒り出す。「イラ菅」たるゆえんだ。当然野党はそこを突き、失言を引き出そうとするだろう。一言で言えば舌鋒だけは鋭い“攻め”の政治家で、アジテーターでもある。しかしアジテーターには責任が伴わない。守りには弱い。首相としての守りができるかということだ。かって首相・小泉純一郎を年金一元化問題で「“オレオレ詐欺”ならぬ“やるやる詐欺”じゃないですか」と追い詰めたことがあるが、全く攻守はところを変える。マニフェストの“やるやる詐欺”を突かれるからだ。
 最近顕著な特徴は委員会や会議で居眠りすることだ。首相が居眠りしては国会審議に影響する。閣僚とは格段に体力を求められる首相を体力的に務められるかも問題だ。官僚に対する苛斂誅求(かれんちゅうきゅう)の厳しさは並外れている。厚相時代は大臣室から怒鳴り声がしょっちゅう聞かれたという。最近でも「役人は知恵、頭を使ってない。霞が関なんて成績が良かっただけで大ばかだ」と述べた話しが伝わっている。鳩山政権の行き過ぎた「政治主導」「脱官僚」なるものを大きく修正して、官僚を使いこなす体制を作らない限り、第2第3の「普天間失政」が発生するのは目に見えている。
 党内勢力的には「親小沢」の転換を迫られるが、どこまで可能かが試される。田中角栄のくびきから田中が脳梗塞で倒れるまで逃れられなかった中曽根康弘の姿が浮かび上がる。参院選挙も「小・鳩体制」で臨むよりは、リフレッシュ効果もあってプラスに作用するだろうが、昨年の総選挙や前回の参院選挙のような圧倒的な追い風が吹くまでにはとても至るまい。「小・鳩辞任」で民主党の“化けの皮”ははがされたのであり、修復は容易ではない。有権者も身構えている。

◎月に1度の俳句自慢
毎日俳壇西村和子選1席
燕来る翁が守る帽子店
選者評=守っているのは帽子だけでなく、燕の巣でもあるのだろう。こんな帽子屋があったら覗いてみたい。
作者自解=横浜の帽子店に昔燕が巣を作っていた。年寄りの店主がいつも奥に座っていた。
下萌や笑ふ太陽子ら描く
は月刊俳句で二人の選者から採られた
【5月入選句】
47産経俳壇寺井谷子選
六尺といえどもざらや卒業す
48産経俳壇寺井谷子選
春昼の垣根に二人寄りかかる
49毎日俳壇西村和子選1席
燕来る翁が守る帽子店
50産経俳壇寺井谷子選
春満月電池で点くといふ児かな
51毎日俳壇大峯あきら選
妹が生まれ三歳鯉幟
52東京俳壇小澤實選
帽子屋の帽子の匂い走り梅雨
53月刊俳句西山睦選
下萌や笑ふ太陽子ら描く
54月刊俳句伊藤敬子選
下萌や笑ふ太陽子ら描く
 

今朝のニュース解説(4日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 6月 4日(金)07時41分50秒
返信・引用
  ◎樽床擁立で「小沢色」薄める茶番:民主代表選
 小沢側近が寡聞にして誰も知らない衆院環境委員長・樽床(たるとこ)伸二を担いだことが何を意味するかだが、どうみても“茶番劇”だ。「脱小沢」を演出して菅直人を首相に選出しなければ、参院選挙が持たないからである。「親小沢」の菅が無投票で選出されては、せっかく参院選向けに「小・鳩体制」を崩壊させた効果を帳消しにしてしまうからに他ならない。樽床には悪いがピエロの役を今日一日演じて、菅代表選出をプレーアップするのが仕事だ。小沢一郎のかけた大網が樽床擁立だ。
 今回の民主党代表選挙は、岡田克也、前原誠司、仙谷由人など反小沢の代表候補がこぞって菅支持を表明した。これは短期決戦を小沢に仕掛けられて態勢が整わないのに加えて、参院選を敗北させた首相になりたくないという逡巡(しゅんじゅん)があるからだ。全員が事実上「脱小沢」を条件に挙げて「親小沢」の菅を押すという皮肉な図式が成り立った。近ごろの政治家は国家危急の時にも打算・計算が働くらしい。しかし結果的にはマスコミは菅陣営を脱小沢または「小沢包囲網」の印象で報じており、狙いは成功している。菅自身も「幹事長も国民の不信を招いたことで、少なくともしばらくは静かにしていただいた方がいい」と述べているが、これは語るに落ちた。あくまで「しばらく静かに」なのである。菅は「小沢に会おうとしても会えない」と述べているが、両者にとって「会わない」のが正解なのだ。
 一方の小沢にとってみれば、政治とカネと普天間大失政で「小・鳩体制」を崩壊させたうえに、自分がしゃしゃり出てはせっかくの「辞任効果」がなくなる。ここは本格候補を立てて戦う場面ではないことが誰でも分かる。海江田万里や原口一博などを立てて党を2分する戦いを展開する場面ではない。むしろ両者は温存しなければならないときだ。そこで考えついたのが“当て馬”候補の擁立だ。小沢の側近三井辨雄(わきお)をして擁立せしめたのが樽床なのだ。それも小沢グループが全力を挙げて投票するのではなく自主投票というのだから、底が割れている。
 こうして民主党代表選挙は血で血を洗う分裂選挙を回避しながらも、無投票で菅選出という民主主義政党としてあるまじき事態を表面上回避できた。加えて「脱小沢」もマスコミ・有権者には印象付けられる結果となった。この絵を描いたのは誰かを推察すれば明らかに小沢一郎の影がちらつくと見なければなるまい。小沢は当分「死んだふり」をしながら、9月の本格代表選挙にむけて牙を磨く姿勢をちらつかせて、菅をけん制するのだろう。
 しかし、いったん政権を取った菅は、田中角栄の院政を何とか抜け出そうとした首相・中曽根康弘とそっくり同じ立場となる。中曽根は田中の脳梗塞でくびきを逃れたが、いかに「小沢切り」をするか、また出来るかが焦点となる。形の上では整った「小沢包囲網」を人事や政策で具体化し、小沢封じ込めを達成できるかどうかだ。小沢にしてみれば、「死んだふり」が「そのまま死亡」につながりかねない局面でもある。過去の軌跡から言って、今後野党との政界再編の動きを含めた行動も選択肢に入れると見ておいた方がよい。
 

今朝のニュース解説(3日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 6月 3日(木)08時03分31秒
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  ◎「菅代表」なら「闇将軍小沢院政」の影
 首相・鳩山由紀夫は自業自得の退陣で政治生命を絶たれ「国難」は除去された。筆者が1月5日付で「鳩山は辞任せざるを得まい」と5月政局を予想したのと寸分たがわぬ結果となった。しかし、驚くべきことに小沢一郎はこの場面でも生き残った。幹事長を辞任しても“闇将軍”として陰に陽に影響力を保つだろう。問題は代表選挙で先行している菅直人が距離感を保てるかどうかだ。深入りしすぎれば小沢院政の批判。深入りしなければ首相の座に着けるか定かでない。その状況に追い込んだのは、代表選日程を“奇襲作戦”のごとく極端に短縮した小沢戦略がある。菅が政権を取っても小沢院政の危うさはつきまとう。
 鳩山政権成立後の菅の軌跡をたどると、小沢にいかに接近するかを基本としてきたかが分かる。とりわけ昨年末に鳩山の資質が問われ始めてからが顕著だ。象徴的なのは小沢邸の新年会。珍しく菅が出席、何と万歳三唱の音頭を取ったのだ。その時点での菅の狙いは財務相・藤井裕久辞任情報を事前にキャッチ、小沢の心証をよくすることにあった。効果は抜群で財務相の後任の座を獲得したのだ。
 その後の会合などでも小沢に伝わるように小沢賞賛を続けている。いよいよ鳩山が危なくなってきた3月9日夜の議員らとの会合では、自分が首相になった場合の構想を延々と語った上に「10年前に小沢さんの手法を学んでいたら、自分の政治センスは3倍違っていた」と褒めちぎったという。すぐに小沢に伝わったそうだ。菅にしてみれば150人の小沢軍団の票は垂涎の的。それゆえに小沢“たらしこみ”を政権成立以来続けているのである。一方で目立つことは極力避け、普天間問題にも一言も言及せず待ちに待ったのだ。
 その小沢だが、とりあえずは「死んだふり」をしている。記者団に対して「皆さんに会うのはこれが最後」と涙ぐんでいたと言うが、実態は違う。鳩山のように政治家引退宣言をしたわけでもない。引退するなら代表選に向けた小沢グループの動きも止めなければならないが、全くその気配はない。小沢は恩師田中角栄が大平正芳、中曽根康弘に闇将軍として院政を敷いたケースを念頭に置いているに違いない、生き強いのである。
 小沢の戦略としては代表選までの期間を実質3日間と極端に短くすることにより、立候補者が次々に立つことを押さえ、少しでも影響力を行使できる代表を作りたいのであろう。そこには鳩山退陣の総括や普天間、消費税など、本来なら政権政党として避けて通れない政策論議などをする意図は全く感じられない。ひたすら人事戦略あるのみである。したがって今回も小沢側に付くか反小沢かに人事の基準点が出来てしまったのである。
 その人事の動向だが、自らに反抗する者への報復が露骨で厳しいのが小沢政治の特色であり、その意味からは前原誠司や岡田克也、野田佳彦らへの支持は論外であろう。小沢の田中真紀子擁立説があるが、とても首相として国会答弁を切り抜けられる器ではあるまい。総務相・原口一博はまだ若く、本人が否定している。消去法でいくと小沢にとっては菅しか残らないことになる。党内は、渡部恒三が「社長が辞めれば副社長がなるのが筋」と菅支持の先端を切って、 前原、野田両グループも菅支持に動きつつある。横路孝弘グループや岡田克也も菅支持に動いている。旗幟を鮮明にしない前原の動向が焦点だが、菅が先行してリードしつつあることは確かだ。東京新聞は「後継、菅氏が確実」と踏み切っている。菅が首相になって支持率が好転するかだが、劇的な好転はないにせよ、それなりに上昇して、参院選挙への影響も出てくるだろう。リフレッシュによるプラスイメージがどうしても出てくるからだ。
 

今朝のニュース解説(2日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 6月 2日(水)07時49分47秒
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  ◎「国難」とは鳩山「続投」に他ならない
 なぜ首相・鳩山由紀夫の薄ら笑いが気持ちが悪いかというと、蝋人形のようだからだ。その蝋人形が、薄ら笑いに加えて今度は親指を立てた。幹事長・小沢一郎らとの会談のあと「やった」と言わんばかりにである。会談の中身は漏れていないが、鳩山にしてみれば何か得るものがあったのだろう。だから親指を立てたのだ。しかしこの行為が象徴するものは、支持率を10%台にまで押し下げた国民の心を小馬鹿にし、民主党内の切実な退陣論を無視する姿だ。このままでは鳩山タイタニックは舵を切れずに参院選挙の「氷山」に激突の構図であることが分かっていない。ぶつかれば船長は船と運命をともにするのだ。
 いまや倒閣運動と言ってもよいのが参院民主党内の動きだが、鳩山は民主党議員400人中たかだか改選組54人の動きだと、高をくくっているふしが濃厚だ。加えて閣僚からは続投支持論が強い。仙谷由人、菅直人、前原誠司、岡田克也ら代表候補のいずれもが、交代しても選挙に敗退すればすぐに責任を問われることを意識し始めているのだ。とりわけ菅にその意識が強いと見た。たしかに参院選の情勢は極めて厳しい。先に予想したように最悪の場合20議席台しか取れない恐れがある。1人区は前回5議席しか取れなかった自民党の裏返しのごとき惨敗、複数区は小沢戦略の失敗で2人擁立区が共倒れの潮流だ。民主党の秘密裏の調査でもその可能性が出ている。代表を代えれば支持率の回復がある程度期待できるが、小沢が残留しては回復も半ばだろう。
 先が読めないSY首相には、とても参院選の結果までは考えが及ばないようである。ニワトリが目先の餌のことしか考えないように、小沢との会談が自分にプラスに作用したかどうかしか考えない。これが“親指立て”になって現れたのだ。そのうつろなる自信の背景には、小沢とは“一蓮托生”で対応できるという思惑がある。2人一緒の辞任の場合ならもちろん抱き合い心中型だが、自分だけの辞任でも「新代表選出→党役員・閣僚人事→小沢更迭」になるが、それでよいかということだ。後継候補らが再び小沢の支配下におかれてはたまらないと思っているに違いないのも有利な材料だ。ひょっとしたら鳩山は「政治とカネ」で首相しか知り得ない情報を握っているのかも知れない。小沢の弱みは握れる立場にある。
 こうしたどろどろした事情を背景に、鳩山が政権維持に自信を抱いているのは間違いない。しかし、重要なポイントを理解していない。鳩山の一蓮托生の切り札は、とりもなおさず国家の指導者として排除しなければならない「悪のリンケージ」であるからだ。母親献金の疑惑のある自分自身と、政治資金疑惑の小沢が結託してしのごうとする構図となるからだ。また新政権が排除するはずだった永田町の密室政治によって、最低レベルとなった国民の支持率を無視する結果を招いていることも分かっていない。鳩山、小沢会談は密室取引なのだ。鳩山は「この国難に立ち向かう」ことを理由に政権維持の意向を表明している。しかし見回しても「国難」と言えるほどの問題は起きていない。「国難」とはすなわち「自らの続投」であることに気づいていないのだ。
 この場面で最大の焦点は、自民党が参院に提出を決めている首相問責決議案だ。与党は3議席しか上回っていないから、数人の造反または欠席で成立し得る。衆院の不信任決議と異なり法的拘束力はないが、成立すれば“決め手”になり得る。自民党はよほどタイミングを狙って提出しないと、またずっこけるから注意が必要だ。新聞論調も朝日新聞の社説だけがなぜか続投論だ。2日付社説も「考え違い」と鳩山降ろしを真っ向から否定しているが、大局を見ずに理に走りすぎている社説だ。社説子は「過って改めざる是を過ちという」という論語を勉強した方がいい。
 

今朝のニュース解説(1日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 6月 1日(火)07時42分42秒
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  ◎小沢の立ち位置と思惑を分析する
 世に悪女の深情けほど気色の悪いものは無いが、首相・鳩山由紀夫の姿とダブる。ごうごうたる辞任要求の声に「国民の命を大事にする政治をしっかりと心に植え込んで頑張る」だそうだ。まるで深情けの悪女がおんぶお化けになって国民の背中に取りついている姿だ。往生際の悪さは並大抵ではない。しかし引導を渡すのがこれまた「悪役」の最たる幹事長・小沢一郎では、いかんともしがたい。映画を観る子どものように「どっちがいい人」か聞きたくなる。その小沢はいま何を考えているのだろうか。
 現在、小沢のやっていることを観察すると、ここ数日腹心を使って参院側の辞任論をあおっている姿が浮き彫りになる。参院側の「退陣要求の声」なるものは、主に筆頭副幹事長・高嶋良充と参院議員会長・輿石東から聞こえてきている。最大の政局マターを両者の独断で公言できるわけがない。小沢と打ち合わせた上での話しだ。背後には小沢の“世論操作”があるのだ。「改選組の皆さんから悲痛な声」と高嶋らが声を上げているが、組織だった動きがあったわけではない。つまり2人を使って「参院の窮状」を際立たせているのだ。もちろん改選組の置かれた立場はまさに崖っぷちであり、深刻ではあるが、公言されているわけではない。“広報宣伝”はもっぱら高嶋、輿石が受け持っている。
 小沢は何を狙っているのだろうか。狙いの第一は鳩山の「自発的辞任」であろう。自ら手を下さずに、世論が盛り上がって辞任に持ち込めれば一番いい決着だ。しかし、これに気づいたとみえて鳩山は31日、急きょ小沢と輿石を呼びつけたった8分間会談、明らかに続投を駄目押ししたようだ。輿石に「状況はそんなに厳しいのか」と鳩山は聞いたようだが、まるで分かっていない。鳩山の唯一の武器は「私を辞めさせたら、小沢さんあなたも辞めなければ」であろう。中国首相・温家宝が滞在中であることも、鳩山には一時的にプラスに作用している。小沢は党に戻って役員会で今後の対応で一任を取り付けたが、これは民主党が首相の生殺与奪の権を小沢に与えたことにほかならない。
 小沢の更なる狙いを分析すれば、「小鳩体制」に見切りを付けて自らの温存を図ることが可能かどうかに迷っているに違いない。下手をすれば“抱き合い心中”が待っている。党内には渡部恒三のように「鳩山君にだけ責任を取らせてもっと悪いヤツが生き残るなら状況はもっと悪くなる」と反小沢の動きも噴出しかねない状況があるからだ。いま党内世論や国民世論の「堀の深さ」を測っているところだろう。自らを温存できないと判断すれば、「小鳩体制」継続、温存できれば「鳩山切り」へと動くのだろう。
 問題は「鳩山切り」をした場合に、日程が可能かどうかも焦点だ。参院選を7月11日投票とした場合、あと40日間で後任人事の選出、首班指名まで行うのは至難の業と言ってよい。7月25日投票とすれば余裕が出てくるが、6月16日までの会期を延長すれば、国会は何が出てくるか分からない状況だ。国会の混乱を覚悟で参院選を先延ばししてでも得るものは少ない。第一鳩山が「会期延長せず」の方針を表明している。鳩山は参院選への逃げ込みをはかるのが延命だと思っているに違いない。
 先に挙げた4つのシュミレーションのうち、「小沢だけ辞任」のケースはまずなくなり①鳩山辞任②鳩山・小沢辞任③鳩山・小沢体制の継続ーの3つが残った状況だろう。内閣支持率は落ちるところまで落ちて、さらに“底値”をうかがっている状況だ。国民にしてみれば、いまや“政治のがん”と化した「小鳩体制」を民主党が除去して再スタートを切ることが最良だが、一寸先は闇の状況が続く。
 

今朝のニュース解説(31日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 5月31日(月)08時00分24秒
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  ◎社民、“辺野古扇動”で先祖返りの攻勢へ
 社民党の政権離脱は、外交・安保政策の調整なき「野合政権」の実態が露呈されたことにほかならない。社民党の動きは、首相・鳩山由紀夫への支持率低下に“反比例”して、同党への関心を高め、参院選にプラスに作用させる狙いがある。実態は反米社会主義路線の原点への先祖返りであり、辺野古への移転反対闘争を、願ってもない起爆剤として全国的に「基地反対」を訴え、党勢拡大につなげようとするだろう。口から生まれたような党首・福島瑞穂の派手な動きは、罷免と政権離脱の元手を参院選向けに回収しようとしている姿に他ならない。
 まさに福島罷免と社民党の鳩山政権離脱は目くそが鼻くそを笑っている図だ。目くそは福島、鼻くそは首相・鳩山由紀夫。目くそは教条主義的社会主義路線に先祖返りして、政権を離脱した。政権にとっては仏壇の奥にあった「反米・非武装中立」の位牌(いはい)がなくなり、政権の全体の左傾化路線が、やや復元した。一方鼻くそは沛然と降る驟雨のような辞任要求の世論に耳を傾けることもなく、居座ろうとしている。新聞の世論調査でも朝日の内閣支持率が17%に、読売も19%に下落している。これでも鳩山は退陣しないのか。日本の政治は落ちるところまで落ちた。衆参の国政選挙での国民による「選択のし直し」が早急に必要であると痛感する。
 社会主義政党の特徴は、必ず最後は教条主義に帰ることだ。福島の行動を「潔い」「筋を通した」という一般の見方があるが、これは間違っている。福島の目くらましにだまされている。本人が「土井たか子さんが駄目なものは駄目と言ったが駄目なものは駄目」とまさに先祖返り発言をしているのを見るべきだ。非武装中立、反米路線への回帰、これが一見歯切れのよい「辺野古移転絶対反対」に直結しているだけだ。「沖縄米軍基地海外移転」の論理は、すべての米軍基地の日本からの撤去を主張してきた旧社会党の思想であり、社民党の党是でもある。戦後の社会主義路線の骨格を形成するものだ。福島が筋を通したのは「党是」の筋を通しただけなのだ。
 繰り返すが、そもそもいまや世界でも珍しい社会主義路線への回帰を象徴したのが福島罷免劇の実態だ。福島は、最大限罷免劇を活用したに過ぎない。本来なら首相が訪沖して辺野古移転の政府案で謝罪したのだから、福島が反旗を翻して辺野古移転反対を訴える訪沖をするなら辞任してからすべきであろう。それを自らの訪沖後に罷免させてプレイアップしたのだ。28日の首相・鳩山由紀夫との最終会談で、官房長官・平野博文が「辞任」を持ち出したのを一蹴したのも、世論向けの演出だ。問題は鳩山が憲政の常道を全く知らず、辞表提出を求めるべきところを、罷免してまんまと福島のペースにはめられたことだ。ここでも暗愚さを露呈した。
 さすがに海千山千の政治家は本筋を見ている。渡部恒三はテレビで「社会党は村山内閣を作った時点でイデオロギーを捨てている。今頃になって昔のイデオロギーを持ち出しても通用しない」と述べ、塩川正十郎も「社民党は社会主義の化石。化石がものを言っても通るまい」と看破している。いまは福島の表面的行動を見て感心する向きも、やがては気づくだろう。今後社民党は沖縄の反基地闘争をあおりにあおる活動を展開するだろう。これを全国的な基地撤廃運動に連動させ、反米・反基地の訴えを集票の基軸に置く動きを見せる可能性が高い。参院改選3議席のうち2議席しか取れないと予想される状況を打破するため独自候補の擁立も進めるだろう。これに有権者が乗るかどうかだが、まさに統治される側の能力「統治能力」が試される時だ。沖縄県民も社民党に“利用”される要素があることを心すべきだ。
 鳩山政権は、連立の崩壊で「しっぽが胴体を振る状態」からようやく離脱した。しかし「頭の欠陥」はいかんともし難い。国家運営の基本である安保・外交で連立内での議論を回避して、あいまいのまま左派政党と連立を組んだ政治認識の甘さが原因であった。政権内最左派はいなくなったが、鳩山政権はばらまき・郵政準国有化など本質的に社会主義路線であり、社民党の存在で左傾化が著しかった面が若干復元したに過ぎない。幹事長・小沢一郎の政権戦略は根底から揺らぎはじめた。今週から「鳩山・一郎」体制そのものの存否が党内外から問われる状況に突入する。
 

今朝のニュース解説(28日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 5月28日(金)07時52分56秒
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  ◎「無能」「馬鹿」呼ばわりで知事会失敗
 こんな全国知事会がかってあっただろうか。4割が欠席して「無言の抗議」の意志を示し、終わったあとに罵詈雑言が飛び交う。首相・鳩山由紀夫の招集した知事会は、鳩山の暗愚さの再確認だけが際立ち完全に失敗に終わった。行政機構の仕組みを理解していないまま知事会で知事を説得しようというパフォーマンスを思いついた自業自得そのものの結果だ。
 首相主宰の全国知事会でこれほど首相が低く知事が偉く映った例があっただろうか。少なくとも首相なら知事の上に立つ威厳があるものだが、威厳は知事の側にあり、首相は終始おどおどした表情だった。首相が会議に入った際、閣僚は起立したが、大多数の知事は座ったまま迎えたというが、知事にとって会議そのものが不愉快な“夾雑物”だったに違いない。都知事・石原慎太郎が途中退席して「具体案もなしに助けてくれと言っても助けようがない。馬鹿な会合だ」と声を荒げ、神奈川県知事・松沢成文も「無能としか言いようがない」と究極の批判。
 そもそも知事会で訴えれば受け入れられるという最初の発想が狂っている。月末の期限切れに向けて、ぎりぎりまで“仕事”をしているという国民向けのアリバイ作りそのものだからだ。全国の知事は沖縄の“惨状”を目の当たりにしており、この混乱を受け入れても国の安全保障に貢献したいと思うだろうか。そう思って発言した瞬間に県民から「サドンデス」の宣告を受けるようなものだ。エキセントリックな大阪府知事・橋下徹くらいしか、受け入れを表明しなかったのもうなずける。そもそも大阪知事は地元の同意を得た上での発言ではなかろう。海兵隊の訓練場を国内に分散するという構想は、鳩山の思っているように情緒的・感情的なものではない。知事にとってみれば、切れば血が出る話しだ。県民の事前承諾もなしに、請け負わされるわけには絶対にいかないのである。
 千葉県知事・森田健作の「普天間に火が付いており、全国に火の粉を分散する形になるのではないか」という指摘が一番知事らの心情を表現している。また松沢が「安保の戦略・理念で方針を示すことが先決」と強調したのも、思いつきで大火事の延焼を巻き起こされてはたまらないという思いが込められている。しかし松沢の言う鳩山の「無能」な答弁は、石原が「尖閣諸島をめぐり日中間で衝突が起こった際、日米安全保障条約が発動されるかどうか」と問いかけたのに対し、「米国に確かめる必要がある」と答えたことに象徴される。歴代政府はこのクリティカルな問題に関しては、「安保が適用される」と答弁し続けて来た。確かめるまでもない基本認識だ。鳩山の「抑止力の勉強」がいかに浅いものかが露呈される結果だ。かくして全国知事会は鳩山の思惑と意図に反して完全に失敗に終わり、各県知事は鳩山の予想通りの“人となり”を土産話にすることだろう。米国務次官補・キャンベルが自民党議員らに「次の首相は誰と思うか」と聞いたというが、もう先を読まれているのだ。
 

今朝のニュース解説(27日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 5月27日(木)07時41分49秒
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  ◎民主に「選挙敗北→漁夫の利」狙いの構図
 国民の歯ぎしりにもかかわらず悪名高き「鳩山・小沢」体制は責任を取る気配すらみられない。民主党内有力議員がそれを許しているのはなぜかを分析すれば、ひとえに参院選惨敗の責任回避が見えてくる。菅直人、岡田克也、仙谷由人の代表候補がみな、今代表を引き受けても結局参院選敗北の責任をとらされる、ここは鳩山と小沢に責任を取らせて漁夫の利を占めようとする戦法と見た。そこには民主党のためというより自分本位の消極政治しか浮かばない。
 やっとの事で参院側から声があがった。26日の議員総会で改選議員らから首相・鳩山由紀夫批判が噴出した。それも「普天間は自民党の案が正しかったのではないかとの声が圧倒的に多い」のだそうだ。普天間問題に関する限り旧政権案に回帰したのだから当然の見方だが、言いっぱなしの傾向が強い。反小沢の衆院財務金融委員長・玄葉光一郎が立ち上げた「国家財政を考える会」も、115人が集まり、予想以上の勢力となった。代理を含めると180人に達し、もうすぐ全議員420人の半数に達する勢いだ。しかし「考える会」も狙いは参院選後の代表選挙に照準を置いている。党内は鳩山と小沢に対する不満がはけ口を探しているが、うねりとしての体制交代の動きに直結してゆかない。原因は、核となる代表候補が誰も手を挙げないからだ。
 こうした中で7月11日に予定される参院選まであと46日となり、政権交代は時間切れとなりつつある。たとえいま二人を交代させても代表戦を考慮に入れればぎりぎりの日程しか組めず、性急な交代劇を断行しても参院選で新体制を印象づけるには時間不足であろう。菅、岡田、仙石、前原誠司が閣内に取り込まれているから動けないという見方があるが、これは口実に過ぎない。過去に閣僚で政権交代に参画または主導した例は枚挙にいとまがない。要するに4人とも、民主党に土砂降りの荒梅雨が降り注ぐ中で、ときの声を上げては損するという打算が働いているのだ。
 たしかに4人のうち誰が代表なっても、選挙向けには現体制よりはましであろうが、もう過半数割れを食い止めるには態勢が整わないと踏んでいるのだろう。そうなれば選挙敗北の責任を問われて、代表・首相の座が三日天下に終わりかねないのだ。大局を見られる有能な政治家はまず国家、次ぎに党、その次ぎに自分を考え、時に応じては無私・無欲で突っ走るものだ。いまはまさにその時期であるのだが、動かない。要するに吾が身が可愛いのである。そこに鳩山と小沢がほおかむりで当面を逃げ切るすきが出来ているのだ。これではたとえ体制が交代してもリーダーシップを発揮できる首相が出来るが疑問になって来た。
 

今朝のニュース解説(26日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 5月26日(水)07時37分8秒
返信・引用 編集済
  ◎「辺野古」入れずに社民慰留の不定見
 「辺野古の3文字で刺すわよ」と季節外れのスズメバチが部屋を飛び回って大騒ぎの図だ。政党支持率わずか1%の社民党党首・福島瑞穂のパフォーマンスも沖縄訪問で極まった。毒針をちらつかせながら、ちゃんと逃げ道も考えている。3文字入れなければ刺さない訳だから、節操のなさでは歴代最先端を行く鳩山政権も得たりとばかりんに3文字除外で決着しそうだ。今朝の朝刊は読売新聞だけが「社民、連立離脱せず」と踏み込んでいるが、その方向が有力なのだろう。かくして日米合意には普天間の地名を入れ、対処方針には地名を入れないという欺瞞(ぎまん)政治の面目もしっかりと守られる。
 訪問を受けた沖縄県知事・仲井間弘多の表情を観察していたが、はっきり言って迷惑そうだった。象徴的だったのは辺野古移転反対を強調する福島に仲井間が「是非総理にも言ってください」と切り返し、福島がおたおたした図だ。知事も沖縄にとっての死活問題を、小政党の宣伝に使われてはたまるまい。福島も沖縄訪問の狙いはひとえに「辺野古の文字が入った合意なら閣議決定でも了解でも署名はしない」の一言を公言するための大芝居であった。政府首脳と打ち合わせ済みではないかと疑いたくなる。
 はじめから福島の政権離脱発言は実は未練たらたらであったのだ。衆参合わせて12議席のミニ政党が、今朝の朝日のように1面トップに報じられることは、政権に残留しているからこその存在感発揮にほかならない。一方、民主党の小沢一郎戦略にも社民党の連立離脱は想定外だろう。支持率急落で悲鳴が上がっている中で、相対的に社民党との選挙協力の比重が上がるのである。たとえミニ政党であれ、衆院比例で300万票取った社民党との選挙協力は外せまい。ただでさえ普天間問題で自治労、日教組などの票が離反しつつある。護憲勢力の票を引き止めるためにも選挙前の政権離脱は困るのだろう。参院選は社民党の5議席ではとても過半数に足りない大敗北だろうから、連立組み直しも考慮するだろうが、選挙前はその時ではないと判断しているに違いない。
 しかし、この一連の福島の言動とこれに対処する鳩山内閣の優柔不断さは閣内不一致を白日の下にさらすものにほかならない。閣僚から「火をつけて回るのはどうかとはっきり言ってそう思う」(経産相・直嶋正行)と強い批判がでており、閣内は相当ぎすぎすしているのだろう。政府が日米合意では普天間に明確に言及、閣議で了承するのに、国内向けの対処方針には含めない。もともと安全保障政策で相いれない主張をボンドで貼り付けて「3党合意でござい」としただけだから、いまになって双方が「3党合意違反」と言い合う羽目になる。鳩山政権は、国家の安全保障の問題を紙風船のように軽んずる政権だ。
 

今朝のニュース解説(25日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 5月25日(火)07時47分49秒
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  ◎参院選民主惨敗、みんなの党躍進の潮流
 ごうごうたる世論の責任追及論にもかかわらず、24日の民主党内はまさに寂として声なしだ。退陣要求どころか渡部恒三にいたっては「鳩山君に内閣をさらに継続して続けてもらわざるをえない。私の口から『鳩山君、退陣すべきだ』とは間違っても言わない」といつの間にか政権を支えはじめた。ツートップへの批判が出ないのはなぜだろう。これは「民主党文化」とも名付け得る特異現象としか思えない。こうして「鳩山・小沢体制」での参院選が潮流になって来た。結果は民主惨敗・みんなの党の党躍進・自民復調だろう。
 政党文化の違いはどこから出ているのだろうか。まず民主党は戦後一貫して体制に抗し続けて来た勢力を基盤としており、打たれ強いのだろう。社会党出身議員、労組出身者、社会運動家などが幅を利かす政党だ。マスコミの批判など本心では意に介していないのだろう。若手は幹事長・小沢一郎から選挙区に帰って戸別訪問せよと厳命を受けて、政治への思考能力など止められたままだ。そういった文化的風土から「参院なんか負けたって、衆院がある」(党幹部)といった発想が出てくるのだろう。
 小沢の基本戦略も、当面郵政改革法案で国会をリードして、農水相不信任案や内閣不信任案は粛々と否決し、6月16日の閉幕に逃げ込む。そうすれば党内は選挙一色となり、徒党を組むような動きも封じられる。首相・鳩山由紀夫に辞められては自分のクビが危ういから、辞めさせない。すべては7月11日の参院選投開票後に持ち越す。大敗したら公明党やみんなの党にまで触手を伸ばし、連立は無理にしても大平正芳が行った政策ごとのパーシャル連合(部分連合)などで生き延びようとするのだろう。
 問題は小沢にその力が残るかということだ。参院選2人区以上で複数候補を立てる戦略は、総選挙圧勝の波を背景に打ち立てたものであり、追い風が途絶えた中での二人当選の可能性は極めて少ない。状況の変化に順応できないから「老化現象」(渡部)と言われるのだ。問題は29の小選挙区でも惨敗の目が出る可能性が高い。小選挙区は前回自民党が5議席しか取れなかったのと酷似したムードがある。退陣に追い込まれた橋本政権は全体で44議席、宇野も36議席だが、この逆風の強さは20議席台に落ちてもおかしくない。みんなの党がブームとなっており、既に27人の候補を立てて波に乗っている。民主党が失う票はみんなの党と自民党に流れるだろう。その他の雨後の筍政党などはまだ分析不可能だろう。
 したがって鳩山・小沢ラインは国政選挙敗北という深手を負うことは必至だろう。憲政の常道にのっとり首相と幹事長は潔く退陣すべきだろうが、異文化政党にその動きが出るか。遅くとも9月の代表選挙でまさか鳩山を再選させることはあるまい。後継に菅直人がなるにしても岡田克也がなるにしても、国会運営は厳しく、早期解散に追い込まれる要素は多分にある。
 

今朝のニュース解説(24日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 5月24日(月)07時24分28秒
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  ◎現政権で普天間解決できぬ、鳩山は退陣せよ
 辺野古回帰を23日に明言して本人は辞める気はさらさらない。戦後史に残る大食言をして首相・鳩山由紀夫は何ら意に介せず、前日には狡猾にも「辛抱強くお支えいただき参院選を乗り越え、国民の声が届く政治を作りたい」と政権継続の予防線を張っている。ここまで来るともはや首相としての在り方を語るより、人間像を語る方がよい。誠実に人生を生きているか、恥を恥と感ずるか。自分の存在が他人に迷惑となっていないか。信念を持っているかなど人間としての基本だ。しかし皆「ネガティブ」であり、その基本が欠落している。首相は自らの非を認め、参院選で鉄ついが下る前に辞任の道を選ぶべきだ。
 なぜ国民怒りが噴出しているかを分析してみよう。辺野古移転問題は歴代政権が13年がかりで作り上げたガラス細工であり、それをまず「最低でも県外」発言で鳩山はたたき壊したのだ。国民は当初首相のやることなら、なにか決着方法を考えてのことだろうと受け取った。「あの辺野古の海が埋め立てられる現行案が実現するなどという話しは決してあってはならない」と美文調の発言に酔った国民もいただろう。「職を賭す」といえば「それほど考えていてくれるのか」と沖縄県民は熱いものがこみ上げたかも知れない。そして「腹案がある」と言明して、5月末決着を約束したのである。海千山千の政界、官界、言論界も「出来っこない」とは思いつつも、ひょっとしたらウルトラCが飛び出すかも知れないと見ていたに違いない。
 それが沖縄県知事・仲井眞弘多に対して「できるかぎり県外ということばを守れなかったことを、心からおわび申し上げたい」と普天間の辺野古移設を明言したのだ。自民党政権の合意をまさに踏襲したのだ。迷走に迷走を重ね、誤判断の上に誤判断を重ねる過去の発言の経緯を踏まえれば、首相が「断腸の思いで下した結論だ」述べたのを本当だと思う国民がいるだろうか。むしろ毎度のことだと思うに違いない。「昨今の朝鮮半島の情勢からも東アジアの不確実性がかなり残っており、海兵隊を含む在日米軍全体の抑止力を低下させてはならない」とも述べたが、「最低でも県外」で誰もが沖縄海兵隊の抑止力低下は分かっていたのだ。知らぬのは本人だけだったことになる。
 中高生に「ハトる」という言葉が流行りだしたという。「出来もしないことを約束すること」だそうだ。国民の範たるべき首相が致命的な誤判断を繰り返し、侮べつの対象にまで落ちている。本人は何とか焦点をそらそうと必死だ。その思い余ってか、朝鮮半島の緊迫に際して「日本が先頭を切って走る」とまで発言した。一触即発の事態も予想される中で先頭を切れるのか。自らの発言で北の潜水艦が日本の民間船舶を攻撃したら責任をもてるのか。危機管理意識などさらさら無い。要するに首相の座にあってはならない人物が首相の座についてしまったということだ。だまされた選挙民に第一義的な責任があるが、ここにきたら鳩山はいまこそ恥を知って辞任すべきではないか。普天間移転を日米合意しても当座しのぎに過ぎない。明々白々な偽装決着に他ならない。「強行しようとすれば辺野古は火の海になる」と外交評論家・岡本行夫が形容している通りだ。小政党・社民党が政権を離脱しようがしまいが、現地の反対運動で事実上移転は不可能だ。予見しうる将来にわたって普天間の移転は困難となった。全国から活動家が集まってしまう。もはや現政権では普天間問題の解決は出来ない。
 地に落ちた首相の支持率ももう後がない段階にまで落ち続けるだろう。やはり国民ひんしゅくの象徴である幹事長・小沢一郎と語らって参院選に現体制で臨んでも、完膚無きまでにたたきのめされるだけだ。国民が冒頭に書いた「辛抱強くお支えいただきたい」という発言に応ずることは絶対にない。「国民の声が届く政治」は他の政治家に任せるべきだ。自らの辞任が民主党のためであるだけでなく、国家国民のためであることに早く気づくべきだ。そうでなければ、「喪失の鳩山時代」が長引くだけだ。民主党中堅若手も、308議席の温もりに浸っていないで、いい加減に声を上げるべきではないか。放置すればやがては自らに災いすると認識すべきだ。
 

木挽町句会

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 5月22日(土)17時40分52秒
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  第三十七回木挽町句会(平成二十二年五月十四日)
 差し入れの銘酒を白雨さんが遅れて持ってきたが盛り上がった。天は 将月さん8点、地はじゅんさんの7点。人は豊平、紀藤亭、白雨、華南さんだった。今回の一句は兼題が杉の子の「梅雨寒や飯炊く音の呟けり」。自由題が 将月さんの「崖下のひとつ濁りし植田かな」。次回は7月30日。兼題は「ビール」。」
[兼題 梅雨寒]

地①梅雨寒や籠ればきしむ膝がしら(華南、4)
中七に何とも言えぬリズム感がある。侘びしさも出ている。
②梅雨寒や熱燗汲んで差し向い(和風、1)
季語が重なる。安易だ。
③梅雨寒や雀の声も途絶えがち(寿世。0)
説明調に終始している。
④梅雨寒や濡れ着乾す火に手を翳す( 将月、2)
たくさん盛り込みすぎ。
⑤梅雨寒や晴れ間に競ふ布団干し(山舟、0)
当たり前田のクラッカー
天⑥総身に湯の香余して梅雨寒し(修山、5)
上五の表現が若干気になるが中七が梅雨寒と響く。
人⑦梅雨寒し櫓の無き今朝の木挽町(紀藤亭、3)
歌舞伎座の休業。
地⑧梅雨寒や飯炊く音の呟けり(杉の子、4)
確かに梅雨寒の飯は呟く
⑨梅雨寒の東京タワー灯しをり(豊平、3)
都会の風景をよく見ている。
天⑩処方箋待つ間の長く梅雨寒し(じゅん、5)
率直に詠んだのがよかった。
人⑪梅雨寒や麓に流る湯の煙  (白雨、3)
歌謡曲調だが情緒が出ている。

[自由題]

①補助輪を取って特訓五月来る(じゅん、2)
中七が言いすぎ。やうやう取れてくらいがいい。
人②新緑や縄張り告げる鳥のゐて(豊平、3)
鵯か。それだけにとどまっている。
地③倶会(くえ)一処猫も墓石に春の暮(和風、4)
猫を持ってきたのは平凡。
人④風神の乱れ舞うなり藤の房(紀藤亭、3)
因果関係が当たり前だ。
⑤あたたかや老医のあてる聴診器(杉の子、1)
人情句は飽きられる。
⑥新緑に染まる少年の息荒し(修山、0)
意気荒しが唐突で意味不明。
⑦乗り降りの客は無くとも七変化(山舟、2)
すっきりとした光景を詠んでいる。
⑧偲ばるる青春時代昭和の日(華南、2)
昭和の日に青春を忍ぶというあまりにもありきたり。
⑨散策の背筋伸びたり風光る(寿世、4)
中七が真実味があっていい。
天⑩崖下のひとつ濁りし植田かな( 将月、6)
恐らく棚田を見下ろしている。見事な観察句だ。
人⑪梅雨寒や鯉浮びゐるお茶の水(白雨、3)
地名がこの場合生きている。
 

今朝のニュース解説(21日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 5月21日(金)07時28分8秒
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  ◎「消費税」軸に反小沢グループ結成へ
遅まきながら民主党に幹事長・小沢一郎の路線と対立する反小沢グループが26日にスタートする方向となった。小沢一郎に批判的な7奉行の一人衆院財務金融委員長・玄葉光一郎が中心となって党内財政規律派を糾合、消費増税に反対の小沢と対峙してゆく構えだ。反小沢の軸を消費税問題に置いたのはうまいやり方だが、問題は議員の集まりがどのくらいになるかだ。玄葉周辺は100人集めると豪語しているが、恐らく小沢サイドの徹底的な締め付けが裏で始まっているに違いない。
 日経、産経などが報じるところによると玄葉は20日、中堅・若手議員約10人を集め「国家財政を考える会」を26日に結成させることを決めた。財政規律派を糾合して参院選後の9月に予定される党代表選挙に備えようと言うのが狙いのようだ。民主党内は5月上旬から消費増税を主張する財政規律派と、選挙対策から導入に反対する小沢との対立の様相が深まってきていた。水面下ではまず6日夜に財務相・菅直人が玄葉らを集め「このままでは来年度予算が出来ない、国債も歳出も今年度以下に押さえる必要がある」と訴えた。菅は10日夜にも玄葉と国家戦略相・仙谷由人をまじえた会合で「党内でもぶち上げなくては駄目だ」と“小沢対策”の必要を強調。16には関係閣僚との間で財政健全化で一致している。
 この動きにようやく気づいた小沢は17日、「第一に取り組むのはムダの削減だ」と、消費税率引き上げに否定的な見解を表明。当初は財政規律論に傾いていた番頭の筆頭副幹事長・高嶋良充も「消費税を議論する前にやることがある」と小沢に歩調を合わせた。菅が職務上財政規律を訴えているのか、あえて反小沢の動きに導いているのかはまだ不明だ。背景に「来年度予算が組めない」という危機感があることは確かだ。菅にしてみれば小沢が鳩山を切る場合“菅擁立”へ動くかも知れないとの思惑があるに違いないからだ。しかし菅の動きは結果的に「反小沢」を勢いづけていることになる。
 今後の展開はまず26日に何人集まるかが焦点だ。先に参院執行部に「参院選対策の強化」と称する事実上の小沢辞任を要求した参院議員・蓮舫らも参加するようだ。玄葉が小沢側から重圧があることを覚悟のうえで一部メディアに26日結成をリークしたのは、党内に財政への危機感が高まっていることを背景にすれば数は集まると踏んでいるのだろう。26日と言えば普天間問題の期限切れを間近にしており、微妙な時期だが、狙いはどうも直近の問題ではないようだ。9月の代表選挙への思惑がある。玄葉は昨年の代表戦で岡田克也を担いだが、9月に岡田を担ぐか菅を担ぐのかはまだ不明だ。もちろん当面は消費税率引き上げを打ち出す党内機運を高めるための「勉強会」が狙いであり、誰を担ぐかは走りながら考えようということだろう。いずれにしても、消費税というからめ手からの攻撃に小沢陣営も緊張感を高めざるを得まい。
 

今朝のニュース解説(20日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 5月20日(木)07時35分13秒
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  ◎悪夢の「失われた鳩山政権」時代が続くのか
 歴代政権がガラス細工のように作り上げてきた普天間の辺野古移設問題を、首相・鳩山由紀夫は自らたたき壊しておいて、挙げ句の果てはそれをセメダインで貼り付け、「これが“決着”」と差しだそうと言うわけだ。辺野古埋め立ての日米合意に事実上戻るわけであるから米国の了解も取り付けやすいだろう。米国の反対さえなければ“政局”は回避出来ると踏んでいるのだろう。20日付朝日新聞によると月内に日米共同声明で辺野古移転を確認する。政権発足以来の鳩山政権は9か月の失われた政治を形作っただけであり、これがまだ続くのかと思うと悪夢だ。社民党は離反の色合いを濃くしており、地元では体を張った抵抗がささやかれている。
 鳩山がまた“定義”を変えた。今度は「埋め立ては自然への冒涜(ぼうとく)」発言だ。「むやみに行うことに対してそう発言した」のだそうだ。むやみに行わなければよいということだ。しかし環境に配慮した埋め立て案などあるのだろうか。首相の周りが苦肉の策で作っている埋め立て案なるものは、ヘドロを使って周りの珊瑚礁をよみがえらせようというもののようだ。筆者はこの構想も全くの詭弁(きべん)であると思う。なぜなら計画の基本は辺野古の海を埋め立てて滑走路を作るのであり、鳩山が「自然への冒涜」とした定義づけはいささかも変わらない。まるで環境破壊のパルプ工場を作っておいて、回りに花壇をしつらえたから環境配慮だと言うに等しい。
 駐日米大使ジョン・ルースルースは「移設を早期に完了できる案を作って欲しい」と防衛相・北沢俊美に要望したが、なるほど早期に完了できる案とは既に日米合意が達成されている辺野古埋め立てしかないわけだ。鳩山は「最低でも県外」を断念、杭打ち方式を断念。「自然への冒涜」は実行する。そして鳩山自身が一番嫌った前政権の合意案へと回帰するわけだ。鳩山の統治能力の欠如をいまさら言っても始まらないが、あまりにひどい「空白で失われた9か月」を主演した責任は大きい。この9か月は辞めない限り更新されてゆく。10か月、1年、最大4年。鳩山政権が続く限り、日本に間違いなく失われた時代が形成されるだろう。仏大統領シャルル・ドゴールは「政治家は心にもないことを口にするのが常なので、それを真に受ける人がいるとびっくりする」と述べたそうだが、今の日本人は皆そう思っている。
 問題のポイントは5月末決着にはまず日米合意しか含まれないであろうということだ。地元の反対と憤りはもちろんのこと社民党党首・福島瑞穂は政府が閣議決定、閣議了解をやめて「首相発言」で決着したことにしようとしていることについて強く反発している。政府が強行すれば当然連立離脱が念頭にあるのだろうが、まだ未練たらしく先延ばしも主張しており分からない。地元の反対運動も政府が強行しようとすれば「戦後最大のレジスタンスに遭う」(社民党参院議員・山内徳信)という状況だという。鳩山があおりにあおってついには休眠状態にあった成田闘争的な左翼運動を盛り上げてしまうかも知れない。日米合意と同時に地元、連立との合意も鳩山の公約であり、ここでもまた定義を変えてお茶を濁すのか。
 

今朝のニュース解説(19日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 5月19日(水)07時51分41秒
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  ◎「鳩山失政」の影に官僚バッシング
 口蹄疫にせよ普天間移設問題にせよ郵政改革法案をめぐって露呈した閣内亀裂にせよ、鳩山政権迷走・失政の原因はすべて「政治主導」と「官僚バッシング」にあると思う。政権成立以来官僚バッシングを展開し、事務次官会議を廃止し、国家公務員法改正案では事務次官を部長、審議官と同格扱い。この内閣は官僚のやる気が起きない道をわざわざ選んで方針を決めているとしか思えない。事実上官僚のサボタージュかと思える事象も生じている。鳩山内閣は政治主導の名の下に官僚を外し、両手に手錠をはめて荒海を游ごうとしているようなものだ。
 今回口蹄疫をめぐる対応の遅れで露呈した問題も一にかかって政治主導の失敗であろう。農水相・赤松広隆は口蹄疫という時間が勝負の問題に対して、少なくとも当初は重要性の認識が皆無と言ってもよい対応だった。「自分が宮崎に行くと騒ぎが大きくなる」と通常の常識では考えられない判断を下し、中南米外遊に出かけてしまった。ここは自らが消毒液を浴びてでも現地で陣頭指揮を執る場面だった。騒ぎは大きくなればなるほどよかったのだ。なぜなら大臣が目の色を変えて対応すれば自ずと下部組織に緊張感が走るからだ。もう一つの失敗は副大臣、政務3役にしっかりした引き継ぎをした形跡が見られないことだ。外遊するならするで「政治主導」の体制を整えておかなければならない。これは不可欠の事項であったはずだ。「私のやって来たことに反省するところはない」と赤松は開き直ったが、すべてが反省すべきことではないか。鳩山政権は首相、幹事長以下反省することを知らない政権である。
 官僚の方ももちろん責任は問われるが、近ごろはどの省も、「お上ご一任」の風潮が強く、政治家から指示がなければ動かない官僚が多いと聞く。今回も「指示待ち」の側面があったのではないか。普天間問題も今朝の読売新聞のスクープによると結局辺野古の埋め立てに戻りそうだという。鳩山が8か月間移転案をもてあそんだ結果県外ばかりか「杭打ち方式」まで断念だ。おそらく外務・防衛官僚の多くがこの事態を予測していたのではないか。「お上ご一任」だから進言しないのだ。首相・鳩山由紀夫はそもそものはじめから、移設先をめぐる米国との調整作業から在米日本大使館や外務省の幹部を排除する方針であったようだ。内閣が掲げる「政治主導」での解決をアピールする狙いであったという。しかし専門家の判断が入っていない杭打ち方式などさまざまな解決策に対して、米側の不信の念が強く、結局最終的には「官僚主導」の結果とならざるを得なかったのだろう。
 郵政改革という最重要法案をめぐって露呈した閣内亀裂の最大の原因も「事務次官会議の廃止」だ。事務次官会議で事前の調整があれば問題は全く起きなかったであろう。事務次官会議は各省の情報交換の場でもあったのであり、政府全体が情報共有する場だったのだ。このように重要問題で官僚を遠ざけた結果がまさに自業自得の結果を生んでいるのだ。首相以下に官僚を使いこなす度量がなく、官僚も政治主導を根拠に出しゃばらない構図が出来上がってしまっている。これでは政権の迷走は止まるまい。
 

今朝のニュース解説(18日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 5月18日(火)07時47分6秒
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  ◎「首相発言案」は内閣の正統性を問われる
 ごまかすとは「ごまのはい」のごまに、「まぎらかす」「だまかす」のかすを付けたものと大言海にある。本来来閣議決定すべき普天間移設問題の決着を、政府は社民党の連立離脱を防ごうと「首相発言」でお茶を濁そうとしているという。鳩山政権の欺瞞(ぎまん)性にはもう驚かないが、こともあろうに内閣最大の政治課題で本当にごまかしを押し通すのだろうか。ごまかしても普天間移設そのものは事実上決定される。閣内の反対をうやむやにして「決定」を形成するのは、内閣の正統性の毀損行為に他ならない。
 官房長官・平野博文は記者会見で「首相発言案」について「逃げ場をつくるようなことはしない。政府の意思を決めるのであり、小手先の話はやるつもりはない」と発言しているが、人間常々そうしたいと思っていることをついしゃべってしまうものらしい。まさに「逃げ場」作りであり「小手先」の話しに他ならないではないか。昨年の「普天間に移設すれば政権を離脱する」と首相・鳩山由紀夫を脅して方向転換に成功した社民党党首・福島瑞穂は、今度は閣議了解に反対する方針を表明。慌てた鳩山が会談してなだめているというのが今の図式だ。
 こうした中で平野は「閣議決定」はおろか「閣議了解」でもなく「首相発言」で決着させる構想を明らかにした。閣僚全員の署名が必要な閣議了解でなく、首相が閣議で発言したことにより、5月決着を実現したことにしようというわけだ。歴代政権は普天間問題を閣議了解の軽い対応でなく閣議決定で対処してきた。対米交渉もある問題に、あやふやな対応をしては交渉担当者の腰も定まらないから当然である。しかも閣議は議事録を残さないから首相発言がどのように行われ、これに福島が反対したのかも実際には秘密のベールに包まれる。もし反対したとすれば、明確なる閣内不一致であり、内閣としての決定事項とは言えまい。首相のいい放し発言を、あえて事実上の決定と称するなら内閣の正統性に瑕疵(かし)が生ずることになる。正統性を毀損する行為だ。
 「首相発言案」で出てくるイメージは「トリッキー政権」そのものであろう。野党時代ならごまかしの政治決着も日常茶飯事であっただろうが、どうもこの内閣は政権を掌握してからも野党政治を継続しているように見えてならない。国民はたまったものではない。重要な点は「首相発言案」でハードルを低くしようとしても、政府の方針自体は普天間移設へと動くのである。本来、連立の中で明確に反対している政党があれば、鳩山はこれを切ってでも閣議決定しなければならない問題だろう。一方で社民党も普天間移設に真っ向から反対している以上、「首相発言案」を受け入れれば、ごまかしに乗ることになり、県内移設絶対反対の“党是”に明確に反することになる。これもごまかしは利かない。福島の本心は政権の“蜜の味”に浸りたいのだろうが、ここは連立を離脱してけじめをつけるべきである。政権と社民党双方に欺瞞が成立しうる状況だ。背後にはまたしても院政の影がある。参院選を前にして選挙協力のある社民党の政権離脱は何としてでも避けたいとする幹事長・小沢一郎の強い意向が作用しているのだろう。
 

「エコノミスト」誌に寄稿

 投稿者:中澤孝之メール  投稿日:2010年 5月17日(月)10時54分57秒
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  本日(17日)発売の毎日新聞発行経済週刊誌「エコノミスト」5月25日号に、久しぶりに小論を寄稿しました。テーマは「カラー革命とは何であったか」です。ご笑覧、ご批評ください。メールアドレスは「cai56470@pop17.odn.ne.jp」です。  

今朝のニュース解説(17日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 5月17日(月)07時40分25秒
返信・引用
  ◎「鳩山・一郎降ろし」はなぜ機能しないか
 日本の政治が「異常なる政権継続」の場面に立ち至った。紛れもなく資質のなさが露呈した首相・鳩山由紀夫はまさに「右往左往」の状態だが、聞くところによると「千万人といえども吾往かん」の心境だそうだ。「政治とカネ」で居座る民主党幹事長・小沢一郎は「正義が行われない政治」の象徴となっているが、全く意に介していない。両者の居座りはいまや単なる一政権の問題ではなく、日本の民主政治そのものの危機の様相を濃くしている。なぜ政治は「鳩山・一郎」政権の異常なる継続に終止符を打てないのだろうか。意気が揚がらない「5月政局」を民主党内事情と野党の対応の両面から分析してみた。
 とにかく異常なる静けさだ。閣僚から出るのは普天間は鳩山擁護論、小沢批判は犬の遠吠え的発言のみだ。反小沢系7奉行を束ねる渡部恒三も、小沢辞任に関しては「鳩山君がやること」と、評論家みたいな発言を繰り返している。あんまり「鳩山君が」と言うので、TBSの時事放談では女性アナウンサーがたまりかねたように「恒三さんがやるしかないのではないでしょうか」と視聴者の声をを代弁した。こうした事態から鳩山周辺からは「首相はこれからさらにやるぞという心境」と意気込みばかりが伝わってくる。まさにハナ肇主演の映画「馬鹿が戦車でやってくる」そのものの風景だ。
 なぜ民主党内に政権交代の動きが盛り上がらないのだろうか。渡部がなぜか「逃げの恒三」になってしまったこともあるが、その原因の第一は政権党になったばかりで政権を倒す「政局ノウハウ」が周知していないことが原因だろう。倒し方を知っているのが渡部一人の状態では動きようがあるまい。自民党では首相に退陣を迫るときはまず派閥横断的な反主流組織が生ずる。戦後最大の「首相降ろし」は76年の「三木降ろし」だが、この時は反主流6派が中心となって自民党議員277人で挙党体制確立協議会(挙党協)を結成し、三木武夫に対して退陣要求を突きつけた。しかしそれでも三木は辞めず、結局最後は衆院選敗北の責任を取った辞任だった。277人が集まっても首相という存在は「辞めない」といえば辞めないで済むのである。辞めるのは不信任案が可決されて内閣総辞職の時と病気の時だけだ。こうしたノウハウが積み重ねられていたから、自民党政権の場合は三木降ろし以外の多くのケースでいったん「首相降ろし」が始まると政権の側も観念するのが早かった。
 加えて民主党の場合、小沢に権力が集中しすぎている。政党資金を使うのも小沢、党の人事をするのも小沢では、下手に声を上げれば「日干しの刑」にあうだけだ。小沢のやり口も露骨かつ陰険で、反小沢系の野田佳彦のグループは組閣に当たって徹底的に干された。最近でも代議士会で鳩山・小沢に退陣を迫ると予告していた小沢チルドレンの横粂勝仁も、猛烈な圧力で代議士会では発言できず場外発言にとどまった。しかし今行動を起こさなければ、10%台に陥った内閣支持率はさらに急落し続けるだろう。再度不起訴になろうと政倫審で釈明しようと小沢への辞任要求の声も天井に達して、突き抜けるような勢いだ。結局参院選では焦点の1人区で前回自民党が29選挙区で5人しか当選しなかった例がそのまま民主党の選挙結果となりうるだろう。総選挙になれば小沢チルドレンもバブルの泡と消えるだけだ。
 一方、自民党の動きが鈍いのはなぜか。筆者は昨年から参院選は「鳩山・一郎体制のままが自民党にとって最良」と指摘してきたが、おそらくその方向を狙っているのだろう。政党支持率が自民党の場合低迷しているが、行き場を失った浮動票は自民党とみんなの党の党が吸収するしかあるまい。長崎知事選などがそれを証明している。小沢は閣僚ポストを相当数差し出して公明党やみんなの党との連立を狙うだろうが、今回の参院選挙の場合反民主票としての選挙民の意向を両党とも裏切るわけにはいくまい。みんなの党幹事長・江田憲司も「民主党との連立は絶対にない」と断言している。したがって衆参ねじれとなる可能性が強い。いまの自民党執行部に、「攻撃しつつ、逃げ道を残す」などという高等戦術が出来るわけがないが、結果として事態はそうなりつつある。今や自民党に残された道は、民主党政権の「体たらく」のクローズアップに専念して参院選に臨むしかないのだろう。このように与野党それぞれの事情で「異常なる鳩山・一郎体制維持」の結果となっているのだ。ツートップの居座りで普天間と「政治とカネ」だけが「政治」という現状を打開する策は、有権者にとって参院選挙でねじれを達成させ、早期衆院選挙を実現させることにかかってきているのだろう。
 

今朝のニュース解説(14日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 5月14日(金)07時46分0秒
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  ◎全紙が責任追及、朝日だけ続投論:普天間5月決着断念
 5月末普天間決着断念の方針を首相・鳩山由紀夫が明言したが、民主党内は静かなること林の如しだ。鳩山支持の声はあっても批判の声はかき消されている。しかし新聞論調は異なる。朝日が14日付の大型社説で「仕切り直すしかあるまい」と現政権での現状打開を明言したが、読売、毎日、日経、産経は責任論に徹している。いずれも政治と世論に大きな影響を与えそうだが、朝日は孤立した論調の形となった。
 鳩山が5月決着を断念したら新聞論調はどのようなものになるか注目していたが、13日夕刊の段階で「断念」の本記で責任問題への言及をしたのは読売、日経、産経だ。読売は「首相の政治責任を問う声が高まるのは必至」。日経も「5月決着を守れないことで、首相の政治責任を問う声が強まるのは必至」で、産経も「職を賭すと発言しただけに、政治責任を問う声が強まっている」と責任問題に直結させた。しかし朝日は断念の本記を12面に持ってきた上に責任には一切言及せずだった。
 最近の朝日は責任言及を避けているふしが見らるようになったので首をかしげていたのだが、14日付の社説で方向が明白となった。「現政権での仕切り直し」が“本心”だったのだ。同社説はいちおう「政治責任を首相は認めなければならない」としているが、これは退陣要求ではない。むしろ「首相みずから、政治レベルで対米協議ができない現状を打開すべきだ」「首相は今後、この問題に取り組む態勢を早急に立て直し、総合的な戦略を練り上げなければならない」と鳩山体制での現状打開を主張しているのだ。続投論だ。「安保の負担の問題を政争の具にしてはならない。与野党を超えて知恵を絞ってもらいたい」と野党への牽制球ともとれる主張をしている。同紙は1か月前の4月14日の普天間問題での社説で「鳩山首相にもう後はない」と題して「結局は普天間がそのまま残るか、結論をさらに先延ばしするしかなくなる。いずれも鳩山政権に対する国内外の信頼を決定的に失墜させ、存続の危機にすら直面させるだろう」と政局に直結しうるという論調を展開しているが、様変わりである。現実に結論先延ばしとなったのに、「存続の危機」論は影をひそめた。
 なぜだろうか。今回の社説を見ると日米安保体制絡みの主張が大きく前面に出ている。「在日米軍の存在は必要だ。だが海兵隊はずっと沖縄にいなければその機能を発揮できないのか」と海兵隊の存続に疑問を呈し、鳩山が「県外移設を模索しようとした方向性は間違っていなかった」と言い切っている。つまり朝日の社説は在日米軍基地に懐疑的な伝統的論調に“先祖返り”しているのであろう。
 一方で毎日の14日付社説は「繰り返される先送りと迷走の主因は、県外を繰り返し主張しながら本格的な検討もせず、最大の政治課題でリーダーシップを発揮しないまま8カ月を浪費した首相の問題解決能力の欠如にある。今や、鳩山首相の言葉は羽根のように軽い。『首相の約束』をたがえ、政治への信頼を傷つけた政治責任は極めて重い」と明快に責任追及。日経は「政治のリーダーが『がんばってみたけど約束は守れません』と内外に宣言し、責任を取らないような日本では、誰からも信用されなくなる」と厳しい。産経に至っては「これは国民に対する背信行為である。政治は信なくば立たずだ。国民の信頼がなくなったら政治は成り立たない。首相としての信を失っている。退陣もやむを得ない」とストレートに退陣を要求している。読売も1日前13日付の社説で「実現できない場合、鳩山首相の言行不一致に対する批判は一段と高まろう。首相の政治責任は重大である」とすっきり言い切っている。朝日の論調は世論調査の結果や、鳩山の資質が問われている問題にあえて逆行するものだが、1か月前の社説との整合性をどうするのだろうか。「職を賭す」とまで言って国民に期待感を持たせてきた鳩山の政治責任は「退陣」に値する。朝日がなぜ民主党内の続投論を勢いづかせるのか、理解に苦しむ。
 

今朝のニュース解説(13日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 5月13日(木)07時54分15秒
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  ◎小沢事情聴取は検察首脳の“政治配慮”か
 しぶとさは超一流の幹事長・小沢一郎から新たな供述を引き出せるかというと、いくら東京地検特捜部でも難しかろう。検察審査会の起訴相当議決からわずか2週間で地検が小沢の事情緒聴取に踏み切った背景には、明らかに参院選挙への影響を考慮してテンポを速めると言う色彩が濃厚である。恐らく上層部の意向を反映したものだろう。小沢はやはり参院選への影響回避を狙って衆院政治倫理審査会への出席を考慮している。言い放しで済む政倫審を“活用”しようというわけだ。しかし、事態は小手先の対応で選挙への影響を回避できる段階は過ぎた。
 一部民放テレビが「検察は絶対起訴する」との興味本位の見方を紹介していたが、全国紙の社会部記者の見方は地検の事情聴取による新展開に懐疑的だ。読売は、「検察内部では『新たな供述を引き出せる可能性は低い』との見方が強い」という。朝日も「よほどの新証拠がない限り検察が自らの処分を覆すことはないとされる」との判断だ。ゼネコンからの大規模な事情聴取も行わない見通しだという。それにもかかわらず検察が小沢と秘書3人の聴取を早期に要請した背景に何があるかだが、日経によると検察首脳は聴取要請を巡る事情について、「参院選を考慮して刑事処分を先延ばししたら『民主党に肩入れした』と言われかねない」と述べているという。
 筆者はそこに政治的な判断が“逆作用”している気がしてならない。そもそも検察上層部は、小沢立件にはやる特捜部の現場を押さえて「嫌疑不十分」で不起訴とした構図だが、そのこと自体に不信感が残るし、本来なら政治的な影響などは度外視して行うのが検察の捜査だろう。そこで政治の側、つまり民主党政権の考えることを推理すれば、不起訴を再確認するなら早いほどよいと言うところに落ちつく。就任時から指揮権発動を容認するような発言をしている法相・千葉景子あたりが、検察トップに「不起訴なら早く結論を」と促してもおかしくない場面だ。闇の「準指揮権の発動」となるが、筆者の感知する限り歴代政権の法相はそれくらいの圧力を検察首脳に掛けたと見られるケースが多い。
  しかし選挙まで早ければ2か月を切った時点で、「選挙への影響」もないものだろう。小沢の政倫審への出席も重要法案成立に加えて参院選への影響を考慮したものとみられる。しかしはっきり言えば、世論は小沢のクビを求めているのであって、記者会見と同じ弁明の繰り返しを求めては居ない。辞任しない限り参院選への影響は回避できないのが実態なのだ。それに偽証罪になり得る証人喚問でなければ効果は薄い。時間的制約もあり小沢の言い放し発言を拝聴するのがオチだ。
 検察が今後テンポを速めて月内にも「不起訴」の判断を再度下した場合だが、再びボールは検察審に戻る。先の議決は11人全員が「起訴相当」としたが、逆に「秘書の独断であり、小沢の関与がない」という判断の“新証拠”が出ない限り「起訴相当」を8人以上の賛成で再議決する可能性が高い。そうなれば小沢は強制起訴となる。議決が選挙の前になろうがあとになろうが有権者はそれを期待する投票行動に出るだろう。普天間問題といい、「政治とカネ」といい、この政権は堤防の水漏れを片手で押さえてもまた別の個所から水が噴出して、両手両足を使っても間に合わない状況に陥っている。
 

今朝のニュース解説(12日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 5月12日(水)07時47分27秒
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  ◎まるで「ルーピー内閣・ルーピー党」の様相
 平家物語に「国に諫(いさ)むる臣あればその国必ず安し」とある。主君の過失を諫めるものがあればその国は安泰だというのだが、この国は逆だ。閣僚うちそろって首相・鳩山由紀夫の虚言・妄言の擁護・礼賛に当たり始めた。しかしその発言を分析してみるといずれもはじめに擁護ありきで、欺瞞(ぎまん)性に満ちている上に論理的に破たんしている。そもそも破たんした首相の発言擁護だから無理もない。事の善悪の判断が閣僚レベルでつかなくなったらもう政権は末期状態ではないか。
 司馬遼太郎によると老中から日米の違いを聞かれて勝海舟は「重い職にある人はその分だけ賢うございます」と究極の皮肉で答えているが、近ごろとみに欧米やアジアの指導者たちが立派に見えてくる。「ルーピー(愚か・現実離れ)鳩山」のせいだけではない。発言を聞くとこの内閣は「ルーピー内閣」ではないかと思えてくるからだ。まずかねてから小生がルーピーの見本と見ている郵政改革金融相・亀井静香は「引田天功ではあるまいし、手品みたいに一挙にできないからと言って批判しまくるのもどうかと思う」だそうだ。手品を言うなら「ハトが出ますよ」と言い続けてきたのは誰かと言いたい。「出る」というからかたずをのんで見守っていた結果が「県外移設」断念ではないか。
 防衛相・北沢俊美は「交渉事が残るのは仕方ない」と発言したが、交渉が残っては「結論」とは言わない。鳩山はいまだに対米、対沖、対連立の交渉を済ませて5月末に結論と言い続けているではないか。国家戦略担当相・仙谷由人は「5月末にこだわってどうのこうのよりも、鳩山政権のやるべきことはもっと広くて大きい」と宣うたが、誇大妄想ではないか。普天間問題ほど国の舵取りの能力が試されている問題はないことが分かっていない。国土交通相・前原誠司は「継続していくことになるが、先送りでもなければ、決着の断念でもない」と述べたが、賢いようで賢くない。継続して何で先送りではないのか。首相自身の約束を理解していない。消費者少子化担当相・福島瑞穂は「ひどい結論を5月末に出されるぐらいならば、沖縄の負担を軽減する本質的な真の解決を目指すべきだ」と先送り論。せっかく大臣になれたのだから地位にすがりたい気持ちはよく分かるが、「県内」の結論は出ている。その場合政権離脱するのではなかったのか。
 はちゃめちゃ、支離滅裂と言ってよい閣僚発言集だが、問題は首相発言が困難と分かっていながら諫めるものが一人も居なかったことだ。ところが家貧しうして孝子出づるの発言が何と小沢チルドレンからあった。首相・幹事長の辞任求めたのだ。民主党衆院議員の横粂勝仁(当選1回)が11日、国会内で記者団に、「民主党は期待していた姿とは違った第2自民党の方向にに近づきつつある。政治とカネと普天間の問題で、(首相と小沢氏の)2人について厳しい批判をいただいている。そこを抜きにして、民主党は生まれ変わることはできない」と述べ辞任を求めた。民主党内は政局慣れしていないのか、小沢が怖いのか、保身のためか、ここまで追い詰められても動きが出ないが、勇気あるまっとうな発言だ。
 そもそも衆院308議席もあるのだから、「鳩山・一郎」が倒れてもまだ政権は維持できるのに、なぜか恐れている。むしろ刷新しなければ参院選で一人区は目も当てられないほどの惨敗だろう。自民党だったらとっくに政権が変わっている事態なのに対応が鈍い。LDPは自民党の略だが、ネットでは民主党を「Loopy Democratic Party。日本語にすればさしずめ『愚民党』ですかね」とセンスのいい発言が飛んでいる。
 

今朝のニュース解説(11日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 5月11日(火)07時39分37秒
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  ◎臭いものに「谷擁立」でふた:小沢選挙戦略
 さすがに小沢一郎はすごい球を投げると褒めてあげたいが、そうはいかない。相変わらずのポピュリズム選挙の邪心が出たと言いたい。柔道家・谷亮子の擁立は、小沢がいかに自らの「政治とカネ」問題から国民の目をそらすかの苦肉の策でしかない。小沢辞任を求める声が国民の8割を超える中で、人気スポーツ選手を活用しようとしてもそれは焼け石に水でしかあるまい。自ら選択した道であるにせよ、政治に翻弄されるであろう一途で純真なる谷がふびんに見えてくる。
 テレビ朝日の世論調査ではついに政党支持率が逆転した。自民党28・7%にたいして民主党24・4%となったのだ。この一事を見ても民主党が逆風にさらされていることが分かる。参院議員会長・輿石東が「逆風といわれるが、タコは逆風の時の方が高く揚がる」と強がっている。これは引かれ者の小唄の部類であり、もう高く揚がることはない。民主党は前回参院選挙で「消えた年金の」追い風を受け、比例代表で過去最高の2300万票を獲得、20議席を達成した。しかし、追い風は昨年の衆院選までで完全に止まった。小沢が谷擁立で「百万、千万の味方を得たような気持ち」と言いたくなるわけである。
 小沢は「新聞、テレビの調査をうのみにして選挙をやるつもりはない」と突っぱねているが、最近の調査と、これを選挙情勢分析に反映させるノウハウは格段の進歩が見られる。当たるのである。恐らく民主党の秘密裏の調査でも相当ひどい数字が出ているはずだ。それもそうだ、カラスの鳴かない日はあっても民放テレビのワイドショーで普天間問題と「政治とカネ」が取り上げられない日はない。これを切り返すにはどうすればいいか。自分と首相・鳩山由紀夫が辞任すれば一番手っ取り早いが、それだけは死んでも嫌だ。となるとかねてから親交のある人気スポーツ選手を“乗せる”しかない。よほど小沢は“口説き”がうまいに違いない。ころころと乗ってきて“小沢ガールズ”が出来上がるのである。
 小沢は谷を担ぎ出せばワイドショーは公示日まで谷一色となると踏んだのであろう。確かに軽佻(けいちょう)浮薄な民放テレビは谷をいかに引き出すかで競争するに違いない。小沢は普天間と政治とカネ一色のワイドショーを谷人気で削り取れると踏んだのだろう。谷はその人柄のよさを小沢に“活用”されることになる。しかし小沢も恐らく気がついているだろうが、比例区の強敵は自民党ではない。みんなの党だ。みんなの党は、昨年の衆院選で政党支持率はわずか1.9%だったが、比例得票率は4.27%で、3議席を獲得している。その後みんなの党の支持率は、現在多くの調査で民主、自民に次ぐ3位に浮上している。このままいけば今回比例区で躍進するのはみんなの党と踏んでいるに違いない。小沢としては何としてでも比例区の相対的凋落を(ちょうらく)を防ぎたいと、打った手が谷擁立だ。
 谷が柔道家、ママ、政治家の「3足のわらじ」を履くことが出来るかは疑問がある。本人がそれを可能と見ているとしたら、議員活動の多忙さと厳しさを甘く見ていることになる。それとも小沢の“甘言”に乗せられているのかも知れない。どうも小沢のPR効果狙いが背後にある気がするが、谷はどろどろした政治の世界に巻き込まれてしまったことは間違いない。昨年の「ばらまきマニフェストに」次ぐ、民主党のポピュリズム路線が今回も鮮明になった。他党も有名人に頼る傾向は強いが、民主党の場合は邪悪なるものをカバーアップするという“邪心”が垣間見られ、動機がより不純である。問題は民度であろう。臭いものに谷擁立でふたをする小沢のやり口に、再びだまされるほど有権者は甘くないと見たい。
 

今朝のニュース解説(10日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 5月10日(月)07時42分21秒
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  ◎政局、デスマッチの幕開け
 連休開けの政局は先に筆者が指摘したシミュレーション4パターンのうち「鳩山も小沢も辞めない」スタンスでまずはスタートするだろう。これが月末までの3週間変幻自在のパターンを描いて攻防が展開され、食うか食われるかの段階に入る。焦点は政権の抱える「普天間・政治とカネ」にマスコミ・有権者の憤りが頂点に達しつつあること、これに民主党内部の反小沢勢力が呼応するかどうかだ。野党とりわけ自民党の動きなどはほんの脇役で突っ張りにもなるまい。内閣不信任案を出しても否決されるだけだ。むしろ自民党は現体制のままの参院選挙が、衆参のねじれを達成するためには理想の形と考えるかも知れない。
 3月29日に予測した4パターンはあちこちで活用されているが、TBSの時事放談は9日に至るまで毎週4回にわたってパネルで掲載している。そのシミュレーションは①首相・鳩山由紀夫と幹事長・小沢一郎の同時辞任②鳩山辞任小沢留任③小沢辞任鳩山留任④鳩山小沢体制のまま参院選へというものだ。この4パターンは依然生きている。永田町の注目点は鳩山が4日に訪沖する前夜の小沢・鳩山会談で何があったかだ。まだどこからも確たる情報が出ていないが、おそらく連休明けの政局について突っ込んだ意見交換、意思疎通をしたのだろう。
 小沢と鳩山の関係を見れば、小沢が普天間での発言を避け、鳩山のリーダーシップ不在を指摘しているように、若干小沢が距離を置き始めているように見える。しかし現在のところ根底では究極の相互依存関係にあると見るべきだろう。つまり小沢にしてみれば鳩山が政権を投げ出せば、鳩山は党代表であり、幹事長だけ残留することは極めて難しくなる。あえて予想すれば3日の会談では小沢は鳩山が辞任を口走らないように事前の口封じをした可能性が強い。その図式は小沢おんぶお化けが、鳩山にしっかりと取り憑(つ)いている状態だろう。鳩山が辞めなければ小沢も辞めないで済むのだ。
 まさに一蓮托生の姿だが、訪沖でいみじくも露呈された鳩山の首相としての資質の欠如は驚くべきものがある。明治維新の藩閥・官僚内閣を超然内閣と言うが、鳩山は「学べば学ぶほど抑止力が分かった」発言で「呆然(ぼうぜん)内閣」。「県外移設は党の公約ではない」で「唖然(あぜん)内閣」の様相だ。表面だけでなく民主党政権の根底には「欺瞞(ぎまん)政治」があると断ぜざるを得ない。秘書が3人も逮捕されて説明責任を果たさない幹事長、枚挙にいとまがないマニフェスト違反、そして普天間移設で繰り返した首相の虚言。鳩山は説明責任を求められるたびに「国会で決めること」と反論するが、これも欺瞞(ぎまん)の最たるものだ。衆院308議席の党の代表が説明責任を果たすと言えば、国会は直ちにその方向で決まるのである。
 「信なくば立たず」の格言は無視され続けている。鳩山も小沢も恐るべき厚顔無恥であり、ここまで追い詰められて退陣しない政権は戦後珍しい。読売の世論調査では内閣支持率が24%に下落。同社調査で30%を割った内閣は橋本、宇野両内閣とも参院選で大敗し、首相は辞任に追い込まれたという。このまま参院選まで辞めずに国民が愕(がく)然とするまさに「愕然内閣」となるのだろうか。しかし相変わらず民主党内は動きが鈍い。国交相・前原誠司と国家戦略担当相・仙谷由人は2日、外遊先のベトナムで政局をめぐる密談をしたとされているが、その後に出て来た話は仙石も前原も普天間5月決着にはこだわらないと言う方向だ。行政刷新相・枝野幸男も5月末決着が退陣につながらないという考えだ。非小沢・反小沢のまとめ役渡部恒三は、いまのところ「幹事長の進退は首相が決めること」と“達観”している。9日のテレビでも「側近が悪い」として「私が首相の政務秘書官になろうかと思う」とうそぶいている。“外野”も外交評論家の岡本行夫が9日のNHK番組で5月末決着は無理としながらも「今までやって来た総理大臣がやり抜くべきだ」と退陣論を真っ向から否定、異様な印象であった。
 筆者は昨年から現体制のままの参院選挙が自民党にとっては有利と指摘してきたが、内閣不信任案を否決させたままで参院選に突入した方が野党全体にとって有利であることは確かだろう。責任を取らないことへの閉塞感が参院選で一挙に“爆発”するからだ。民主党内のうごめきは連休で選挙区からトップ交代を強く求められた議員らが、国会に戻りざわめきが増幅しようが、現段階はマスコミが先行している状況だ。民放テレビは政権発足時の礼賛ぶりは忘れたかのように鳩山政権を見放した感じであり、主要全国紙の社説も「退陣要求寸前」の論調だ。支持率も10%台入り寸前だ。この波涛を平然と乗り切れるのは異常な判断力の持ち主でしかあり得ない。自民党政権末期の一連の首相交代劇以上に厳しい状況であるからだ。それこそ“宇宙人”そのものでなければ無理だ。
 

今朝のニュース解説(5日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 5月 5日(水)07時34分38秒
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  ◎5月末決着不可能、普天間政局加速へ
 「学べば学ぶほど」海兵隊の抑止力が分かったという発言ほど、首相・鳩山由紀夫の訪沖を物語るものはない。また国民を馬鹿にしたものもない。誰もが知っていたことを知らないことを無知というが、一国の首相がその無知を露呈したものにほかならない。元衆院議員・徳田虎雄との無意味な会談といい、県民の総スカンにあった訪沖といい、鳩山が独走的にアリバイ作りの悪あがきをしているとしか思えない。公約の五月末決着は、あがけばあがくほど遠のき、鳩山は窮地に陥る。普天間5月政局の姿が浮かび上がってくる。
 いまだに説明していないが訪沖によって鳩山の「腹案」なるものは「沖縄県内・徳之島」案であることが確定した。「最低でも県外」とはかない期待を県民に抱かせ、政治主導を推進したつもりが、究極の公約違反である。「党の公約ではない」と見苦しい言い訳をしているが、鳩山がほんのこの間まで「県外」を言い続けてきたことは周知の事実であり、トップの発言は公約そのものだ。その変節の理由に関しての発言ほど国民を馬鹿にしたものはあるまい。鳩山は「最低でも県外と言った当時は、海兵隊が抑止力として沖縄に存在しなければならない理由はないと思っていた。学べば学ぶにつけて海兵隊の各部隊が連携し抑止力を維持しているという思いに至った。浅かったと言われれば、その通りかもしれない」というのである。米海兵隊がなぜ沖縄に駐留しているか、8か月の迷走の末ようやく気づいたのかと言いたい。
 キーポイントでの発言撤回は毎度のことで慣れっこになってしまっているが、この発言だけは看過できない。なぜならまかり間違えば国民の生命財産を直撃する安全保障問題に関する発言であるからだ。首相になるほどの政治家ならば安全保障問題の最低限の基本は少なくとも身につけていなければならない。それを一番の因果関係を理解しないまま、自民党政権の合意だから反対という立場からのみ、県外移設を唱えたことになる。「浅かったと言われれば、その通り」で切り抜けられると思っているのだろうか。首相としての資質の欠如そのものだ。鳩山発言の裏には持ち前の県民向け“パフォーマンス政治”が行き詰まり、米国向け“擦り寄り路線”への転換がいみじくも浮かび上がっている。前政権の日米合意である辺野古沖埋め立て案を、くい打ち方式に修正する案なら米国も受け入れると踏んでいるのだろう。しかしそれは甘い。米国はテロ対策上の懸念に加えて、鳩山政権そのものを信頼していないからだ。できれば倒れればよいというスタンスのように見える。
 今後の展開は2点に絞られる。一つは地元の同意抜きで月末までに「県内・徳之島」案を閣議決定して強行策に打って出る事。他の一つは五月末決着断念・先送りである。前者の強行策はくい打ち方式なら埋め立て方式と異なり県知事の許可が不要なことから、やろうと思えば可能だ。しかし成田闘争を上回る紛争が生じることを覚悟しなければならない。労働組合を基盤に置く政権が果たして可能であろうか。一番やりそうなことは先送りだ。鳩山が今行っているパフォーマンスをアリバイ作りと判断すればあり得る選択だ。出来るだけのことをやったが出来なかったというアリバイを成立させた上での、先送りだ。政権の蜜の味を味わった社民党党首・福島瑞穂が一番期待しているのは政権離脱より、先延ばしのうやむや路線だろう。民主党内でも先送り論が強まっている。
 問題はこの2つのケースのいずれにも、世論と野党がまずくみしないことだ。「政治とカネ」をめぐる鳩山と幹事長・小沢一郎の説明責任なき“居座り”に加えて普天間での行き詰まりで、新聞もテレビメディアもこの政権にはほとほとあきれかえっているのが現実だ。責任を取らなければ参院選で徹底的に叩くという構えでもある。その論調が左右する世論調査も10%台への陥落目前だ。最重要課題で展望も成算もないまま参院選まで迷走を続けさせるか、5月末政局で区切りをつけるべきか。世論はおそらく5月末政局での責任追及に動くだろう。辞めなければ“袋だたき”が参院選まで続くだけだ。支持率は史上最低だった竹下登の4・4%を下回りうる。野党も、もちろんこの流れを最大限活用する。
 

均一句会報告

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 5月 4日(火)04時56分27秒
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  均一句会報告

 去る4月30日、赤坂・ねぼけで均一句会が開かれました。出席者は11人、欠席投句が原野和風会長、佐藤紀藤亭さん、村上直久さんの3人で、総合成績は天が杉浦杉の子さん、地が舘石じゅんさん、人が大木あまり先生と奥住鮎子さんでした。次回は6月25日(金)、兼題は「西日」(杉の子さん出題)です。
 あまり先生の講評要旨
[兼題 春の暮]
①はち蜜に匙を沈める春の暮 鮎子(地6○)
きちっと決まっていてよくできている。「春の暮」が奇麗で色が見えてくる。
②仲見世を雪駄で歩く春の暮れ 勲(2○)
あいさつ句としてよくできている。
③為すことの無き身となりて春の暮 山舟(3)
即き過ぎだが、アンニュイな感じが出ていていい。
④風鐸の空をうかがふ春の暮 那由太(3)
「うかがふ」に春の感じが出ている。私の好きな生活空間だ。
⑤寄り添うて買い出しに行く春の暮 和風(人5○)
この「買い出し」は現代のショッピング。兼題なので仕方がないかもしれないが「春の暮」でつまらなくなった。
⑥天井の広き居酒屋春の暮 豊平(天7○)
「天井の広き」はよく見ているが詩がない。「春の暮」はよくない。
⑦半玉の華やぐ鑽(き)り火春の暮 紀藤亭(地6○)
「華やぐ」は即き過ぎ。答えを出してしまった。半玉の何かを別な言い方でとらえたい。「春の暮」も広がりがない。
⑧二次会のすぐにまとまる春の暮 魚酔(人5○)
「すぐにまとまる」がいい。当たり前で平凡なのがいい。
⑨渚まで出て靴濡らす春の暮 あまり(3)
「出て」は不要。推敲の余地あり。
⑩春の暮きょうはワインを買いましょう じゅん(地6○)
男を捨てたという感じか。この軽さはいいが、「買いましょう」はどうか。もう少しひねりがあっていい。
⑪子規さんのやうに臥せたる春の暮 白雨(4○)
洒脱な句で、ある意味では子規賛歌になっている。「春の暮」が動くかもしれないがこれでいい。
⑫へろへろとセメダイン出る春夕べ 杉の子(地6○)
セメダインと春の夕べの取り合わせがいい。「春夕べ」と置いたセンスはいい。
⑬遠回りする帰り路や春の暮 寿世(3○)
ちょっと緩慢な感じがある。上五の「遠回り」を変えたい。
⑭逆毛立つおみなたゆたう春の暮 直久(―)
「たゆたう」は言い過ぎ。この言葉でつまらなくなった。
[自由題]
①ワイパーで落花吹き飛ばし吹き飛ばし 魚酔(3○)
「吹き飛ばし」は一語だけでいい。リフレインを自分で楽しんじゃっている。
②書は書とて日和下駄なり修司の忌 紀藤亭(1○)
「書は書とて」が不要。日和下駄と修司の忌の取り合わせはいいのだが。
③いまさらと思ふに桜また桜 鮎子(5○)
リズムはすごくいいが、「思ふ」では弱くなる。ここを何か別の言い方に変えたい。
④湯船の湯揺らすばかりに春の雷 寿世(4○)
これはこれで生活感がある。意外性がある。
⑤久方に雲かき分けて春日かな 山舟(2○)
「久方に」は不要。使うなら平仮名にしたい。有名な歌があるが春日の賛歌として分かる句。
⑥大中小上履き並ぶ春の家 じゅん(人5)
「春の家」は季語としての効果が弱い。「花明り」などとすれば季節感が出る。
⑦浄土にも鶯啼くや香を焚く 勲(5○)
「浄土」と打ち出すなら「香を焚く」は不要。下五は何でもない言葉を置きたい。
⑧春灯下汐退くごとく家族なし 杉の子(地7○)
下五は「家族かな」で止めたい。上五も「春灯」でいい。
⑨ベランダの花喰う鳥や弥生尽 白雨(人6○)
「ベランダ…鳥や」まではいいが、「弥生尽」ではつまらない。この下五の置き方ではもったいない。
⑩花筏見送る吾も花筏 豊平(2)
「吾も花筏」の断定はいい。言い切ったよろしさがある。
⑪花過ぎの不精たのしききのふけふ あまり(天8)
虚子をまねした作品。どうでもいい句だ。
⑫新聞も拾い読みなり春深し 和風(3○)
「新聞も」では弱くなる。「新聞を拾い読みして」に。
⑬ことごとく山へ返れる桜かな 那由太(人6○)
山へ返っていくというとらえ方で大きな景色が見えてくる。
⑭それぞれの散り様見せて桜かな 直久(3○)
そのまんまのとらえ方。「散り様見せて」のところで何か言ってほしい。
 

今朝のニュース解説(28日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 4月28日(水)07時52分49秒
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  ◎小鳩体制「終わりの始まり」
 幹事長・小沢一郎を「解任」すべき首相・鳩山由紀夫本人が「退陣」を問われているという図式だ。検察審査会の「起訴相当」議決は、政界に衝撃をもたらし、小沢・鳩山体制が「終わりの始まり」の段階に入ったことを物語る。このままなら政権支持率は10%台突入が予想され、まさに断末魔の状況と言ってもよい。小沢の存在はいまや、選挙への障害そのものとなってきた。もう民主党内は「小沢神話」は崩壊したと見切りをつけ、組織的に鳩山体制刷新または「小沢切り」に動くべき時だ。体制を改めれば、支持率の急速回復も夢ではない。
 「一応は治まっているように見える反小沢のマグマはいつ噴出してもおかしくない」と昨日指摘したばかりだが、吾ながらよく当たる。検察審議会の起訴相当の議決は、民主党内に衝撃を走らせ、辞任要求の声が、ほうはいとして台頭してきた。行政刷新相・枝野幸男をして「数日のうちにいろんな動きがあると見ている」との発言をさせるに至った。しかし小沢は強気の中央突破の姿勢であり、鳩山も自分の進退が問われ、とても幹事長解任の判断を固める余裕もない。しかし政治的に見れば「往生際」と言うしかない状況が現出しているのである。
 もちろん検察審議会の判断はあくまで「善良な市民感覚」が背景にあり、検察首脳の小沢不起訴の判断のように政権への“配慮”ともとれる要素がうかがわれることはない。だが物事はクールに見る必要がある。検察審はいわば素人集団であり、「起訴猶予」ならともかく、プロ集団の検察が公判維持を遠望した「嫌疑不十分」の不起訴を覆すことができるかどうかというと疑問がある。したがって今後の展開を見ると、起訴相当の判断にもかかわらず検察が起訴をせずに終わる可能性がある。したがって同審議会は再議決を迫られるが、11人全会一致で起訴相当を議決したムードが覆る可能性はない。2度目の議決で小沢は強制起訴され、裁判段階に移行するだろう。
 問題は検察の判断が3か月以内7月27日までと定められていることから、参院選を直撃する可能性がある。しかし小沢なら7月25日まで可能な選挙の日取りを7月11日と早め、検察の判断を参院選後に持ってゆこうとするかもしれない。検察が不起訴の判断をしても選挙の争点は政治とカネに絞られる上に、検察審の2度目の議決を急がせる恐れがあるからだ。民放コメンテータークラスの判断は「検察不起訴なら民主に追い風」と軽いが、筆者の判断は検察不起訴なら有権者は検察審議会の強制起訴を期待するだけであり、不満と反発は一層深まると見る。もっとも今回も時期といい、国政選挙を控えたタイミングといい、連休後に小沢が代表辞任を迫られた昨年のパターンと酷似している。似ていないのは鳩山本人が普天間政局で風前の灯の状況にあることだ。
 昔の自民党ならここは大きな舞台回しをする実力者が登場して、鳩山と小沢を泣いて戒め、「同時辞任」を勧める場面であろう。しかしそんなタマは居ない。昨日も指摘したように小沢と鳩山の間には普天間をめぐって微妙な暗闘がある上に、鳩山に「小沢切り」が出来る胆力もない。したがって焦点は“腰抜け”状態にあった民主党内で本格的な自浄作用としての「小鳩体制刷新」の動きが拡大発展するかどうかだ。冒頭指摘したように、たとえ検察の判断が選挙の後になるにしても、参院選は「起訴相当」で戦うことになる。小沢は「選挙に専念する」と辞任を否定しているが、その張本人が選挙にとって最大のブレーキ打者となったのである。いずれにしても事態は「鳩山退陣」か「小沢辞任」か「小鳩同時辞任」かの“三者択一”の状況だろう。渡部恒三も「上司である鳩山君が決断すること」などと言っていないで、いい加減に“宿敵”「小沢切り」に動いてはどうか。民主党も小沢、鳩山を布団をかぶって大空襲を切り抜け、参院選挙に現体制で突入させるほど馬鹿ではあるまい。参院選大敗でどっちみち小鳩退陣が待っている。
【筆者より】
ご愛読ありがとうございます。明日より5月連休で10日ほど休刊します。突発ニュースがあれば随時書きます。

◎月に1度の俳句自慢
 4月は過去最高の15句入選した。春は季節が吾が情感とマッチするのであろう。

毎日俳壇大峯あきら選2席

この昼は四天王寺の亀鳴けり

選者評=「亀鳴く」という空想も詩の世界では不思議にも実在する。春の四天王寺の真昼時のこと。
作者自解=四天王寺は大阪転勤時アパートの隣だった。毎日亀が鳴いていた

産経俳壇寺井谷子選3席
一歩ごと山の笑ひの中に入る

産経俳壇寺井谷子選
燕来る店を開かぬ時計屋に

毎日俳壇堀口星眠選2席

春風に乗りたるごとく配達す

選者評=春風に乗るといううれしいとらえ方が、生きている。

毎日俳壇西村和子選
春濤の立ち上がりても優しかり

東京俳壇鍵和田秞子選
やうやうに前向き指向スイートピー

東京俳壇小澤實選
寄居虫の遊びせんとや生まれける
【4月入選句】
32産経俳壇寺井谷子選3席
一歩ごと山の笑ひの中に入る
33産経俳壇寺井谷子選
燕来る店を開かぬ時計屋に
34毎日俳壇堀口星眠選2席
春風に乗りたるごとく配達す
35毎日俳壇西村和子選
春濤の立ち上がりても優しかり
36東京俳壇小澤實選
寄居虫の遊びせんとや生まれける
37産経俳壇寺井谷子選
棟梁の墨糸弾けば夏近し
38産経俳壇寺井谷子選
春雷や最終勤務の地に立ちて
39毎日俳壇大峯あきら選2席
この昼は四天王寺の亀鳴けり
40東京俳壇小澤實選
下萌や少年野球広く散る
41毎日俳壇西村和子選
単線の車内に野火の香りかな
42東京俳壇鍵和田秞子選
やうやうに前向き指向スイートピー
43俳句四季小川玉泉選
ざあざあと聖夜の風呂の溢れたり
44NHK俳壇三村純也選
バス停を降りて踏青始まりぬ
45月刊俳句行方克巳選
炎より煙懐かし落葉焚
46月刊俳句小嶋健選
炎より煙懐かし落葉焚
 

今朝のニュース解説(27日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 4月27日(火)07時49分5秒
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  ◎小沢普天間での鳩山離れ鮮明に
 この大歩危小歩危と続く政局の難所で、首相・鳩山由紀夫が最後の頼みとすがる幹事長・小沢一郎までが“見放しつつある”という構図だ。小沢が26日普天間の問題を「一切関知していない」と突き放したのだ。それはそうだろう自分の身ですら明日をも知れぬ中で、このままいけば“抱き合い心中”になりかねない。鳩山自身は故障を乗り越えて敢闘している大関・魁皇に「少しでも長く続けられるようにしたい」と述べた。突然の心境吐露にびっくりしたのは魁皇。後で「何とも言えなかったので、黙って聞いていました」と述べたというが、鳩山の念頭に常に「進退」が浮かんでは消えている証拠だ。鳩山は最後に浮上している辺野古沖の桟橋方式に期待をつなげているようだが、連立の社民党も地元も猛反対には変わらない。
 普天間での小沢の鳩山離れの兆候は、筆者が既に20日に「あえて火中の栗を拾わず自らの“温存”をはかっているとしか思えない」と指摘している通りとなってきた。26日は記者会見でかなりはっきり鳩山離れを鮮明にさせた。普天間での鳩山の進退を聞かれた小沢は「普天間の問題は、私は一切関与していないし説明も相談も受けていない。私の役目柄でもない」と関与を一切否定した。さらに「どのような結果になろうとも、あるいはどのような状況下であろうとも、国会運営をスムーズにする、そして参院選で勝利するという自分の与えられた役割を全力でこなす」と幹事長の役割に専念することを宣言したのだ。小沢の言う「どのような結果」が何を指すのか不気味だが、当然5月政局を含みとしているのだろう。
 「担ぐ御輿は軽くてパーがいい」が持論の小沢は、鳩山の「パー度」が軽症であれば担ぎ続けるだろうが、昨今のように「東大出身のはずなんだけど、相当に頭が悪い」(与謝野馨)と言われ、「あるいは愚かだったかもしれません」と自分で認めるような“重症”になってくると話は別だろう。普天間移設が桟橋方式を軸にどう展開するかはまだ未知数だから断定は出来ないが、ここは距離を保っておかないと「鳩山退陣=小沢辞任」になりかねないのだ。鳩山が作った普天間政局などで一蓮托生になってはたまらないという思いだろう。検察審議会の不起訴妥当の結論は一見鳩山有利にみえるが、新聞は全国紙がすべて社説で鳩山批判を展開している。読売が「これで逃げ切れたと勘違いしてはいけない」とくぎを刺しているとおり、まさに鳩山は「毛嫌いされかつ袋だたきされている」構図なのである。
 党内にはポスト鳩山もささやかれ始めているが、小沢にしてみれば鳩山が辞任したいと言えばあっさりと認め、150人と言われる小沢軍団をフルに活用した代表選挙を展開するつもりなのだろう。懐には財務相・菅直人があり、非小沢系の国家戦略相・仙谷由人や外相・岡田克也は論外であろう。“生方の乱”や“連合静岡県連の乱”が象徴するように、一応は治まっているように見える反小沢のマグマはいつ噴出してもおかしくない。検察審議会の動向も注目され、「政治とカネ」の問題は小沢から離れることはない。もっとも野党側にしてみれば参院選前に鳩山と小沢に同時に辞められて、民主党政権が刷新・再出発されても困る側面がある。鳩山と小沢が消えれば、一挙に支持率が回復する可能性が大きいからだ。民主党政権に悪役が残っていてくれた方が選挙は戦いやすいのだ。
 

今朝のニュース解説(26日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 4月26日(月)07時32分22秒
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  ◎日経電子新聞は第3の通信社だ
日経新聞電子版の有料本格運用が5月から始まるが、事前に購入して約1か月間つぶさに研究している。その結果判明したことは共同、時事両通信社を凌駕(りょうが)しうる第3の通信社が躍り出たことだ。通信社にとって生命線の速報の基本を、日経電子版はしっかりマスターし、その徹底的に伝達するという姿勢は、通信社に何より必要な躍動感に満ちあふれてている。朝日をはじめ他紙の電子欄はスピード感がなく、新聞のニュース判断の特色である一覧性がないが、日経は紙面そのものを見られる。月額4000円を高く感じさせないのだ。販売店とのしがらみにとらわれる大新聞や共同・時事はその在り方を厳しく問われている。
 「通信社日経」はさまざまな面で現実のものになっている。まず速報だ。公平を期すために23日の参院本会議で鳩山が「普天間に職を賭す」と発言したニュースの配信ぶりを見る。記者が必ずいる場所での報道であるからスタートは同じだ。日経が一番早く12時16分なのに対して、webを見ると共同は12時23分、時事は12時48分と大きく遅れた。この速報という仕事は通信社にとって生命線だが、日経はその基本を十分踏まえている事が分かる。筆者が時事編集局でたたき込まれたニュース速報システムが、新聞社でここまで完成の域に達しているとは驚いた。日経のスピード重視への並々ならぬ努力があると感じる。もちろん鳩山答弁だけではない、経済、金融、株式、政治などあらゆる分野で速報を旨としている様子が分かり、両通信社は形無しのケースが多い。このままでは速報のお株は「日経通信」に完全に奪われるだろう。筆者が現役のころ既に日経や朝日がしきりに通信社の報道の仕方を研究していることを感知していた。両社の記者仲間から速報のやり方についてよく聞かれたからだ。しかし朝日はweb上で当初行っていた速報ぶりがなぜか衰えており、日経はますます盛んになっている。
 記事の内容もレベルが高い。例えば「新党改革」の結成だ。第一報のニュースで、新党といっても舛添要一が自民党を離党して改革クラブに入党、政党名を変更する方向で調整していることを報じたのは日経だけだ。特ダネと銘打たなくても記事の中で光る材料があるのだ。これは夜討ち朝駆け取材が徹底して行われていることを物語っている。小生が出先記者のころは「日経少年探偵団」とからかわれていたものだが、小林少年は明智小五郎に成長した。
 ニュース速報はパソコンと携帯電話にまで飛んでくる。重要ニュースと希望するジャンルのニュースがすべてメールされるのである。既に米国ではワシントンポストが実施しており、筆者も受信している。世界のweb新聞の傾向を研究していることが分かる。これはどこで飲んでいてもニュースが分かるということになる。電子版の画面は新聞紙面と若者が好む横書きのweb画面が見事に融合している。webから紙面へ、紙面からwebへと容易に変換できる。紙面をテキストで保存したければweb記事をダウンロードするだけだ。プリントしたければ紙面をプリントできる。筆者はやはり紙面が見られる「産経netview」も発足以来3年間愛用している。これは月300円と安いが、速報とニュースの厚みにおいては日経の比ではない。加えて重要なのは日経の場合、内外のコンフィデンシャルニュースが読めることだ。新聞にはあからさまに書けない部分のニュースが読者の一番知りたいところでもある。しかし週刊誌ほどいい加減ではないものが電子版では読める。電子版は既に6万の契約者がいるようだが、今後増加傾向をたどるだろう。ただ個人的な話しだが、筆者は俳句欄に電子メールで応募投稿しているが、葉書のころより採ってもらえないのはどうしたことか。選者が古くてメール投句を馬鹿にして、葉書の自筆書きを重視しているのではないかと思いたくなる。日経社内でもIT化は濃淡があるのだろうか。また社説だけは他紙に比べて掲載が遅い。読売は午前1時台、朝日は2時台には掲載しているのに日経は明け方まで掲載しない。
 この「通信社日経」の登場は、既に米国で始まっているweb新聞の有料化の傾向が日本でも本格化することを意味している。販売店依存の新聞経営が将来は崩れる方向かも知れない。過疎地では赤字の一戸あたり4500円も掛けて新聞を配達する時代ではなくなったのだ。もう共同も時事もお互いに競合している時代ではあるまい。日本に第3の強力な通信社が登場しては生きる道はますます狭まってくる。いまや戦後GHQの指示で同盟通信を解体して出来た2通信社体制を再合併して、強力な一つの通信社を作り出すときだ。合併すれば体力が残っているいまならまだ最強の国際通信社を目指せる。
 

今朝のニュース解説(23日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 4月23日(金)07時39分16秒
返信・引用 編集済
  ◎背後に普天間政局と「小沢・前原」の暗闘:高速迷走
 高速料金をめぐる迷走の原因を小沢の選挙至上主義と鳩山のリーダーシップ欠如とするのはもっともだが、筆者はこれに加えて普天間政局と政治とカネをめぐる暗闘を背後に感ずる。簡単に言えば首相・鳩山由紀夫は、小沢を怒らせて普天間で「鳩山切り」に遭いたくない。幹事長・小沢一郎は「政治とカネ」で、ことあるごとに責任論を称える国交相・前原誠司の首をすげ替えたい。新聞もテレビもこのどろどろした暗闘を見逃している。
 簡単に複雑な事態の謎解きをしよう。まさに小沢のやり口は忠臣蔵の吉良上野介が赤穂藩藩主・浅野内匠頭をいじめるの構図だ。前原内匠頭は危うく切腹するところだった。前原もこれだけコケにされては怒るだろう。そもそも発端は小沢が昨年10月に官邸に乗り込んで、選挙目当てで「コンクリートから人へ」を180度転換して、高速道路建設推進を唱えたことにある。前原は拒絶すべきところを鳩山が了承してしまったため泣く泣く、高速割引に使うための財源2・5兆のうち1・4兆を高速建設に回して事実上8割が値上げとなるように方針転換した。ところが小沢はこんどは「値上げは駄目」と言いだし、小沢の番頭と化している鳩山が「へいへい」とこれに従った。ここで前原の堪忍袋の緒が切れた。松の廊下を省略して一挙に辞任で切腹しようとしたのだ。
 やっとことの重大さに気づいた鳩山が例によって音より早く方針転換。「値上げ案」を了承したのだ。おまけに「一度決めたら絶対代えないという姿勢が旧政権の硬直した政治を招いた」と、自らの「愚かさ」を棚に上げてあらぬ方向を非難。ところがこれで終わらない。またまた転換して最終的に「国会の審議を見て決める」とした。自分で処理できないから国会に丸投げしたわけだ。国会の審議とは絶対多数の民主党の方針に従うことで、前原を外したことになる。しかし時間差があるから前原も切腹しなくて済むことになり、当面はめでたしめでたし。物事の急所を理解しているとこれだけ分かりやすく解説できるのだ。
 要するに大局を見る眼が100%欠如している鳩山が、暫定税率、郵政民営化見直し、普天間移設に次いで、決定的な暗愚さを露呈させたということだ。暗愚帝王と批判された鈴木善幸などの比ではない。まさに暗愚大王だ。鳩山の心底には普天間5月政局をどう乗り切るかだけがある。この視点で物事を見れば間違いない。元秘書には禁固2年執行猶予3年の有罪判決が下り、四面は楚歌で満ちあふれている。ここで小沢に見放されたら、退陣しかない。小沢の一挙手一投足を震えながら見つめているから、小沢が「高速無料化」と言えば経緯など無視して「ハイ」と従うのだ。まさに唾棄すべき政権と化した。政権の体をなしていないというべきかも知れない。
 一方小沢の方も、「政治とカネ」ではことあるごとに前原が「誰もけじめをつけていない。そこに大きな問題がある」と事実上辞任要求に踏み切っていることに業を煮やしている。煙ったくて、切りたくてしょうがないのだ。もともと前原は金権政治打破を唱え、田中派の金権政治を継ぐ小沢的体質とは全く相いれないものがある。憎くて仕方がない前原をどうするかがこれまた常に小沢の脳裏をかすめる。しかし今度は後ろから切った。担当の前原の出席していない鳩山らとの21日の会談で「無料化せよ」と持ち出した。前原がうまくいけば辞任すると思ったに違いない。小沢一極主義の政権が言われて久しいが、今度の体たらくほど「政策決定の内閣一元化」どころか、「幹事長室一元化」を象徴した問題はない。小沢も鳩山も「参院選挙惨敗」への流れをひしひしと感じ、ワラをもつかみたい思いで高速無料化を推し進めようとするのだろう。しかし財源無視の民主党政治の象徴でもあり、有権者の眼は厳しいことをやがて知るだろう。
 

今朝のニュース解説(22日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 4月22日(木)07時43分9秒
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  ◎まるで「落ち武者新党」の様相:「舛添新党」
 自民党にいたたまれなくなって除名される前に離党する舛添要一と参院選挙がおぼつかない「その他議員」との連携の構図だ。まあ舛添新党は選挙目当てだけが一致点の「落ち武者新党」と言ってよい。ただひとえに舛添の知名度の高さが頼りで、そこには新党結成の理念もなく、火事場で古材を寄せ集めてバラックを建てるような急場の対応のみが目立つ。
 参加メンバーを見るとまず落ち武者の筆頭が舛添。執行部批判を繰り返し、汗もかかずに世論調査の人気だけを頼りに総裁を狙って、党内で孤立化。オオカミ中年の批判を浴びて、最近では除名論が党内で高まった。プライドばかりが高い舛添にとって見れば、「除名」や「離党勧告」の処分を受けるわけにはいくまい。その前にかっこうよく「新党結成」に踏み切ろうというわけだ。一方自民党から参加が予定される元外務副大臣・矢野哲朗は参院選挙で同党の公認が得られず、引退も考慮していたと言われる。民主、自民両党をそれぞれ離党して改革クラブで不遇をかこっていた渡辺秀央、荒井広幸、山内俊夫らも参院選改選組ながら選挙は厳しい情勢だ。そこに世論調査で次期首相候補ナンバーワンの舛添が声を掛ければ“利用価値”があるし、救いの神でもあるというわけだ。
 新党は理念もへったくれもない。そもそも荒井は郵政民営化反対の急先鋒であり、推進派の舛添とは正反対の路線だ。この新党は「はじめに参院選挙ありき」なのでである。加えて舛添にも利点がある。日経新聞だけが報じているが、新党といっても舛添が自民党を離党して改革クに入党、政党名を変更する方向で調整しているのだそうだ。選挙をにらんで新党結成にかかる費用を抑える狙いがあるのだという。政党助成金もそのまま受け取れるのだ。舛添に近い議員は「舛添さんによる改革クラブの乗っ取りだ」と述べており、改革クラブの他のメンバーとの間で一悶着ありそうな空気だという。舛添が「私が総裁だから舛添新党」と自ら称したのにはあきれたが、オレがオレがの舛添の面目躍如でもある。他のメンバーと仲良くやれるタイプか疑問が残る。
 「たちあがれ日本」といい「落ち武者新党」といい、新党といっても共通項は、「反民主党」「反小沢一郎」だけで結成される選挙戦術的小政党の側面が強い。まだ「日本」は真面目さがあるが、舛添新党の方は浮き草のような世論調査での舛添人気だけが頼りだ。加藤紘一が「自民党への打撃は若干あるが、時間がたてば『ああいう人もいたね』で終わる」と形容している通りだろう。新党の総裁となって、厚労相という晴れ舞台で獲得した支持率が維持できるかどうかも全く疑わしい。昨年の総選挙で民主党のパフォーマンス政治にひっかかった有権者は、もうタレント系議員のテレビうけを狙う政治にもあきあきして反省すべき時だ。舛添すらつなぎ止められなかった自民党の体たらくはどうしようもないが、同党もタレント政治に頼っているときではあるまい。愚直に野党として民主党政権による外交・内政上の「愚挙」を正し続けるときだ。
 

今朝のニュース解説(21日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 4月21日(水)07時38分51秒
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  ◎普天間と「政治とカネ」が政権を挟撃
 これほど政局らしい政局もめずらしいのが普天間政局だ。首相・鳩山由紀夫が政治生命をかけた“腹案”は白日の下に出た瞬間に破たん。5月政局が首相の責任問題を軸に展開する様相だ。加えて20日衝撃の情報が永田町を駆け巡った。小沢一郎を不起訴とした「陸山会」をめぐる政治資金規正法違反事件処分の妥当性を審査している東京第5検察審査会の議決が近いというのだ。起訴の流れとなれば休眠していた「小沢辞任」論にも再び火がつく。鳩山政権は前門の虎後門の狼の危機に瀕した状況だ。
 腹案についてはいまだに鳩山は認めていないが、徳之島案そのものであろう。極秘裏に過去4カ月にわたって地元関係者にさまざまなルートで打診し続けてきたものだが、鳩山政権の秘密保持能力は「分秒単位で漏れる」と揶揄(やゆ)されているだけに、あれよあれよという間に18日の現地移設反対集会へと発展。誰が見ても手遅れとなったにもかかわらず官房副長官・ 滝野欣弥が20日関係三町長に電話して門前払いを食らった。うろたえて政権は前が見えなくなってきている。ひとえに官邸トップの指導力欠如に起因する問題だ。徳之島案破たんの意味するものは、鳩山の公約「最低でも県外」路線の破たんを意味するものにほかならない。もはや県外のどこに移そうとしても同様の住民運動が発生する。
 新聞の見方も一段と厳しさを増し「首相の責任問題に直結することは避けられない」(毎日)という線で各紙共通の論調となっている。官邸にも悲壮感が漂い始めており、東京新聞によると「普天間問題で自爆だ。九回裏逆転ホームランがあればいいんだけど、そんなものあるのか…」という声が首相官邸から聞こえるという。
 こうしたなかで注目されるのが冒頭挙げた検察審査会だ。同審査会は、東京地検特捜部の検事から意見聴取をするなど小沢不起訴の是非についての審査を続けてきたが、月内にも議決する公算が大きくなってきている。というのも東京第5検審では、審査員11人のうち6人の任期が4月末となっているため急ぐ必要があるのだ。「不起訴不当」や「起訴相当」といった議決になれば、鳩山退陣論に加えて「小沢辞任論」が再燃するのは避けられない。小沢は自らの辞任論が党内で復活するのがもっとも気になるところであり、「外の敵は怖くない。うちの中で結束さえすれば」と強調するのも第2第3の“生方の乱”を懸念してのことだ。加えて鳩山の処分の妥当性についても、近く検察審査会の議決が出る予定となっているようだ。また22日には東京地裁で首相の元公設第1秘書、勝場啓二への判決がある。有罪判決が首相を直撃する。あきらかに政権最大の“急所”である「政治とカネ」と普天間が虎と狼になって政権を襲う構図がはっきりしてきた。
 

今朝のニュース解説(20日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 4月20日(火)07時49分23秒
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  ◎支持率20%台の蟻地獄
 政権は内閣支持率30%が蟻地獄(ありじごく)の淵、20%台が斜面に落ちてでもがく姿とみればまず間違いない。政権担当以来初めての政局とあって、そのもがきっぷりが場馴れしていない。初々しいというか稚拙というか、論理的にもあやしいのだ。これに対して参院自民党のドン青木幹雄の持論は「内閣支持率と政党支持率の合計が50%を切ると退陣」だが、これも論理的にはあやしい。しかしこのアバウトなジンクスが最近は当たるから不思議だ。
 「決して投げ出さない」が漏れ来る鳩山の言葉だが、敏感に観察すると焦燥感がひしひしと伝わる。「メディアがいろいろ動きすぎ」とマスコミ批判に走るのも古くは岸信介、佐藤栄作以来末期を迎えた首相の陥る発想だ。党首討論で「腹案がある」発言も、苦し紛れのもっともらしさを演出しただけ。日米首脳会談でたった10分の会談にすがるのも哀れさすら感ずる惨めな姿だ。腹心の官房長官・平野博文も問題の所在がよく分かっていない。当選5回で全く政局など無縁の履歴だったから無理もないが、言うことに説得力がない。「国民の意思で政権交代させてもらった。その期待に沿うことさえ首相が政策遂行上持ちつづけていけば、進退の問題ということは全くない」と述べたが、誰でも反論できる。首相の政策遂行能力がないから進退にかかわってきているのである。支持率回復も「国会に提出している法案を成立させ、政策遂行につなげる」「予算が執行されれば変わってくる」と述べるが、これもはかない期待に過ぎない。子供手当のばらまきなどは「政治とカネ」と「普天間」にかき消されて、効果は極めて限定的だ。政権交代のたらい回しで自民党が信頼を失ったことを理由に挙げても、信頼喪失は鳩山自身が作っているのだから論理構成に無理がある。
 こうした論理でなく政治優先の発言にはアバウトな政治論で反論するに限る。冒頭挙げた青木の「内閣支持率+政党支持率が50%を割れば退陣」だ。朝日新聞の最新調査は「内閣支持率25%+政党支持率23%=48%」だから「退陣」となる。最近では森喜朗、安倍晋三、福田康夫がその範ちゅうに入る。話としては面白いが、内閣支持率だけで40~50%でも辞めたのが海部俊樹、細川護煕、羽田孜、小渕恵三、小泉純一郎だから、しょせんは飲み屋の話題程度の話だ。
 しかし政権が本当に5月政局を乗り切れるどうかだが、一つの要素は、小沢が「普天間」から遠ざかり始めていることが気になる。普天間では一切発言を避け19日も「外の敵は怖くない。うちの中でゴタゴタしてはいかん」と抽象論にとどまっている。あえて火中の栗を拾わず自らの“温存”をはかっているとしか思えない。先に「いろいろ難局もあるかもしれないが、それを乗り越えて参院選につなげていきたい」とも述べていることも考え合わせると、普天間から遠ざかり始めたことは鳩山にも距離を置く姿に見える。まあいずれにしても先にシュミレーションした4つの例(3月29日)のうち、5月か6月に退陣しない場合には、国民感情はどうなるかだ。国民の拒絶反応を押し切って居座った場合、国民はまさに「おんぶお化け」に取りつかれたような“鳥肌”が立つ思いに陥るだろう。この生理的嫌悪感が支持率をさらに下げる。支持率も10%台に突入は間違いなく、10%を割って竹下登の4.4%と同程度になる可能性も除外できない。明らかに「参院選挙大敗での退陣」が待っている。蟻地獄の急斜面が短いか長いかの違いでしかないだろう。
 

今朝のニュース解説(19日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 4月19日(月)07時35分9秒
返信・引用 編集済
  ◎同日選与野党うそつき合戦
 これほど見え透いた嘘つき合戦もめずらしい。与野党のポンポコタヌキとキツネが「同日選だ同日選だ」とうそをついて回っている。政権側は追い込まれると必ず出る「ダブルで圧勝」の脅し。野党は参院選を他人事のように考えている衆院議員への脅し。中には「小沢なら脅しと見せかけて必ずやる」という複雑な脅しまで混ざっている。
 そもそも最初に言いだしたのは自民党の落選中の船田元だ。栃木県の下野新聞が書いている。われながら情報収集の執念にはすごみがある。下野国(しもつけのくに)の新聞にまで眼が光っているのだ。同紙によると総裁・谷垣禎一ら党執行部がさる5日に現職以外の衆院選選挙区支部長や 参院選立候補予定者らとの懇談会を開催した際、「本県から」出席した船田元が、民主党の小沢一郎幹事長の選挙戦略について「衆参ダブル選挙だってやるかもしれない」と指摘したのだ。そして自民党では未定の小選挙区や支部長が少なくないことから、支部長を早急に決め準備を進めるよう求めたのだ。船田は記者団にも「今、衆参ダブル選挙をやられたら自民党はむちゃくちゃに なってしまうので、執行部はそうしたことも考えて戦略をきちんと練って対応していくことが必要だ」と述べたという。
 この発言の「狙い」に“鈍感”執行部がやっと気づいて、幹事長・大島理森が13日 「普天間で追い込まれた鳩山政権が、状況を打開するため、何をするかわからない。来月末までに結論が出せなければ、国民に信を問うことがありうるかもしれない」と述べれば、これまでうそは余りつかなかった政調会長・石破茂までが14日、「ダブル選挙の可能性が非常に高い」と“非常に”までくっつけて発言。船田発言の「狙い」とは何かを説明すれば、昨年の総選挙敗北で脳しんとうを起こしたまま、選挙区回りもろくにやらない衆院議員候補らの目を覚まさせるところにある。海千山千の議員はだませなくても、下部組織は「ダブル」の声に目覚めるのだ。発言だけで選挙資金ウン十億くらいの価値を持つのだ。落選議員が「ダブルらしい」と言うだけで動きが始まるのだ。赤貧自民党にとってこれほど有り難い言葉はない。言うだけで常在戦場の危機感を保てるのだ。まかりまちがって小沢がダブルの誤判断を下せば一挙に政権復活も夢でなくなる。うそついて損はない。
 いっぽう与党側は国家戦略相・仙谷由人が18日の民放テレビで「1年で申し訳ないがもう一回ダブルで信を問うことがあるかもしれない。論理的にはそういうことになる」とのたもうた。どうして常日頃発言に論理性が欠けているお方が「論理的」というのか分からないが、こちらの狙いは、政権が追い込まれると毎度出てくるダブルの脅しだ。「普天間で鳩山を辞任に追い込むなら解散で切り返すゾ」というわけだ。もっとも政権与党側の脅しは、勝つ見込みがあるときに行われる。過去2回のダブルは与党側の圧勝だったが、逆風が吹いているときにダブルをすれば相乗効果どころか、衆参相互
減殺効果で両方とも過半数割れとなりかねない。朝日新聞の世論調査で内閣支持率が何と危険水域とされる25%にまで急落、10%台も目前となった。これでダブルをすれば面白いことになる。せっかく取った308議席にすがって生きていくしか民主党政権の生きる道はないのに手放せるわけはない。したがって伝家の宝刀を抜くぞと見せかけても実は竹光だから抜けないのだ。かくしてタヌキとキツネのだまし合いは狙いが180度別のところにあり、すれ違いのまま痛み分けとなるのだ。
 

西行

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 4月16日(金)20時38分37秒
返信・引用
  雨の中吾が庭の垂れ桜が満開になった。
西行の

願わくは花の下にて春死なむその如月の望月のころ

が浮かぶ。ことしは寒いおかげで長持ちしそうだ。
 

今朝のニュース解説(16日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 4月16日(金)07時39分50秒
返信・引用
  ◎平野は国政に「ごまかし」を持ち込むな
 「殿ご乱心」の印象を和らげたい気持ちは分かるが、政権が抱える最重要の問題で「ごまかし」だけはやめてもらいたい。官房長官・平野博文が首相・鳩山由紀夫のいう「決着」の定義をここ数日“軟化”させようと躍起になっている。鳩山自身が米国、沖縄、国民の3点合意を「決着」としているのに対して、平野は移転先と交渉が始まっていれば「決着」としたがっているのだ。鳩山の責任問題への波及を食い止めようという思惑が見え見えで見苦しい。もはや一官房長官が左右できる次元を越えた問題であることに気づくべきだ。
 外交・内政でぶれにぶれていた鳩山が、ここに来て普天間移設問題だけはなぜかぶれない。年末から三月末の党首討論、日米首脳会談にいたるまで一貫して5月末決着を言い続けている。党首討論では「5月末までに移転先を国民にもアメリカにも合意の上で決める」と明言した上で、「出来ないときにどうするといった弱い発想では交渉できない。命がけで交渉に臨んでいる」と政治生命をかけていることを強調した。大統領・オバマに対しても5月末決着を確約、15日には「決着とは米国、沖縄だけではなく、国民の皆さんも、この方向で行こうと理解を示すことが前提だ。基本的には3点満たされれば決着だ」としたうえで「私としても、これは覚悟を決めて臨んでいる話」と言い切った。
 誰がどう見ても退路を断つ発言を繰り返しているが、その真意はどこにあるのだろうか。筆者は二つの可能性があると思う。一つは自分が退路を断っていることを全く分かっていないこと。他の一つは退陣の覚悟を固めていることだ。前者は就任以来すべての言動が「分かっていないレベル」の首相だから、自分のその場しのぎの発言に単に酔っているだけと見ることができる。後者よりその可能性が大きい。5月末直前になって言い訳発言をして、ひんしゅくを買い、いよいよ野垂れ死に的に退陣に追い込まれるケースだ。後者の「退陣の覚悟」だが「命がけで交渉」とか「覚悟を決めて臨んでいる」は普通なら退陣の覚悟を決めなければ出てこない言葉だ。しかし問題は首相が「宇宙人」と言われるほどエキセントリックな性格の持ち主であり、言葉などは、その辺にあるものを適当に選んでつかっているだけというふしがあることだ。言葉が軽いのだ。前者か後者かはまだ見分けがつかないが、今後1か月半は前者と後者の間を浮遊して行きつ戻りつするのかもしれない。
 こうした首相を抱えて第一の側近役の平野も大変だろうと思う。しかし平野も国民の負託を受けた政治家であろう。「惻隠の情」を取るか「国の舵取り」を取るかを平野は今迫られているのである。スポットライトは集中して当たっていて、ごまかしは利かない。マスコミは「ごまかしともとれる発言を繰り返すのは、首相に政治責任が及ぶのを回避する予防線」(朝日新聞)と読み切っているのだ。国の政治の中枢にあるものが仮にも「ごまかし」と受け取られる発言を繰り返すべきではあるまい。普天間問題が象徴するものは鳩山内閣の政権担当能力の問題なのであり、ここは正直に力不足を認めてかぶとを脱ぐときだ。朝日は、政府高官が「こんな事で政府が壊れていくのは、悲しいものがある」と嘆いていると報じている。よほど食い込んでいないととれない言葉だ。しかしいみじくも「こんな事」という認識が、鳩山政権の“甘さ”を象徴しているのだ。
 

今朝のニュース解説(15日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 4月15日(木)07時46分4秒
返信・引用 編集済
  ◎自民党は舛添「1人芝居」に惑うな
 政界から総スカンを食らって、有力自治体トップに秋波を送ったものの袖にされて孤立の図だ。前厚生労働相・舛添要一が焦っている。世の中に世論調査の次期首相候補ほどあてにならないものはないのに、ひたすらこれを誇示する様子だが、自民党のために汗をかかないから人望が湧かない。新党は「たちあがれ日本」に先を越され、その不評から後を追う議員は少ない。舛添はかつて威勢良く総裁・谷垣禎一を批判したが、党執行部の巻き返しで八方ふさがりに陥った。大阪府知事・橋下徹も宮崎県知事・東国原も「孤立の舛添」と組んでプラスはない。「舛添新党」を敬遠している。自民党執行部は、舛添のパフォーマンスの自転車操業を無視すべきだろう。
 新聞各紙の報ずる「総スカン」の図は、全紙合わせると舛添の立ち位置がよく見えてくる。毎日は「ある若手議員は『党を出る、出る』と周囲に期待させて、結局出ない。『出る出る詐欺だ』と冷ややかに語る」そうだ。読売は「ある中堅議員は『1人で飛び跳ねて、離党する雰囲気が強まっている。ついて行く議員はほとんどいないだろう』と語った」という。産経も「資金がない上に、だれも本気で舛添氏を担いで支えようとはしない中で同志を探すのも難しそうだ」と孤立状況を伝える。
 自分でも孤立がよく分かるから、知事との連携を探ったのだろうが、橋下は「政治に出るつもりはない」、東国原も「任期いっぱい全身全霊を県政にささげる」とにべもない。こういう雰囲気の中で政治家の発言も厳しさを増し、政調会長・石破茂は「党の議論の過程には参加しないで、東国原知事や橋下知事と政策を議論するというのは、政党人としてどうか。違和感を持つ」ともっともな論理を展開。自民党外の思わぬところからも批判の矢が飛んだ。民主党の渡部恒三が「政局に何も関係ない。ただテレビに映るためにやっているだけのことだ」とまさに図星を突いている。
 谷垣が舛添を説得しようと掛けた電話に出ず、事務所も「今、静かに瞑想(めいそう)中」と取りつがなかったことに対し、党内から谷垣への同情論が出ている。谷垣は近く舛添に“三顧の礼”で最後の協力を要請するようだ。舛添の高人気になお頼りたいのだろうが、もう普天間と「政治とカネ」のもたらす政局の緊迫感と切迫感は、タレント議員を活用して票を取ろうなどという段階を通り過ぎているのではないか。自民党執行部は断末魔を迎えた普天間問題と「政治とカネ」、低迷する経済財政再建を愚直かつ真剣に追及すべきときだ。参院選前の新党旗揚げとなれば公職選挙法上5月2日が期限だが、「舛添新党」など大きな動きになりようがない。人望とカネがなくては数が集まるまい。自民党は舛添の耳目集めの1人芝居に付き合っている暇はない。
 

今朝のニュース解説(14日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 4月14日(水)07時44分18秒
返信・引用 編集済
  ◎鳩山よ、欺瞞政治をやめ5月決着断念を表明せよ
 何のことはない「5月決着絶望」を確認のため訪米したことになる。大統領・オバマは鳩山が信頼に足る政治家かどうかを読み切って、トラスト(信用)せずに、何ら言質を与えなかった。たしかに普天間問題をめぐる一連の首相・鳩山由紀夫の言動は軽さを通り越して、欺瞞(ぎまん)政治の段階に入っている。発言のすべてが何か解決策があるように“みせかけ”“取り繕う”傾向に満ちあふれている。マスコミ、国民が首相発言の真否を見分けるに費やすエネルギーは膨大なものになりつつある。もう欺瞞政治はやめて、首相は正直に5月決着の断念を表明し、責任を取るべき段階に入った。
 党首討論では「私には腹案がある」と述べて思わせぶりに世論を誘導。大統領との会談後も記者団から感触を聞かれ「感触も申し上げられません。えへ。言葉を全部読まれますから」といわくありげに笑って見せた。しかし10分の会談の5分をイラン問題に費やし、米側の発表では普天間のふの字も出なかった。大統領の感触を得るような会談が成立したか疑わしい。何もないのにいわくありげに笑う。三文役者の演技はもういい。昨年末の首脳会談で「トラスト・ミー」と発言して大統領を納得させ、12月の国務長官・クリントンとの会談では決着先送りを「理解いただいた」と述べて、同国務長官を激怒させた。クリントンは大使を呼んで抗議した。対米外交でも対国民への説明でも、鳩山の稚拙な欺瞞政治はもうこりごりだ。政権運営の経験が乏しいでは済まされない。
 こうした鳩山の“危険性”は国務省からホワイトハウスに十分伝わっており、これが胡錦涛は公式90分、鳩山は非公式10分の露骨な“差別”となって現れた。すべてが鳩山個人の
“属性”に起因しており、米政府に対日軽視の観点はない。米政府の普天間問題への対応は国防長官・ゲーツの「政治的にも持続可能な案」に尽きる。つまり地元から了承を得られない案を持ってきても交渉には応じないということだ。それにもかかわらず外相・岡田克也が米側に提示した案は鳩山と官房長官、外相、防衛相ら政治家ベースでまとめられ、事務当局が関与していないものだった。もちろん地元の了解などあり得ようもない。だから米側からは「案とは言えない。ボールはまだ日本側にある」との拒絶反応を受けているのだ。米側は戦略眼のある、また専門知識のある外務・防衛当局の専門家の意見・見解が入っていないことを見抜いているのだ。
 こうして徳之島やキャンプ・シュワブ陸上部への移設案は完全にデッドロックに乗り上げた。朝日新聞が社説で「鳩山首相にもう後はない」に述べるに至っている。政権内部には危機感が台頭しており、官房長官・平野博文は五月末決着の定義を言い始めている。「こういう方向で詰めるという合意」でも決着だというのである。しかしここまで来て欺瞞は利かない。決着とは移設先が日米間、政府と地元で完全に合意に達する事と政界も国民も理解しているのだ。なぜなら鳩山がそう説明してきたからだ。鳩山に残された道は、国家のリーダーらしく、欺瞞の対応を即座にやめ、現状を正直に国民に説明して、5月決着を断念することしかあるまい。幹事長・小沢一郎は普天間では発言を避けているが、事態の深刻さには気づいているのだろう。13日夜の会合でも「いろいろ難局もあるかもしれないが、それを乗り越えて参院選につなげていきたい」とのべている。「難局」が普天間政局にあることは明白であろう。
 

今朝のニュース解説(13日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 4月13日(火)07時46分36秒
返信・引用
  ◎鳩山の野垂れ死に回避可能か
 一瞬何かのジョークかと思った。首相・鳩山由紀夫に「四年間は続けて欲しい」と言う菅直人の12日の発言である。そして気づいた。この状況では次を狙わなければ出ない言葉だと。鳩山内閣の支持率がついに2割台に突入した。2割台というと直近3代の政権が辞任に追い込まれた数字だ。にもかかわらず鳩山も幹事長・小沢一郎も民意の離反にほおかむりと居座り路線を継続する。しかし菅のような政治のプロなら、現状はまさに野垂れ死に路線を突っ走っているのが見えているはずだ。したがって菅発言は下心がありありで、実にいやらしい発言に見えてくる。
 内閣支持率は日本テレビ系のNNN調査では、28・6%、テレビ朝日系のANNでも28・5%で、ともに初めて3割を下回った。この流れはおいおい新聞社の調査でも生じて来るだろう。もう一つ重要なのはNHKの調査で、「夏の参議院選挙で、民主党が参議院で単独過半数を占めることは望ましいと思うか」に対して、「望ましい」「どちらかといえば望ましい」が33%、「どちらかといえば望ましくない」と「望ましくない」が54%となったことだ。この傾向は実際の投票行動にも反映している。大きい自治体では長崎県、町田、鳥取両市の首長選でで自民党が勝っているほか、読売新聞の調査では民主党は衆院選後の地方選挙で29勝37敗の成績である。自民党支持率に変化が少ないにもかかわらず、投票実態で勝ち続ける傾向が生じているのだ。実際の投票行動では民主党離れした票が、自民党かみんなの党に流れる傾向を示している。支持率と投票実態のかい離現象である。したがって与謝野馨の支持率が自民党に戻らないとする新党立ち上げの根拠は、成り立っていないことになる。
 この傾向が意味するものは、複数区2人擁立の小沢の選挙戦略が立ちゆかなくなりつつあることだ。小沢は12日「今まで新聞やテレビの世論調査は、あたったことがほとんどない」との暴言を吐いたが、小沢が強気に出るときは追い詰められている証拠だ。小沢神話の破たんの兆候は党内からも生じ始めており、岐阜県連が12日、党執行部刷新を求める緊急要望書を鳩山代表宛に提出している。表面上は県連の総意ではないと取り繕っているが、選挙で追い込まれている地方の実態を反映したものだ。「生方の乱」「連合静岡の乱」に次ぐまぎれもない反小沢の動きだ。「政治とカネ」で重要なポイントは「陸山会」の土地購入をめぐる政治資金規正法違反事件で、東京地検特捜部が小沢氏を不起訴処分としたことの是非を検討している東京第5検察審査会が月内にも議決する公算が大きくなっていることだ。起訴相当の議決をすれば政局を直撃する。
 一方鳩山の「普天間腹案」なるものも「出口なき迷路」(読売)「見えぬ活路」(朝日)と完全に暗礁に乗り上げた感じが濃厚だ。読売によれば外相・岡田克也が示した徳之島へのヘリ部隊移転を軸とする資料に対する米側の反応は「素人同然の内容」ということだ。専門知識を持つ外務、防衛両省が深く関与していない事に起因しているという。いかに鳩山の腹案がずさんな思いつき程度のものかが分かる。地元と米国から拒絶反応を突きつけられて、普天間5月決着はほとんど不可能とみられる。鳩山は支持率急落について「国民のために、一生懸命やっている姿というものを、まだ必ずしも見せ切れていない。それを見せ切るために、努力をする」と述べているが、陳腐な言い訳に対する国民の反応はもはや“生理的嫌悪感”の段階に入っている。一生懸命やって褒められるのは幼稚園の運動会だけだ。鳩山は「改革の方向は絶対間違っていない」と強調するが、改革とは政治とカネに関するあらゆる国会喚問要求を拒絶するという前代未聞の対応のことだろうか。「普天間5月決着」ができないままなお退陣がなければ、野垂れ死に路線をひた走る流れとなってきた
 

今朝のニュース解説(12日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 4月12日(月)07時35分16秒
返信・引用
  ◎新聞論調は躍動感欠如を指摘:「たちあがれ日本」
 国会議員が仮にも新党を作るとなればマスコミは報道せざるを得ないが、作った後が続かない。それどころかいったん持ち上げ、はやし立てていたものを落とす。これがマスコミの習性だ。「たちあがれ日本」に関して一斉に出た社説は、5紙のうち3紙までが躍動感の欠如を指摘している。主義も主張も異なるメンバーが「打倒民主党」のワン・テーマで集まった「新党古希」では、期待や展望を持とうと思っても無理なのであろう。日本の政治をどこに持ってゆくのかさっぱり分からないし、だいいちダイナミックに政治を動かす原動力になり得るかも疑問というのが正直なところだろう。この調子では一月もすると「辻説法今日はどこまで行ったやら」ということになりかねない。
 新聞の社説を全部熟読したが、今回の場合の読み応えは朝日、毎日、日経、読売、産経の順だ。読売は新党の内容説明ばかりで肝心の「主張」に乏しかった。朝日、毎日、日経は一致して新党に躍動感がない点を指摘している。朝日は「何とも心躍らぬ新党の船出である。何より平均年齢約70歳という面々から、新しい時代を切り開く清新さは感じとれない」と断じた。毎日も「平均年齢は約70歳となり、新鮮ではつらつとしたイメージを与えたとは言い難い」。日経も「高揚感無き新党の船出」である。本来年齢と、はつらつさは関係ないが、ツートップが病み上がりとあっては痛々しく感じてしまうのも仕方がないことだ。応援団の都知事・石原慎太郎がひとり高揚感を表明しても、しらけるだけだろう。産経だけが「日本復活に政治生命をかけるという決断と心意気を無駄にしてはならない」と、新党への思い入れが強い論調を展開させている。
 基本政策でも毎日が消費税に関して「発表文書では「税制抜本改革」などとするだけで消費税率の引き上げを明確には記さなかった」と消費増税に踏み切らなかった点を突いている。読売は「与謝野氏は月刊誌の論文で、消費税率の引き上げに取り組むとしている。あえて国民に負担を求める増税に言及したのは、責任ある態度といえる」と述べているが、ちょっとピントがずれている。この場合与謝野個人を褒めても仕方がないではないか。
 政界再編との絡みについても言及している社が多い。「新党は政界再編の橋渡し役を目指すというが、具体的にどんな姿を描いているのか。大連立構想の再現をにらみ、その接着剤となることも狙っているのか」(毎日)に代表される疑問の提起だ。日経も「新党のわかりにくさは、参院選後の立ち位置にある。与党を過半数割れに追い込んだ後に、どのような形で存在感を発揮するのか」と強調している。確かに分かりにくいが、言われているように与謝野が碁敵の小沢一郎と親しいからといった陳腐な週刊誌話しにとらわれすぎではないか。まだやっと結成にこぎ着けたばかりで、政界再編に当事者の思いがゆくような段階ではあるまい。
 理路整然と論旨を展開する与謝野も痛いところを突かれた。朝日は、高齢を指摘した上で「自民党離党前、執行部に中堅・若手の大胆な登用を求めたのは他ならぬ与謝野氏だ。これでは話のつじつまが合わないのではないか」と筆者が数日前に書いたとおりの論法を展開している。朝日の見出し「たちあがれ―民主、自民にそう言いたいも」、筆者の「立ち上がるべきは政治」とそっくりだ。近ごろ朝日が筆者の論調と似てきた。
 毎日は「民主党との対決姿勢を強調するほど、離党劇で最大の打撃を被ったのが自民党だという現実とのギャップがさらに際だってしまう」と平沼を批判しているが、結党の矛盾を見事についている。産経は概して冴えなかったが「二大政党が十分に機能しているのか。新党が民主、自民両党に課題を突きつけたといえる」の部分はもっともであった。
 

今朝のニュース解説(9日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 4月 9日(金)07時37分57秒
返信・引用
  ◎新党談義あれこれ
 つれづれなるままに永田町に浮き沈みする新党談義をあれこれ拾って分析してみた。
 【立ち上がるべきは政治】都知事・石原慎太郎らしく大時代な党名をつけたと思っていたら、早速みんなの党代表・渡辺喜美から「立ち枯れ日本」との別名を賜った。筆者は「たちあがれ日本」の新党名はちょっと時代感覚がずれているのではないかと思う。民主党も駄目、自民党も駄目で液状化している「政治」から、いまさら日本も「立ち上がれ」と鼓舞されたくないだろう。政治の無策の中で、民間企業も勤労者も独自に必死で立ち上がろうとしているのが日本の姿だ。政治こそ「立ち上がれ」といいたいのが国民だろう。言うなら「立ち上がれ政治」だ。
【サムライ日本】新党名は朝日新聞の報ずるところに寄ると、面白い候補がいろいろ挙がったようだ。「ありがとう日本」「頑張れ日本」から元運輸相・藤井孝男が「サムライ」を主張、「サムライ日本」も候補に挙がったというが、この「サムライ日本」がパロディでは一番だ。昭和6年、西條八十作詞の流行歌「侍ニッポン」があるではないか。あの一世を風靡(ふうび)した「人を斬るのが 侍ならば 恋の未練が なぜ斬れぬ・・・」である。その2番がぴったりと合う。「昨日勤王明日は佐幕 その日その日の出来こごろ どうせおいらは裏切り者よ 野暮な大小落とし差し」である。アラフォーならぬアラ古希の与謝野馨が述べた「与謝野が1人去ったと思ってくれればいい」の新国劇調の名セリフと合わせると、何かしみじみとした哀感が漂ってくるではないか。もっとも「裏切り者」と言われてはまずかろう。
【われても末に】政治家の発言も野暮なものから深いものまでさまざまだ。野暮の筆頭は総裁・谷垣禎一の「比例復活で当選していながら離党するのはいかがなものか」。山本一太あたりが言うならまだもっともだが、総裁の発言としては惻隠の情に欠ける官僚発言だ。本当の政治家はもっと包容力を持った発言をするものだ。だから若手から嫌われる。それに比べると元外相・高村正彦の「民主党政権を倒す目的が同じだから、『われても末に逢わんとぞ思う』ということで、やる以外にないのかなと思う」はいい。百人一首にある崇徳院の「瀬をはやみ岩にせかるる滝川のわれても末に逢わんとぞ思う」を踏んでいる。流れが速いので、岩に遮られて二手に分かれている川の流れがまた一つに合流するように、今別れ別れになっているあなたともまたいつか逢いたいと思っていますという恋の歌だ。まさに新党結成の狙いと、政治家の友情をほのかに感じさせて、知性も伝わる。もっともこの発言、田中角栄が、河野洋平らが新自由クラブ結成で離党したときにも発言しているから二番煎じではある。
【悪乗り新党】そうこうしているうちに東京都杉並区長・山田宏や、前横浜市長・中田宏らがまたまた「新党」だという。国会に議席もなくて政党の要件も達成できない面々が、「新党」と言えばマスコミがはやし立てるとでも思っているのだろうか。「新党」を“活用”して自らの議席を得たいとの下心が見え見えで、嫌らしい。事実、全国紙の扱いは急速にしぼんでいるが、面白半分の民放はともかく、NHKが毎朝トップで新党問題を大々的に報じているのはどういうニュースセンスをしているのだろうか。テレビが民主党政権を作り、テレビが民主党政権をけなし、テレビが新党を作る。政治が鴻毛より軽きに置かれている。山田は「日本を変える起爆剤になる」と意気軒高だが、区長が大口叩くのはまだ10年早い。
 

Re: 同期会

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 4月 8日(木)17時59分43秒
返信・引用 編集済
  > No.191[元記事へ]

みみみさんへのお返事です。

おひさしぶりです。
またちょくちょく何か書いてくださいね
 

Re: 同期会

 投稿者:みみみ  投稿日:2010年 4月 8日(木)08時46分29秒
返信・引用
  > No.173[元記事へ]

半年ほど激務のプロジェクトに入っており、掲示板を見ることができませんでした。
素敵な写真をありがとうございます。
みなさまお元気そうで、なによりです。

杉浦正章さんへのお返事です。

> 同期の桜が集う
>
>  石井洋幹事らの尽力で入社以来半世紀も続いている同期会「39会」が15日、新宿のクジラ屋「樽一」で開かれ、クジラ料理に舌鼓を打って歓談した。昔の記者時代に戻ったように談論風発、政治、経済、社の来し方行く末、「クジラの規制けしからん」まで話しが及んだ。「樽一」は梅崎義人氏の紹介で、ベーコン、尾の身など刺身がふんだんに出され、竜田揚げから最後は絶妙な「クジラ鍋」そのあとの「おじや」と続き、美味を楽しんだ。39会のメンバーもそろそろ古希に達し始めたが、おかげさまで皆元気で何よりだった。
 

今朝のニュース解説(8日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 4月 8日(木)07時43分24秒
返信・引用
  ◎渡部発言で「普天間政局」が幕開け
 渡部恒三から後任は財務相・菅直人とまで指名されて「激励だ」とは、我が国の首相もどこまで物事の本質を理解しないお方なのだろうか。公務員研修会で首相・鳩山由紀夫は「トップの首相が大ばか者であれば、そんな国が持つわけがない」と述べたが、永田町や霞が関では即座に「自分のことか」という反応が起きたことが手に取るように分かる。渡部発言は明らかに「普天間政局」への号砲が鳴ったことを意味する。鳩山は昔ターザン映画にでてきたような底なしの泥沼に落ちて、もがき始めたように見える。
 渡部は普天間問題について8日「鳩山君が全く解決できないとなれば政権交代となる。次は菅君だ」と発言した。渡部はこれまで反小沢の発言を繰り返してきたが、鳩山に対しては同情的であった。退陣に直接言及したのはこれが初めてだが、狙いはどこにあるかだ。まず前提条件として渡部の脳裏には鳩山では五月末までに普天間の解決は出来ないとの判断があるのだろう。確かに党首討論で鳩山が思わせぶりに発言した“腹案”なるものは閣僚との間で調整済みで、既に米国に提示した案であることがはっきりしている。すなわち①米軍キャンプ・シュワブ陸上部への代替施設建設②徳之島(鹿児島県)へのヘリ部隊移転を先行実施③その後で米軍ホワイトビーチ沖を埋め立てて本格的な滑走路などを建設、の3案複合実施である。
 しかし米外交専門誌「フォーリン・ポリシー」は6日、政府当局者らが、「日本政府が示した現行案に代わる新たな移設案は、計画の概要だけで詳しい内容はなく、アメリカ側は日本側に何の対案も示せない状況だ」と述べていると伝えている。さらに当局者は「日本側が提示したのは提案ではなく、議論の準備段階のアイデアや概念だ。ボールはなお日本側にあり、日本は正式な提案を示す必要がある」と述べたという。明らかに米国は地元の了解もないまま示された3案の実現性に疑問を持っており、普天間移設の現行案を依然支持していることを物語っている。大統領・オバマが核安保サミットで9か国の首脳と公式会談するのに鳩山を外したのは、露骨なまでの鳩山忌避反応だ。冷徹な米国外交の過去の歴史をみればロッキード事件の例を見ても分かるように、不作為の作為で他国の政権を窮地に追い込む時がある。ワシントンで「反米政権」との評判の高い鳩山政権を、従来の合意履行を主張するだけで苦もなく倒せると見ればそう動く可能性も排除できない。
 加えて沖縄は「最低でも県外」の鳩山発言が期待感をあおって、反対運動は近来にない盛り上がりを見せている。徳之島も4200人の反対集会に次いで5月には更に大規模の集会を予定している。地元では受け入れる空気はないに等しい。したがって米国も地元もまさに八方ふさがりの状況となりつつある。来月末までに結論が得られる可能性は極めて少ないと言っても過言ではない。
 渡部はこうした状況を読んだ上での発言だ。その狙いは五月末の「移設問題破たん」を契機に鳩山に辞任を迫って菅に代え、返す刀で小沢を切ろうというところにあるのだろう。果たして渡部にその大技が出来るかどうかだが、状況は出来つつある。連立内部でも国民新党国対委員長・下地幹郎は「解決できなかったら鳩山首相が辞めるべきだというのは当たり前だ」と述べるとともに5月決着失敗なら、連立を離脱する意向を明らかにした。社民党も連立にとどまらない可能性がある。政権内部からも外相・岡田克也が「5月末までに日米合意ができなければ、かなり深刻な事態になる」と明言するに至っている。こうした普天間政局の流れを押しとどめる有効な手段はまずない。加えて「政治とカネ」への国民の不信・不満は緩むことはない。幹事長・小沢一郎が訪米を中止したのも、希望したオバマとの会談にホワイトハウスが応じないことが原因だろう。それに加えて、とても普天間問題での火中の栗を拾える状況にないとの判断がうかがえる。
 

今朝のニュース解説(7日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 4月 7日(水)07時39分30秒
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  ◎新党に「第3極」の力はない
 「新党も精々滅却されぬよに」などと、今日7日の「朝日川柳」で茶化されては立つ瀬があるまい。滅却とはほろびることだ。平沼新党は、現職議員5人目の確保が難航しており、共同通信の世論調査では新党構想に「期待しない」が何と65・9%に達し、「期待する」の27・1%を大きく上回った。新聞がトップで「第3極」などと持ち上げているときに、しょせん「古希新党では駄目」と筆者が指摘したとおりだ。だいたい自民党に若返り人事を突きつけておいて、自分たちだけが「老人党」では説得力がない。やはり共同の調査ではみんなの党の支持率が9・6%に上り、民主、自民両党に次いで第3位となった。新党はもともと反民主で先行しているみんなの党の二番せんじでは、とても第3極などは難しい。
 平沼赳夫も与謝野馨も5人は確保できたとしてきたが、内実はそう簡単なものでもないらしい。6日も自民党参院議員、丸山和也を打診したが、事実上断られている。丸山は「あのメンバーでは新鮮さは伝わりにくい」と述べている。同様に新党を批判したのが、平成の坂本龍馬を気取っていた鳩山邦夫。「立派な方々が集まっているが、国民を鼓舞するような要素はない。私はもっと、国民が沸き立つような、清新なものと思っていたから、ちょっと違う」と批判。しかしこれは新党からお呼びがかかるのを待っていたが、無視されて頭に来たという図式のようだ。
 なぜ無視されたかというと、平沼を激怒させたからと言われている。そもそもの新党結成の動きの発端は去る2月26日に平沼、与謝野、鳩山と、園田博之、藤井孝男、鴻池祥肇が集まって“決起”を誓ったことにあるとされる。しかし機が熟したと早とちりした鳩山が、3月15日に「鳩山新党」を目指して、独断で新党へと走り出してしまったのだ。「平沼新党」に固執する平沼は激怒し「鳩山君とはもう会わない」と言い切ったという。与謝野の取りなしも効かず、鳩山外しが実現した形となったようだ。平沼は鳩山の母親献金も問題視しているようだ。もう1人新党論をぶっていた舛添要一は、「一切、関係のない話だ」と記者団に語り、参加する意思がないことを明確にしたが、平沼側も最初から念頭になかったといわれている。
 普通新党結成の時は来るものは拒まずの姿勢でゆくのが通例だが、どうも平沼も与謝野も、ぜいたくにも排除の理論が先行しているようだ。これでは広がりは見せようがない。最終的に5人目は故中川昭一の叔父で参院議員の中川義雄でスタートするようではあるが、5人目確保に四苦八苦しているようでは船出のドラも鳴らない。東京新聞が社説で「与謝野氏らの行動は谷垣執行部への警鐘と言えなくもないが、本来なら党にとどまり、最後まで党再生に死力を尽くすべきだった。離党が、自民党という『泥舟』からの逃避であってはならない」と指摘しているが、もっともである。国土交通相・前原誠司は「これから恐らく雨後の竹の子のように新党が出来てくるのではないか」と述べているが、むしろ逆だ。平沼新党の不振で新党への動きも萎縮するのではないか。
 

今朝のニュース解説(6日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 4月 6日(火)07時47分32秒
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  ◎「正直派」と「虚言派」対決の様相:民主マニフェスト見直し
 マニフェストをめぐる民主党政権内の論議は、簡単に言えば「正直派」と「虚言派」の戦いだ。「正直派」は野党時代のマニフェストが財源を無視して有権者の耳に響きの良いばらまき政策であった点を口には出さぬがさすがに反省、修正へと動いている。「虚言派」は 、従来通りのマニフェストで有権者を毛針で2度釣れると思っている党幹部だ。その構図は参院選挙を控えて非小沢と親小沢両派の路線上の激突コースをたどっているようだ。
 こうしたなかでまだ懲りないのかと思ったのが4日の首相・鳩山由紀夫の発言。「地域の主要作物に対して、農家の個別所得保障を同じように導入すべきと思っている。それは必ずやる」と述べ、2011年度からコメ以外の農畜産物にも対象を拡充する考えを強調したのだ。「必ずやる」とは、参院選を控えてばらまきマニフェスト至上主義の鳩山発言の再来だ。財源を節約で確保、天下り郵政人事、暫定税率存続とマニフェストを違反し続けて、国民をだまし、まだ同じ言葉を使う。度し難いとはこのことだ。
 政権内の論議はくっきり非小沢と親小沢の2つに分かれ始めた。非小沢の代表格は国家戦略相・仙谷由人の「こんな予算は、戦争末期に軍事費がふくれあがった時しかなかった」「投資家からみれば、『いつ売り崩してやろうか』と格好のネタになりつつある」という発言。明らかに戦後最大の水膨れ予算を戦後最大の借金財政で作ったことへの危機感の表れだ。こうした常識論は財務相・菅直人はもちろんのこと、小沢お膝元の副幹事長・細野豪志も共有している。細野は4日、「項目に優先順位を付けて国民に示すのも一つのやり方だ。優先順位が下がる場合、国民におわびしないといけない」と述べている。菅が消費税導入時期の明示をしたくてうずうずしているのも、発言から手に取るように分かる。
 これに対して懲りない面々は、まず筆頭が小沢一郎。小沢が「マニフェストは大きく変わるはずはない」と述べれば、腹心の参院議員会長・輿石東は「参院選を戦わなければいけないのに、政権公約の政策を抑制するのか」と菅にかみつく始末。大きく変わらないという以上マニフェスト一丁目一番地の子ども手当の満額給付は実施しようというのであろう。小沢らはせっかく半額の給付がこれから始まろうとする時期に、公約の旗を降ろす必要はないと判断、さらなる“ばらまき”の毛針を用意して参院選対策にしようという腹だろう。つまり来年度からの全額2万6千円の公約も掲げ続けようという方針に見える。「財源などは政権を取ればかならず出来る」と公言してはばからなかった小沢だが、出来ないことは見事に証明された。財源5.3兆円のめどなど全く立たず、実現はまず困難としか思えない。
 有権者の眼もそう度々欺けるものではない。読売新聞の調査では子ども手当を「評価しない」が「評価する」を上回った。有権者は政権担当後の政策遂行の過程はマニフェスト断念・破棄の過程であったことをよく見据えているし、そのばらまき的虚飾の構図をしっかりと認識してきているのだ。したがって「正直派」は、財源問題も含めてマニフェストの修正をしなければ参院選を戦えないという危機感を強く抱いているのだ。再びばらまきに有権者が乗ると思っている小沢ら党幹部とは、消費税問題も含めた路線上の対立へと発展しそうな雲行きである。ここで重要なのは鳩山の調整能力だが、周知の通りまず期待できない。鳩山は「公約を守れなければ政権の座を降りる」と総選挙前の党首討論や街頭演説で繰り返し“宣言”しており、修正すれば政権の座を降り、しなければ「虚言」のそしりが繰り返される。まさに股裂きの刑の状態になる。鳩山は子ども手当満額支給断念と消費税導入時期の明示という2大公約違反を断行し、普天間と政治とカネの責任を取って退陣する。それが最後に残された民主党への奉公であろう。それにしてもどんなマニフェストを掲げても有権者の信用度は昨年の総選挙前の5%くらいしかないのではないか。
 

今朝のニュース解説(5日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 4月 5日(月)07時42分56秒
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  ◎「古希新党」は海図無き航海へ
 与謝野馨71歳、平沼赳夫70才で年を取っているから悪いと言うわけではないが、古来稀なる「古希新党」の発足とあって、どうも最初から陰気くさい。おまけに与謝野が咽頭癌、平沼が脳梗塞をそれぞれ経験しており、アメリカだったら家人が止めるだろう。新党となれば多少なりとも高揚感が湧くものだが「与謝野・平沼新党」ブームは、確定的に発生しないだろう。何の理念もなく狙いはただひたすら民主党の参院過半数割れ。外相・岡田克也が「判断間違ったのではないか」と述べたが、筆者もそう思う。新党は海図無き航海へ船出するしかあるまい。
 前幹事長代理・園田博之は新党結党の理由について4日「民主党政権が今後3年も続いたら日本が劣化する。衆参ねじれを起こして政策変更をしないと悪い方向に行く」と述べたが、この状況認識は全く正しいと思う。ただし新党結成の方向については「数を増やすつもりはない。志の問題であり数の問題ではない」と自民党内に離党工作をしない方針を鮮明にさせた。与謝野も総裁・谷垣禎一に「自民分裂と受け取らないで欲しい。与謝野が1人去ったと言うことだ」と述べている。どうもこれらの発言からみると、文藝春秋に「新党結成」を書いて引っ込みがつかなくなった感じが濃厚だ。総裁・谷垣禎一も「あそこまでお書きになればこうなる」と述べている。
 ちゃんとした政策理念での新党結成と言うより、人事刷新を谷垣に求めたが谷垣がこれを拒絶したから、相容れなくなったという側面が濃厚である。新党結成というならまず政策理念を発表して、これに同意する議員を糾合するのが筋であろう。それどころか与謝野も園田も自民党と対決せず、むしろ自民党を再生するための離党である点を強調する。しかし、こんな矛盾撞着はない。離党自体が民主党を喜ばす“利敵行為”であることを忘れている。
 重要なポイントとして園田は鳩山内閣の支持率が半減しても自民党の支持率が上がらないことを挙げ、第3極を作ってこれを吸収すると言うが、この見方にも疑問がある。自民党の支持率は調査によっては上昇しており、また無党派層が自民党指向を示す調査も出て来ている。加えて長崎知事選、町田市長選など大きな選挙や中小自治体の選挙で自民党が勝ち始めているのである。鳩山内閣の体たらくをみると、政治とカネと普天間で更なる支持率下落が予想され、参院選挙までのスパンでみれば相対的に自民が有利になる可能性が十分ある。与謝野は現状では民主党が過半数を取るとの判断だが、とてもその力は今の落ち目の民主党にはない。小沢が複数擁立で強気なのは、虚飾の突っ張りを見せているだけだ。与謝野は選挙情勢分析を間違っているのだ。
 また第3極というが、1人区で自民党候補を応援する政党が3極を標ぼうするのもおかしい。むしろ「第2自民党」で自民党補完勢力そのものではないか。また三人区以上の区での参院候補擁立を予定しているが、2人擁立の小沢戦略を利することになりかねない危険性を内包している。保守の共食いの危険である。加えて政治地図には、新たにみんなの党がミニブームと言っても良いほどの人気で登場しつつあり、
自民党が落としたボールはみんなの党が拾ってしまう可能性の方が高い。与謝野・平沼新党が入り込む余地があるかどうか疑問である。
「数の問題ではない」と園田は述べるが、自民党の中堅・若手は見るところを見ている。山本一太が「与謝野さんは選挙区で落ちて自民党の比例で当選したのに離党で党に迷惑をかけるのはおかしい」と述べているのももっともだ。数を「集めない」のではなく、「集まらない」のが実情なのだろう。与謝野は政策的には極めて有能な政治家だが、政局となるとどうも方向性がおかしい。政策1流政局2流だ。
 

今朝のニュース解説(2日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 4月 2日(金)07時47分24秒
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  ◎“遠ぼえ”ばかりで行動なしの舛添
 このところ自民党内は前厚労相・舛添要一の“突っ張り”ばかりが目立つ。カラスが鳴かない日はあっても、舛添がほえない日はない。しかし肝心の全議員懇談会には出席せず、“遠ぼえ”にとどまっている。かって仕掛けた「谷垣降ろし」発言も尻つぼみに終わりつつある。執行部が用意した参院選対策本部の本部長代理ポストも拒否して受けそうもない。舛添の欠陥はタレント学者の癖が抜けずに、テレビ意識の発言を繰り返していることだ。黙って新党結成に動き始めた元経済産業相・平沼赳夫とは大違いだ。
 「谷垣総裁が首相に対して戦えるのか、みんな注目している。それを見ての判断だ」と党首討論を見て「谷垣降ろし」をどうするかを決める発言をした舛添。まるで自分が谷垣の生殺与奪の権を握っているかのような口ぶりだ。ところが党首討論で谷垣が予想外の健闘ぶりを示すと、全議員懇談会に出席せずに、鳴りをひそめた。最近の発言をみると、拳を振り上げては下ろすことを繰り返している。過激発言を繰り返しながら行動が伴わず、みんなの党代表の渡辺喜美から「まずは党を出て発言したら」とけしかけられる始末。国会運営でも予算の早期成立を批判して「党執行部の国会対策の稚拙さでもう予算審議が終わってしまった。早期成立は非常に不満だ」と執行部批判をした。しかし舛添は参院予算委員会の自民党筆頭理事であり、早期成立は舛添自身の無策にあることを棚上げしている。これではテレビで重宝されても、党内の信望は集められない。
 執行部による参院選対策本部の本部長代理のポスト打診も拒否する意向である。本当のリーダーとして成長するには、閣僚など派手なポストばかりでなく、党のために縁の下の力持ち的な立場で汗をかく事が不可欠なのに拒絶反応だ。受けて責任を取らされるのを嫌ったのだろうか。総裁や幹事長のポストが人望欠如のままで務まると思っているのだろうか。首相候補第1位の世論調査があることに勢いづいて、舞い上がっているとしか思えない。しかし舛添の致命的な欠陥は参院議員であることだ。もちろん法的には参院議員でも首相候補として問題はないが、議院内閣制の趣旨と矛盾する。議院内閣制は衆院多数派が内閣を組織し、国会と国民に責任を負う仕組みであり、首相が参院出身では議院内閣制の趣旨は貫徹できなくなる恐れがある。解散権が解散のない参院出身の首相によって行使されるのも無理がある。かって宮沢喜一が67年に衆議院に鞍替えしたのも、首相・池田勇人からの忠告があってのことだ。 絶好のチャンスは昨年夏だった。自民党東京都連が衆院選比例代表東京ブロック1位での立候補を打診したが、なぜかこれを拒否している。舛添の本気度が疑われるゆえんである。
 折から平沼新党がようやく動き始めたようである。読売新聞が「来週にも新党」と報じている。共同通信によると平沼は1日、元財務相・与謝野馨周辺と会談している。与謝野の新党への参加の可能性について、感触を探った模様である。平沼から与謝野にはお呼びがかかっても、舛添に声がかからないのはどうしたことだろうか。舛添も参院選前の新党を提唱しているではないか。それだけ信用がないと言うことだろうか。いっそ舛添も“押しかけ女房”で参加してはどうか。「男は一度勝負する」と言ったのは三木武夫だが、遠ぼえばかりで勝負しないのでは人は集まらない。もっとも平沼新党も“新党ブーム”を起こすような原動力にはなりそうもない。マスコミは新党新党と騒ぐが、大きな潮流となる要素は少ない。
◎月に1度の俳句自慢

産経俳壇寺井谷子選1席

桜蝦担いできては打ち(ぶち)まける

選者評=「桜蝦」は春になると駿河湾や相模湾で採れる透き通った
桜色をした小海老である。干しエビにすることが多いから、干し場での景か。「打ちまける」が見事。
作者自解=富士の裾野の雄大な景色を背景に桜蝦を干している映像を見た。

産経俳壇寺井谷子選
家族ゐぬ家の春寒あるばかり

産経俳壇寺井谷子選
落第の子にはきらきら星のあり

月刊俳句中戸川朝人選
パートやめ二人の卓のクリスマス。

【3月入選句】
23産経俳壇寺井谷子選3席
白壁に春の夕日の人の影
24毎日俳壇堀口星眠選3席
穴を出て蛇の道すぐに選びをり
25毎日俳壇西村和子選
しゃりしゃりと薄氷鳴らし舟通る
26東京俳壇鍵和田秞子選
鉢植を置いて書斎の春となす
27産経俳壇寺井谷子選
山茶花の散りしきる宿閉めにけり
28月刊俳句中戸川朝人選
パートやめ二人の卓のクリスマス。
29産経俳壇寺井谷子選1席
桜蝦担いできては打ち(ぶち)まける
30産経俳壇寺井谷子選
家族ゐぬ家の春寒あるばかり
31産経俳壇寺井谷子選
落第の子にはきらきら星のあり
 

今朝のニュース解説(1日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 4月 1日(木)07時35分37秒
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  ◎小沢の“資質”を問う「連合の乱」
 民主党政権は首相・鳩山由紀夫の資質が問われて久しいが、今度は幹事長・小沢一郎の資質が問われ始めた。参院2人区で2人擁立方針に「辞任を前提にせよ」と連合静岡会長がかみついたのだ。「生方の乱」に次いで、ついに蜜月状態であった連合幹部まで離反の動きだ。民主党陣営に衝撃が走っているが、根底には小沢の状況判断の甘さがある。誤判断に近いものだと思う。自らの作り出した「政治とカネ」疑惑で2人擁立の余裕など無いことが分からないのだ。
 31日には鳩山、小沢の“資質”が相次いで問われる場面が現出した。鳩山と自民党総裁・谷垣禎一の党首討論は、谷垣が鳩山の「資質にかかわった質問を私はしている」として、めずらしく的を射た質問を展開。饒舌な鳩山の答弁もあって「資質の欠如」を浮き彫りにした。朝日新聞も社説で取り上げ「擦り切れる首相の資質」とこき下ろした。普天間移転で鳩山は「腹案がある」と思わせぶりな発言をしたが、「千三(せんみつ)首相」の「腹案」なるものが、地元の了解を得ぬまま成案を得るかというと疑わしい。もはや普天間問題は「机上の空論」の段階を過ぎているのだ。その一方で生じたのが「連合の乱」である。小沢が2人擁立を発表した静岡連合会長の吉岡秀規が驚愕の発言だ。「民主党の支持率がここまで下がった最大の原因は政治とカネの問題だ。その根本に小沢幹事長の問題がある」と指摘するとともに「小沢幹事長自身が2人擁立とセットで辞職届を出していただく。それだけの覚悟があるなら真剣に向き合う」と真っ向から切り捨てたのだ。
 背景には、手足となって選挙活動をしている連合組織の実情を無視するかのような、小沢独裁への不満のマグマがうっ積していることを物語っている。小沢は京都でも当選したばかりの小沢チルドレンを参院候補にくら替えさせたが、仮にも民意を得て当選した議員を将棋の駒のようにクビを切って、参院に回すなどという独断が許されることだろうか。議員は政党に属すると同時に国民の代表としての人格があるのだ。小沢は「まだ政党支持率が自民党より高い」ことを2人擁立の理由に挙げているが、明らかに判断力の欠如が見られる。
 というのも、小沢は前回の参院選と昨年の衆院選挙の勝因を自らの選挙戦術にあると思い込んでいるふしがあるのだ。しかし参院選挙は消えた年金問題で生じた反自民の風、総選挙はやはり自民党政権への耐え難い不信が偶然にも民主党に有利に働いたのだ。いわば勝因は敵失があったからにすぎない。小沢の手柄ではない。鳩山内閣支持率が発足当初の半分以下に落ち込み、政治とカネで民主党支持率が落ち込んでいる現実を理解していない。民主党支持率は参院選に向けて下がり続ける流れであり、連合幹部の危惧は至極当然な見方だ。時事通信の調査でも参院選比例代表の投票先が、民主党は2.9ポイント減の21.1%で、自民の20.5%(同2.5ポイント増)との差が一段と縮まっている。
 要するに小沢は「小沢神話」を自ら信奉してしまっているのだ。年を取ると自説を曲げない意固地な爺さんになるケースが多いが、小沢にも老化現象があるとしか思えない。「生方の乱」に次ぐ「連合の乱」が持つ意味は大きく、「小沢切り」の流れへと結びつく公算が大きい。たしかに小沢と鳩山が辞めれば「2人擁立」はまだ成り立つかもしれない。それとも小沢は「辞任カード」を切ることを前提に2人擁立を進めているのだろうか。
 

今朝のニュース解説(31日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 3月31日(水)10時08分25秒
返信・引用 編集済
  ◎郵政逆走で小沢選挙優先路線の勝利
 首相・鳩山由紀夫が郵貯上限2000万円の郵政改革相・亀井静香案を丸のみしたことは、とりもなおさず幹事長・小沢一郎の選挙最優先路線が勝利したことを意味する。鳩山は自らの決定を「即断即決」と胸を張るが、その実は小沢の手の上で踊っているという構図でしかない。またせっかく構築しかかった国家戦略相・仙谷由人、財務相・菅直人との“旧民主党連合”を見捨てたことも意味する。全く表に出るのを控えて亀井に代理戦争をさせた小沢の勝利だ。しかし郵政票を獲得できても国民票が離れては参院選もおぼつかない。
 要するに戦いの構図は郵政縮小をかねてから主張してきた旧民主党グループ「菅・仙石」対、選挙のためなら理念もへったくれもない「小沢・亀井」グループの確執だったのだ。菅・仙石にしてみれば、かって郵貯限度額500万を主張してきただけに譲れないところであった。一方小沢にしてみれば、政治とカネをめぐる逆風の中で小沢の参院選戦術である、複数区に2人擁立構想は共倒れの危機に瀕している。1人区は「自民との血みどろの戦いで苦しい」と自ら認めている。こうした中で筆者が先に指摘したとおり、郵政30万票に加えて、組合員数28万人の郵政グループ労働組合の支持はまさに垂涎の的であった。地方郵便局長の選挙好きは有名であり、これに限度額引き上げが主張の労組票を上乗せしようという選挙戦術だ。
 折から閣内は民放テレビを舞台に菅と亀井が大げんかをするという醜態をみせ、まさに学級崩壊の様相を示し始めた。当初は「了承していない」と述べていた鳩山が、「了承」に180度転じたのは毎度のことだが、ようやく31日の党首討論を思いが及んだのだろう。いくら自民党総裁・谷垣禎一が論争の才に欠落していても、郵政を突けば鳩山はぐうの音も出ないところであっただろう。まさに閣僚懇前に鳩山は、はやる仙石と菅を拝み倒しての調整をしたのだろうし、しなければならなかったのだ。農水相・赤松広隆にも適当なタイミングで総理一任を発言するように側近が根回ししたに違いない。カメラの前で一同そろって薄気味の悪い笑いを演じたことまで含めて、出来レースの閣僚懇であったのだ。
 こうして鳩山はまたしても小沢サイドについた結果となるが、郵政優遇路線はまさに党是の「官から民へ」の高速道路を「民から官へ」と逆走する姿に他ならない。“国営郵政”最優先で、民業圧迫の構図が出来上がった。問題は小沢の選挙第一主義と、なりふり構わぬ利益団体活用の動きが国民世論の納得を得られるかどうかだ。筆者は小沢は選挙戦術があって戦略がないと思う。選挙技術的な小細工のあまり、大局を見ていないと思う。政治とカネの問題に加えて究極の公約違反を繰り返し、民間金融機関がつぶれれば公費を使わざるを得ない路線の選択。これでは大岡裁きではないが御政道が成り立たぬのではないか。答えは参院選の結果になって現れるだけだ。
 

木挽町句会

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 3月30日(火)16時14分38秒
返信・引用
  第三十六回木挽町句会(平成二十二年三月二十六日)
第36回木挽町句会は投句も含めて11人が参加し本社和室レストランで開かれた。白雨さんの岩手銘酒の差し入れもあり、盛り上がった。総合点はこのところ伸長著しい紀藤亭さんが16点で天。地は14点の山舟、 将月、じゅんさんでした。じんは9点で杉の子。
衆目一致の今季の1句は、山舟さんの「川下る舟の疾さや山笑ふ」とじゅんさんの「集まれば似た顔ばかり春彼岸」に落ちついた。次回は5月14日。兼題は「梅雨寒」。
[兼題 山笑う]
①山笑ふえくぼに白き花のあり(白雨7)
えくぼの措辞がわざとらしい。俳句にはロマンチックすぎる。
②髪靡く風を迎へて山笑ふ( 将月8)
青春歌謡のようで好感が持てる。
③エチュードを一曲あげて山笑う(和風3)
季語が動くが新鮮味がある。
④床上げの朝の身空や山笑う(紀藤亭9)
床上げと山笑うが響く。旧かな「笑ふ」のほうがよい。
⑤踏切の鐘の響きや山笑う(じゅん6)
鐘の響きというとお寺の鐘のようで違和感がある。
単線の踏切の鳴る山笑ふ
⑥川下る舟の疾さや山笑ふ(山舟6)
中七が効いている。芭蕉の「集めて疾し」が下地にある。
⑦笑う山谺返して装えり(修山5)
だからどうした句ではないか。
⑧明日香路の故郷のごと山笑ふ(寿世2)
歌枕が強すぎる。
⑨一山のくすりと笑ひ山笑ふ(豊平0)
山のリフレインに無理がある。
⑩遠会釈して人ちがひ山笑ふ(華南6)
笑い話は俳句にはなりがたし。
⑪犬に待て老妻はよし山笑ふ(杉の子3)
俳諧味を狙った。
[自由題]
①矢絣の躾糸切る彼岸かな(山舟8)
粋な俳句だ。今時レトロな雰囲気がある。
②朱の盆にようこそおいで白魚(しらお)飯(紀藤亭7)
春の浮かれがよく出ている。中七がよい。
③みぞるるや夕餉の厨玉子溶(と)く(和風3)
説明句に終わった。
④集まれば似た顔ばかり春彼岸(じゅん8)
親戚の集まりだろう。発見がある。
⑤手紙から顔あげて見る藤の花( 将月6)
良き知らせだろう。うまく一瞬をとらえた。
⑥下萌や古き都の埋もれたる(寿世3)
月並み調か。もう一工夫が欲しい。
⑦さりげなき介護士の嘘あたたかし(華南3)
嘘が強すぎる。「さりげなく介護士話す」くらいがよい。
⑧茎(くく)立(たち)や三日見ぬ子の背が伸びる(杉の子7)
大げさだがよく言い表している。
⑨春一や親も子供も散り散りに(白雨1)
春一が傍題にあることが分かったが、ここは春一番と詠んだ方がいい。
⑩大勢のひっそり歩む梅見かな(豊平6)
ひっそりにつかまりすぎた。花見との違いを言おうとしたのだろうが、情景描写型にとどまった。
⑪丁字咲く風の記憶にひたりつつ(修山3)
季語が動く。季語が何でもいける。
 

今朝のニュース解説(30日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 3月30日(火)07時36分46秒
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  ◎前言撤回で「法律に書いてない」は愚論
 「千言う事三つも真実(まこと )はなしとて、千三(せんみつ)という男あり」と井原西鶴が「本朝桜陰比事」に書いているが、まさに“千三首相”の様相である。首相・鳩山由紀夫がまたまた前言を翻した。今度は事もあろうに政権の抱える最重要課題である普天間基地移設問題だ。鳩山は26日の記者会見で「政府案を一つにまとめなければうまくいかない。3月いっぱいをめどにしながらまとめる努力をする」と述べ、報道も政府もその方向で動いていた。しかし外相・岡田克也が28日に「首相の設定した期限は分からない」と食い違いを見せると、急きょ29日には「今月中でなければならないとは別に法律で決まっているわけではない」と月内とりまとめを断念したのだ。
 焦点中の焦点の問題での「朝令暮改」であり、それも「法律で決まっていない」という発言はどうだろうか。自分で方向性を示しながら、その撤回に“法律”を持ち出す場面であろうか。これでは5月中の普天間決着に「覚悟を持って臨む」とした発言も「法律に書いていない」として参院選挙後に持ち越すのだろうか。折からワシントンにおける岡田と米国防長官・ゲーツとの29日の会談ではゲーツが「在沖縄海兵隊は日米同盟にとって極めて重要」と強調した。これは日本側の分散移転案に対して、沖縄での航空部隊と、地上部隊の一体的運用の必要を強調したものと受け取れる。日米交渉は確実に難航する流れだ。鳩山は恐らくこうした厳しい米側の対応を知り、軌道修正の動きに出たのであろう。
 このような「千三首相」を抱えた国民、とりわけ翻弄され続けている沖縄県民の感情はいかばかりかと思われる。大統領・オバマに対する「トラスト・ミー」や、母親からの月1500万円供与を「知らなかった」で押し通していることなど、内政、外交、「政治とカネ」に渡る虚言と前言撤回は「綸言汗の如し」という政治の要諦を全く心得ていないことを意味する。自民党幹事長・大島理森が「政治のイロハのイも言葉の重さもわきまえておらず、それでも政治家かと言わざるをえない」と述べ退陣を促したのももっともである。千三どころか「万八」「うそっ八」という言葉もあることを付言しておこう。
 

今朝のニュース解説(29日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 3月29日(月)07時35分26秒
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  ◎政局4つのシュミレーション
 まずは空想物語。千葉県鴨川市のリゾートホテルの夜。幸夫人から「あなた絶対辞めることないわよ」と励まされた首相・鳩山由紀夫。28日は市内の天津神明宮に参拝「“国民の皆様”のために頑張り抜く」と誓ったのだった。ありそうなことだ。しかし週明けの東京で鳩山を待っていたのは普天間問題に「政治とカネ」、亀井静香の異常なる暴走。そしてこれら「失政」のすべての原因が首相・鳩山由紀夫の統治能力欠如に端を発しているという驚くべき現実。いったい政権を取り巻く情勢はどのような展開を見せるのだろうか。さすがに筆者も読みにくい。7月の参院選挙前後の可能性を、シミュレーションで分析してみた。結果は4ケースかその折衷型に落ちつきそうだ。4ケースのうちいずれの場合も鳩山か小沢の辞任なしに乗り切ることは困難であった。鳩山の言葉をあえて使えば「小鳩体制」維持は「針の穴に縄を通すほど難しい」。
【5月×日鳩山辞任】「最低でも県外」のはずであった普天間移転問題をめぐって、県内移設に反対して沖縄で空前の規模の反対集会が行われた。「鳩山辞めろ」のシュプレヒコールがとどろいた。東京でも連立を離脱した社民党党首・福島瑞穂が金切り声を上げてデモの先頭に立った。もちろん米国も現行案がベストとの方針を崩さず、現行案でなければ普天間の基地機能を維持し、海兵隊のグアム移転もないと主張した。鳩山は5月末日ついに首相辞任を決断、後継に菅直人を指名した。民主党は代表選挙を経て菅を代表に選出。菅は「小沢切り」へと動き、内閣党人事を刷新しようとしたが、時間切れで小沢擁護派と抗争状態のまま参院選挙に突入した。
【6月×日小沢辞任へ】小沢の居座りで鳩山内閣支持率はついに20%の危険水域に突入した。「小沢辞任すべし」の世論調査結果は90%を越えた。党内からは第2、第3の「生方発言」が出て、仙谷由人、前原誠司、枝野幸男など閣僚や反小沢系議員らから小沢辞任論が公然と台頭。渡部恒三にいたっては「オレ小沢君と刺し違える」と述べる始末。既に28日のTBSで述べているが、もう一度述べる。鳩山は菅直人、仙谷由人ら旧民主党の“仲間”と謀って「小沢切り」へと動くこととした。7奉行ももちろん同調した。事態を察知した小沢は、鳩山に秘密会談を申し入れ、党分裂をちらつかせて「辞任カード」を切る代わりに代表代行で執行部にとどまり、選挙に専念する約束を取り付ける。選挙後への勢力温存を図ったのだ。小沢辞任で民主党の支持率は回復し始めたが、逆に「政治とカネ」の追及は鳩山一本に絞られ、内閣支持率は低迷。参院選は予断を許さな情勢となった。
【6月×日小鳩共倒れ】5月末の普天間問題決着が、こともあろうに参院選以降に先送りされ、世論の鳩山辞任要求は頂点に達した。これに「政治とカネ」批判が連動して支持率は10%台まで低下。鳩山はついに野垂れ死に型の辞任をせざるを得ない状況となった。しかし党内有力議員らから、「小沢をこのままにして辞めるのは無責任」との声があがった。鳩山は小沢と会談して「私も辞めるから、あなたも党のために辞めて欲しい」と、連ぺい辞職を持ち出した。小沢も首相が辞める以上職にとどまることは困難と判断、幹事長を辞任した。民主党は急きょ代表選挙を実施、菅と岡田克也が立候補。菅が勝って岡田を幹事長に据える新挙党体制が成立。新体制のイメージ刷新効果で民主党と内閣支持率が戻り始める中で、参院選へと突入した。
【小鳩辞任せず参院選へ】このケースは自民党にとってこれ以上望めない選択だ。普天間移転問題は地元と米国の反対で失敗。「政治とカネ」も併せた、ごうごうたる世論の辞任要求にもかかわらず、鳩山と小沢が結託して辞任を拒否。参院選に現体制のまま突入した。結果は小選挙区での当選がわずか1議席という、大惨敗であった。逆に自民党に議席が戻り、みんなの党は躍進した。政権参加に垂涎状態だった公明党もさすがに連立を組むわけにもゆかず、参院は与野党がねじれ状態に陥った。勢いに乗って自民党は早期解散総選挙を要求、政局は激動状態となった。さすがに鳩山も、小沢も敗戦の責任を取って辞任。代表選挙が行われることとなった。
 

今朝のニュース解説(26日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 3月26日(金)07時44分45秒
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  ◎郵政閣内亀裂の影に小沢の選挙戦略
 郵政改革という最重要法案をめぐって露呈した閣内亀裂の最大の原因は「事務次官会議の廃止」だ。まさに最重要事前調整機関を官僚憎さの一点から廃止し、半可通の首相・鳩山由紀夫が直接郵政改革相・亀井静香から話を聞いて、まんまと乗せられた図式だ。鳩山政権は自分で落とし穴を掘って、自ら転落したことになる。鳩山だけではない、一緒に亀井と記者会見した総務相・原口一博も全然問題意識がなくうなずくばかりだったという。とても言われているほどの器でないことが判明した。裏には亀井と民主党幹事長・小沢一郎の郵政票取り込み戦略がある。
 亀井のやり口はモラトリアム法案を打ち出したときと酷似している。まず大風呂敷を広げ、マスコミに公表して流れを作り、あとで調整する。鳩山の了承を得ていたという話しまでそっくりだ。確かに23日亀井が電話したとき、鳩山はおそらく郵政問題は亀井に一任しているからという感覚で対応したのだろう。株式の3分の1を保持して事実上の国営化を図り、預け入れ限度額引き上げ、グループ内消費税の免除という民業圧迫の大問題にもかかわらず、鳩山はすんなりと認めたととれる相槌を打ったに違いない。その証拠に反対の立場から国家戦略相・仙谷由人が首相に直談判をした際鳩山は、閣議決定していたかどうかを秘書に尋ねるなど、全く状況を掌握していなかったという。要するに分かっていなくて亀井の言うがままに了承と受け取れる対応をしたに違いない。仙石と財務相・菅直人の進言で、やっとことの重大さに気づいたのだ。鳩山がもし了承していなかったのであれば、亀井発言はとんでもない食言であり、首相の職務として亀井を罷免するくらいの対応が必要になるが、それをする気配はない。鳩山にも弱みがあるからだ。
 亀井くらいの海千山千になると、鳩山を乗せるくらいはわけはないことであり、わざと電話で調整したのも問題を軽く見せるためであったにほかならない。鳩山が「本来なら発表すべき問題ではなかった。調整前に発表したのはまずかった」と述べたのも、語るに落ちた発言だ。この亀井独走の狙いはどこにあるのか。いや独走とは言えまい。ここにも民主党幹事長・小沢一郎の影がある。参院選挙に向けた郵政票30万票の確保だ。もともと小沢と亀井は昨年の総選挙前に全国郵便局長会会長・浦野修と会談、選挙協力で合意している。「郵政票」が野党共闘に流れることになったのだ。合意文書では、民主党が政権獲得後に郵政民営化の抜本的見直しに取りかかることを確約している。その約束を果たして、参院選向けに郵便局の組織をフルに活用しようという狙いだ。小沢自身25日「国民新党の党首も閣僚の一員なのだから、ぜひ政府部内で早くまとめて合意出来るよう願っている」と発言、亀井支持を示唆している。特定郵便局長の活用は田中角栄の打ち立てた選挙戦略であり、小沢はその活用を狙っているのだ。
 一方、この閣内亀裂で政権の危機管理能力の危うさが白日の下にさらけ出された。本来なら事務次官会議であらゆる法案の事前調整が行われ、問題点は首相に報告され、首相の指示を得て再調整するのが歴代政権の常であった。ところが脱官僚の象徴として鳩山は、小沢の意向もあり事務次官会議を廃止してしまったのだ。これはとりもなおさず政治家自身が調整に当たらなければならないことになる。最強の頭脳集団を除去し、適性に欠ける政治家が、重要政策を電話一本で決めたらどうなるか。「郵政迷走」の原因ははまさにこの一点に尽きる。おそらく該当する事務次官らは内心「それ見たことか」であろう。問題は内政だけではない。国の存亡にかかわる外交・安保上の問題でも同様の事態が発生しうることだ。危機管理の盲点がここにあることが分かった。亀井は当面突っ張るだろうが、連立を離れるほどの度胸はない。郵政迷走は小沢の選挙戦略が背景にあるだけに、小沢も陰に陽に政治決着に持ち込む動きを見せるだろう。
 

今朝のニュース解説(25日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 3月25日(木)07時51分16秒
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  ◎政権、寸前暗黒の「5月危機」へ:予算成立
 かって大新聞の社説で予算の成立を「政府案通り成立に至ったのは遺憾である」(読売新聞)と断じたことがあっただろうか。象徴するものは予算の成立が政権浮揚効果に極めて乏しいことであろう。浮揚どころか待っているのは、生方問題に象徴される「政治とカネ」でのマグマの噴出と、予想される「普天間失政」、破たん状態の財政無策の三重苦である。いずれも出口が見えない。流れはナイヤガラ瀑布のように7月の参院選を控えた「政権5月危機」へ向けて、そのスピードを加速させるだろう。政権にとって一寸先は闇の状況が続く。
 「おっ」と思ったのは。普天間問題での民主党幹事長・小沢一郎の発言。事もなげに「首相も県外移設、約束した感じ」と言い切った。明らかに鳩山への「脅し」と受け取れる。「生方解任撤回」をめぐって生じた小鳩の確執が継続しているのであろう。普天間問題のすべては、鳩山の「最低でも県外」発言にあると言っても過言ではない。この発言が沖縄に過度の期待を生じさせ、あらゆる可能性の芽を摘んでしまったのだ。政府部内での有力案である普天間陸上・ホワイトビーチ両案または両案折衷案と訓練や部隊の一部の移転先として鹿児島県の徳之島に移す案は、県と地元自治体の反対決議にまず直面。肝心の米国もまるで「反米鳩山政権」(ワシントンポスト紙)の窮地追い込みを意図するかのように、現行案に固執している。鳩山は他に表現が思いつかないからあえて使うが、「ノーテンキ」にもまだ「県外あきらめぬ」と口にする。自ら作った「業」の報いを自分で受けつつある情勢だ。はっきり言って5月までに県民、米国、世論が納得する案を作って提示することは不可能ではないか。唯一の方法は「現行案」に帰着して政権を投げ出し、責任を取るしかないのではないか。
 「メリハリついた予算」と鳩山が自賛する予算に関連して言えば、目玉の子ども手当、高校無償化、農家への個別所得補償の本質は参院選向けのばらまきである。なぜなら恒久財源のめどが立っていないからである。山ほどある欠陥を羅列するスペースはないが、野村證券の数字によると子ども手当がGDP0.2%引き上げるが、公共事業削減が0.3%のマイナスで、差し引き0.1%のマイナスだ。過去最大の92兆予算に対して税収が37兆、借金が44.3兆と途方もないばらまき水膨れ予算だ。赤字国債発行は「発散段階」という元財務相・与謝野馨の警告はもっともだ。鳩山はたった7000億しか捻出(ねんしゅつ)できなかった事業仕分けを、懲りずにやるという。それも一年生の美人議員を動員するというが、良識ある国民はもうジェスチャーゲーム、劇場型大衆迎合政治にうんざりしているのが分かっていない。行政刷新担当・枝野幸男自身が過度の期待を戒めているように、大芝居を打っても政権浮揚にはつながらない。
 「政治とカネ」は「ほおかむり3兄弟」の言うことが全く同じだ。「秘書が秘書が」と小鳩が口をそろえれば、小林千代美は「北教組がやって存じ上げない」だ。「存じ上げない」と鳩山の口癖まで真似る低劣さだ。自民党でもやった証人喚問や参考人招致には応じず、説明責任を求める声は80%、小沢辞任を求める声は70%に達している。おりから自衛隊の連隊長が政権の日米同盟の取り組みを「信頼してくれなどという言葉だけでは維持できない」と鳩山を批判。これに中隊長が「連隊長発言は全くおかしくない」と防衛副大臣にメールを送るなど、政治不信に根ざした勇気ある言動も目立ち始めた。自衛隊幹部の政権批判は極めて珍しい。霞が関官僚の間の「人を人とも思わない政治主導」批判もマグマがたまりにたまっていると言われる。要するに官僚も不満がうっ積し、表だって発言しなければ面従腹背型になっているのだろう。鳩山政権はツートップが責任を果たさず、小沢流選挙テクニックだけで参院選を戦えると思っているのだろうか。加えて亀井静香の郵政法案での独走と閣内対立、国家公安委員長・中井洽の女性スキャンダル。政権はまさに焼が回ってきたとしか言いようがない。こうした政権の“おごり”の根源は、新聞は販売対策上絶対に書かないが、総選挙で雪崩を打って民主党に投票した有権者の誤判断にあることは間違いない。熱病のような衆愚政治のツケが回ってきているのである。
 

今朝のニュース解説(24日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 3月24日(水)07時41分9秒
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  ◎小沢神話は崩壊過程に入った
生方解任撤回と小林離党問題は2つの流れを作り出した。1つは小沢強権政治にアリの一穴が空いて拡大、奔流となって溢れ出したこと。もう1つは一枚岩の小沢・鳩山体制に確執が生じ始めたこと。これは首相・鳩山由紀夫の「小沢切り」に発展する萌芽を意味する。つまり首相・鳩山由紀夫には小沢を切らなければ支持率が回復しないことにようやく気づき始めたふしがあるのだ。小沢神話が崩壊過程に入ったことを意味するが、小沢のしぶとさはこれから発揮されよう。小沢は“辞任カード”を切るにしても、「院政確保」をいかに達成するかの勝負に出るだろう。
 鳩山政権を襲った生方解任と小林離党問題は、内閣支持率を調査によっては30%と危険水域の20%をうかがうところまで急落させた。登りのないジェットコースターである。もちろんメディア挙げての言論封殺批判・政治とカネ批判が響いたのは言うまでもない。これに危機感を抱いたのは、いわれているように小沢ではあるまい。むしろ鳩山の方だろう。鳩山は23日朝から2つの動きに出た。小林居座りについては記者団に「党で何らかの対応をする必要がある」と述べ、党側での処分を示唆。生方問題については本会議場でこれ見よがしに生方と会談「穏便な」対処を約した。小林についても生方についても小沢に電話して調整したという。
 鳩山は生方について当初は「党外での発言」を問題視して解任論だったから、例によって手のひらを返したことになる。小沢も自らの強権政治の象徴となる大誤算だけに、方向転換をせざるを得なかったのであろう。一方で小林解任問題について小沢は、鳩山からの電話自体を否定した。記者会見で「総理・代表がそういうことでいちいち指示することはあり得ない」と否定した上に「自分自身で判断すべきだ」と強調した。ここで小沢と鳩山の小林問題への対処がくっきりと分かれた。
 原因は読みの甘さと鋭さの問題だろう。鳩山は表面だけ見て小林の党としての処分を考えたのだろう。自分に飛び火することなどとても考えが及ぶ政治家ではない。せいぜい小沢にはね返る程度と見たのであろう。ところが小沢は、小林問題は必ず「小鳩体制」にはね返ると読んだに違いない。これは脇の甘さと動物的嗅覚の差でもあろう。この見方の相違は今後の政局を見る上で欠かせない。両者の確執として発展してゆく可能性があるからだ。鳩山側近の間では閉塞状況を打破するには「小沢を切るしかない」という生々しい声が次第に強まっているという。たしかにこのまま小沢が居座れば、参院選挙の敗北は必至であり、責任問題は小沢だけでなく鳩山にも降りかかる。敗北の責任を取って辞任せざるを得なくなるのは火を見るより明らかだ。しかし鳩山サイドも「小沢切り」が「鳩山切腹」に連動する可能性があることを分かっていない。
 いずれにせよ生方・小林問題は民主党内力学に大きな影響をもたらし続けるであろう。注目点は政権成立以来当たるべからざる勢いであった小沢強権政治が、初めて崩れ始めたことであろう。土手から水が溢れ、奔流となって土手を崩れさせてゆく過程へと発展するかも知れない流れである。生方の解任をやめても、この流れも支持率低下も止まらない。反小沢の渡部恒三からははっきりと辞任要求の声が上がり、閣僚も前原誠司が「誰もけじめをつけていない。そこに大きな問題がある」と事実上辞任要求に踏み切った。こうした動きは内閣支持率が20%台に落ちると、激流となってほとばしるだろう。それは近いと見る。
 

今朝のニュース解説(23日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 3月23日(火)07時37分33秒
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  ◎谷垣は役員人事を刷新するしかない
 自民党総裁・谷垣禎一は民主党の支持率下落がとどまるところを知らないのに、自分の党の支持率が低迷している原因を分析したことがあるのだろうか。恐らく半可通の話ばかり聞いているのだろう。究極的原因は旧態依然の“顔”にあるのだ。“顔”が変わらなければ国民の間に刷新イメージがわかないのだ。その意味で党内若手議員らが執行部刷新を要求しているのはもっともだ。このままではもし幹事長・小沢一郎が辞任カードを切った場合、民主党への復元効果が生じて、自民党支持率は目もあてられない惨状に陥るだろう。自民党は参院選前に幹事長人事を軸に新たな体制を発足させるしかない。野党なのだから人事に失敗と気がついたら、直ちに改めればよいのだ。
 自民党執行部の失策を上げたらきりがないが、やはり最大の失策は幹事長・大島理森と国対委員長・川崎二郎の審議拒否だろう。これがきっかっけとなって執行部批判が拡大しているのだ。川崎は民主党国対委員長・山岡賢次あたりから嘲笑されているくらい判断力が甘いのだ。谷垣の盟友だと言うが、谷垣人事の最大の失敗は情実的な国対委員長人事と言ってもよい。これに乗って「今をおいてない」と谷垣が大見得を切って審議拒否をしてしまったのだ。長崎知事選に勝った勢いをかって、論戦で攻める絶好の場面を逸したのだ。大島の評判の悪さも並大抵ではない。大体世論調査の首相候補で名前も出てこない幹事長では今の政党を引っ張ってゆけまい。
 自民党議員の話を聞いても、執行部批判はとりわけ大島批判は相当なものがある。このままでは求心力どころか遠心力が働き続け、政権発足わずか半年で回ってきた千載一遇のチャンスを逸する可能性がある。離党者続出となる恐れもある。谷垣は執行部刷新を求める若手の動きを、かっての自民党の人事抗争の次元でとらえるべきではあるまい。むしろ強い危機感に根ざした、愛党精神が根底にあると心得るべきだろう。谷垣はこれらの声を汲み上げるどころか、理由をつけて25日から予定していた両院議員懇談会を来月1日に延期してしまった。沈静化を図る意図があるのだろうが、この場面は逃げでは対応できない。どうも人事に手をつけるのが嫌なように見える。これではいまのところ幹事長以下の刷新論にとどまっている動きが、一挙に谷垣へと向かいかねないことを心すべきだろう。
 現在の体制は谷垣の「みんなでやろうぜ」とはほど遠いものがある。対外向けには絶好の“売り”である与謝野馨、舛添要一、河野太郎は外に置いたまま。石原伸晃も組織運動本部長ではもったいない。焦点はこの4人を中枢に取り込むことだ。まず与謝野を副総裁で処遇すればよい。民主党批判の理論的な支柱になるだろう。幹事長は、人望のない枡添では無理だ。破壊力のある現政調会長・石破茂がよい。若年層など国民の評判も良くうってつけだ。枡添は政調会長がよい。河野太郎も石原と共に幹事長代理で処遇すればよい。これだけの人事で対民主党攻撃力は格段の違いが出る。発言も役職を背景にした重みが出てくる。
 問題は谷垣がこの人事をやる政治力があるかどうかだ。「敵失」は最高潮に達している。ほうはいたる小沢一郎辞任要求の声は、全く収まるところを知らぬ空気だ。北教組幹部らの起訴にもかかわらず、小林千代美議員は「小鳩」と共に頬被りだ。小鳩体制が、支持率20%台に落ち込むのは目前だ。さすがに民主党内にも辞任要求の動きが公然と噴出した。しかし“辞任カード”を切れば支持率が回復すると見れば、小沢なら切りかねないと見るべきだろう。切られたら自民党はどうなるか。目の前の“敵失”が一挙に消えかねないのだ。何の好材料もないまま支持率15%(朝日調査)を徘徊(はいかい)するしかなくなる。分かりきった流れに手をこまねくのなら勝手にするしかない。自民党は地獄を見ることになるだけだ。
 

今朝のニュース解説(19日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 3月19日(金)07時46分24秒
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  ◎“生方粛正”に「小沢降ろし」の抗争激化へ
 さすがに読売新聞の記者出身だけあって喧嘩の仕方を心得ている。皮を斬らせて肉を斬った。今後は幹事長・小沢一郎の骨を断つ動きとなって民主党内で展開するだろう。副幹事長・生方幸男が筆頭副幹事長・高嶋良充とやり合った「小沢降ろし」第一ラウンドは、生方のKO勝ちだ。副幹事長辞任要求はまるで独裁政党の“粛正”のように映るからだ。生方の動きはうっ積した「小沢おろし」のマグマの噴出を意味しており、閣僚からも支持する声が上がり始めた。これは明らかに民主党内抗争の始まりを意味しており、今後参院選挙前の「小沢辞任」問題をめぐって食うか食われるかの攻防が展開することになろう。
 反小沢の動きは思わぬところから噴出した。獅子身中とも言うべき幹事長室の内紛である。生方と言ってもそれほど知られていない副幹事長だが、反小沢の動きとしては、小沢一極集中を排除するための政策調査会設置を求めるグループの中核的存在だ。既に41人の国会議員を集めて、反小沢の橋頭堡としている。高嶋との第一ラウンドは高嶋が生方の「今の民主党は権限と財源をどなたか1人が握っている」とのインタビュー発言をとらえて、辞任を迫ったことに端を発する。生方の喧嘩のうまさは、ニュース・キャスターの経験もあるだけあって、メディアの反応をにらんで焦点を言論の自由の問題に絞ったことだ。「党内に言論の自由はないのですか」という切り返しは、筆頭副幹事長レベルでは受け止められるものではない。加えてとどめの一発は「秘書が3人逮捕されている幹事長の責任はどうなる」で勝負があった。
 問題は鳩山と小沢の反応だ。鳩山は「言論封じとか封じでないとかいう話しとはレベルが違う」と院政・小沢の擁護に回ったが、これも例によって見当外れだ。高嶋は一副幹事長の発言を問題視して辞任を迫ったのだから“言論封殺”そのものではないか。鳩山はメディアに向かっての発言を非難したが、メディアを散々利用して首相になった男の発言とも思えない。小沢を批判する者を辞任に追い込み、他の議員への見せしめにする露骨な抑圧政治に他ならない。小沢と高嶋の電話のやりとりも猿芝居の域に属する。形の上では「円満に」という小沢を高嶋が説得した形にしているが、これだけの人事を筆頭副幹事長の独断で出来るはずがない。小沢の意を体して謀りにはかった対応に違いない。高嶋は小沢の代理の前哨戦をやって、政治的にも対マスコミアピールでも敗退したことを意味する。
 大体このような政治手法は小沢が院政を敷き始めて一貫してとってきた独裁的対応であり、生方更迭の報を聞いて筆者はスターリンの“粛正”がすぐ脳裏に浮かんだ。多くの国民も同様の印象を受けたであろう。非小沢の財務副大臣・野田佳彦が「闊達にものを言う文化を持っていたのは民主党の魅力。耳に痛い話しをしたから辞表を迫られるのは極めてよくない」と擁護に回った。生方更迭は床にばらまかれたガソリンに火をつけたような形で今後広がりを持つ要素を秘めている。行政刷新相・枝野幸男も擁護した。普天間問題で鳩山政権が抱える“5月危機”を増幅させる新たな要素が登場したのだ。当面政策調査会設置の会合が来週開かれるのを皮切りに、さまざまな動きが生ずるだろう。攻める側に“更迭反対”の“大義”を渡してしまった小沢政治のほころびが必ず広がると見る。
 

今朝のニュース解説(18日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 3月18日(木)07時44分27秒
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  ◎岡田発言は日米関係修復への一歩:核持ち込み緊急時容認
 外相・岡田克也の「核持ち込みを緊急時には排除せず」発言と「非核3原則の法制化をしない」との見解表明は、これまで歴代自民党政権ですらタブーとしてきた非核3原則へのハードルを下げたものとして注目される。核持ち込みに関しては、有識者会議の密約報告で、表向きには核搭載艦船の寄港を認めない姿勢を示しつつ、持ち込み可能とする米側解釈に異を唱えず、寄港を黙認した「暗黙の合意による広義の密約があった」と指摘された。岡田発言は緊急時持ち込みを可能とする米側の主張に歩み寄ったことになる。背景には鳩山政権発足以来悪化の一途をたどっている日米関係修復への配慮があるものとみられる。しかし官房長官・平野博文が早速不快感を表明、社民党も反発必至であり政権内部の足並みの乱れが今後問題になる。
 一連の岡田発言は①緊急事態が発生して、核持ち込み、一時的寄港を認めないと日本の安全が守れないという事態が発生したとすれば、その時に政権が命運をかけて決断し、国民に説明する②非核三原則の法制化については、ロシアや中国の艦船が日本の領海を核を積んで通過しないという担保をどう取るのか。そういう問題に決着がつかないと、法制化は難しい③また領海を艦船が通過するとき、何らかの条件を付すということが国際法上認められるか、というものだ。岡田は民放テレビなどでも最近同趣旨の発言をしており、明らかに思いつき発言ではない。確信的な論理構成が見られる。
 歴代政権はこれまで非核3原則堅持の立場から「持ち込みを拒否する」との国会答弁を繰り返し、核密約との矛盾が指摘されてきた。岡田は「非核3原則は維持する」としながらも、「緊急事態発生時に内閣が命運をかけて決断する」というのだから、そこには従来の見解からの飛躍的な発想が見られる。つまり非核3原則を緊急時には核搭載艦船の領海通過・寄港を認める2・5原則とすることにほかならないからだ。観念論から安全保障上の現実路線に転換した形となる。国民新党代表の亀井静も「有事がどういう状態で来るかなんて誰も想像できない。そういう時には日米両国が合意できることを緊急にやればいい」と述べており、事実上緊急時容認論だ。加えて「3原則の法制化せず」も重要な見解だ。というのも社民党は法制化が党の基本方針であり、首相・鳩山由紀夫は同党党首・福島瑞穂の法制化提案に安易にも同調する考えを表明しているからだ。岡田発言は、米政府の核の存在は明示しないとする国是からいって、法制化すれば日米関係に決定的なダメージが来ることを想定したものであろう。
 岡田発言の背景にはまず対米配慮が挙げられる。鳩山政権成立後の日米関係の悪化は目をおおわんばかりのものがある。国務次官補・キャンベルが訪日を突然延期したのは、言われているように日程上の理由ではあるまい。普天間問題での迷走を続ける鳩山政権へのけん制に他ならない。ワシントン・ポスト紙に至っては8日付社説で民主党の国際局長・藤田幸久が9・11同時多発テロの犯人像に疑問を挟む発言などをした問題をとらえて「鳩山政権の“反米傾向”を反映している」と断定しているほどだ。普天間移設問題や日米同盟関係の深化を図るにはまず安保の基本に立ち返ってトゲを抜こうとしているのだろう。岡田は29、30両日の主要8カ国(G8)外相会合に先だってワシントンで国務長官クリントン、国防長官ゲーツとも会談する意向だが、それに先立つ関係改善へのサインでもあろう。
 さらに極東における軍事的なプレゼンスを増大させている中国や、核開発に専念している北朝鮮への抑止効果を狙ったものでもあるだろう。またこれまで自民政権がタブー化してきた問題もあえて議論の俎上(そじょう)に載せ、国民的合意を目指すという狙いもある。岡田は「政党レベルで突っ込んだ議論をして欲しい」とも述べている。これは自民党内の核・安保論議にも影響を与えずにはおくまい。しかし、岡田の見解は政権内部や、民主党内論議を経ていないことは、平野が拒絶反応を示していることからもうかがえる。党内にかつての社会党左派や労組出身幹部を抱え、社会主義路線信奉の社民党と連立している中で、場合によっては岡田が孤立しかねない事態も予想される。しかし非核3原則へのハードルを下げ、安保観念論から現実論への移行は日米関係のためにも不可欠であり、岡田発言は歓迎されるべきものであろう。
 

今朝のニュース解説(17日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 3月17日(水)07時44分53秒
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  ◎「邦夫新党」総スカンで早くも手詰まり
 抜くなといった竹光を抜くからこういうことになる。鳩山邦夫の「新党構想」は、まるで下手な花見の座興のように、ヤジが飛んで総スカンである。勝手に名前を使われた坂本竜馬が草葉の陰で「歴史を全く知らない」と怒っている。結びつけると言われた与謝野馨も舛添要一も腰が引けて迷惑顔だ。本人が5人のめどが立ったという新党参加者もまだ1人も参加を表明していない。まるで「新党ひとり」になりかねない状況だ。マスコミのセンセーショナリズムも問題だ。“オオカミ少年”の10回目の発言をまともに捉えた新聞と、「売名」臭いと受け取った新聞との間で政治記者の判断力の差が歴然と出た。
 16日の全国紙朝刊を最初に見たとき、これが1面トップに値するだろうかと疑問に思った。邦夫は新自由クラブで当選して以来政党や院内会派を渡り歩き、自民党、改革の会、自由改革連合、新進党、民主党、自民党などと所属を変え、今回の離党は無所属を加えるとちょうど10回目に当たる。優秀な編集者なら「またか」と反応する。離党したことはあっても新党は作ったことのないお方の行動だ。読売新聞も毎日もでかでかと1面トップ。これに対して朝日、産経は記事を一面左に置いた。まだ毎日は3面で「新党結成展望見えず」と解説しているから救われるが、読売は逆に3面で「邦夫新党第3極狙う」とはやし立てている。3極を狙う力などあるわけがない。朝日は世論調査がトップだが、編集者はトップをどちらにするか迷ったに違いない。その後の展開を見ると朝日が
正解であった。朝日は17日付朝刊で「鳩山邦氏ひとり旅」と見出しを取って4面で解説している。背後の冷徹な政治判断がうかがわれる編集方針であった。「売名」と受け取ったのかも知れない。
 その「新党ひとり」旅だが、邦夫は理念も政策も志もない。戦略などはさらさらない。さらに重要な点は肝心の与謝野と枡添に事前の根回しもない。まるでNHKの大河ドラマ「竜馬伝」を見て興奮して先走ったような印象で軽い。その証拠に与謝野は「話は聞く」と反応するのが精一杯のリップサービスだった。与謝野本人は言えなくても側近が代弁している。後藤田正純は「連携など全くない。我々と考え方も大義も違う」と切って捨てている。枡添も「予算委員会の筆頭理事を務めているので、今は専念すべき時期だ」と電話で体よく断った。枡添と親しい菅義偉も「考え方が全く違う」と否定している。平沼赳夫との連携だけが残るが、平沼もこう評版が悪くては怖じ気づくだろう。
 政府・与党からは嘲笑ともあざけりともとれる反応ばかりだ。一番傑作なのは国交相・前原誠司の「私は坂本龍馬が大好きなので、極めて不快感を持っている。自民党の古い方々を薩長同盟になぞらえて『一緒にする』と言われても、『はあ?』という感じですね」だろう。「10年早い」でなく「10年遅い」と言った国家戦略担当相・仙谷由人もユーモアがある。
 それにしても鳩山兄弟の迷走ぶりはどうだ。兄ばかりでなく「弟よお前もか」と言いたくなる。おんば日傘で金の心配が一切なく育つと、こうした人物になるということだろうか。「兄弟共に平成の脱税王」(参院自民党幹事長・谷川秀善)と呼ばれるようでは、国民から尊敬された祖父・鳩山一郎が泣く。「売り家と唐様で書く3代目」である。もっとも自民党執行部は邦夫をバカにしていると逆に火の粉をかぶる。中堅若手議員らの谷垣執行部に対する憤まんは相当なものがあることは事実だ。ここは不満を吸収し、追い詰めた鳩山政権のとどめを刺す段階であろう。朝日の社説は17日「そんなことしている場合か」と見出しを取って党内のごたごたを批判している。
 

同期会

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 3月16日(火)07時47分39秒
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  同期の桜が集う

 石井洋幹事らの尽力で入社以来半世紀も続いている同期会「39会」が15日、新宿のクジラ屋「樽一」で開かれ、クジラ料理に舌鼓を打って歓談した。昔の記者時代に戻ったように談論風発、政治、経済、社の来し方行く末、「クジラの規制けしからん」まで話しが及んだ。「樽一」は梅崎義人氏の紹介で、ベーコン、尾の身など刺身がふんだんに出され、竜田揚げから最後は絶妙な「クジラ鍋」そのあとの「おじや」と続き、美味を楽しんだ。39会のメンバーもそろそろ古希に達し始めたが、おかげさまで皆元気で何よりだった。
 

今朝のニュース解説(16日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 3月16日(火)07時46分5秒
返信・引用 編集済
  ◎政治の劣化と不信極まる:鳩山政権半年
 歴史的な政権交代から半年が過ぎた。民主党政権が日本の政治にもたらしたものは何だったのだろうか。めまぐるしい新政権をめぐる動きの中で浮かび上がってきたものは、首相・鳩山由紀夫と民主党幹事長・小沢一郎の相互依存関係がますます深まり、あの国民に見放された古い自民党の体質をそのまま引きずって、日本の政治を一段と劣化させている構図である。具体的に言えばツートップは自民党政権下でもはばかられてきた政治とカネに対する説明責任拒否を一貫して続け、ほおかむりで通そうとしているのだ。政治資金疑惑解明は国民による政権への信頼の前提条件であり、8割の国民が求めている説明責任を無視する政権は戦後ない。国民の期待は完全に裏切られ自民党が受け皿になりきれないこともあって、政治不信は極まった。「10年の空白」に続いて「4年間の真空状態」に国民は直面させられている。
 誰が見ても政権発足半年後は「平成の脱税王」と「永田町の不動産王」が開き直って居座った図式である。なぜ相互依存かと言えば、小沢にとって見れば鳩山ほど使いやすい首相はいない。鳩山も政局・政策ともに小沢頼みだ。かって小沢は海部内閣を作るとき「御輿は軽くてパーがいい」と漏らしたが、鳩山にいたってはかつてのベストセラー「存在の耐えられない軽さ」そのものである。海部より軽い。政府では官房副長官しか経験がない鳩山が、副長官クラスの判断力で国の政治をつかさどっているのだ。まさに素人政治が首相官邸のトップによって行われているとしか言いようがない。拙劣さの証明は、すべての重要案件を自縄自縛で道をふさいでしまっていることを見れば明らかだ。まず最大の案件である消費税を「4年間導入しない」として封印してしまった。これは冒頭挙げた「4年間の真空」を我が国の財政規律にもたらすものにほかならない。普天間移設問題も「最低でも県外」発言で沖縄県民の期待感をあおり、選択の道をふさいだ。
 政権をマニフェストで獲得したそのマニフェストが、欺瞞(ぎまん)に満ち満ちていた。天下り禁止を郵政社長人事で破ったのを手始めに、党を挙げて反対してきた暫定税率は継続、高速道路の料金の何と引き上げだ。7兆円の節約は、パフォーマンスの事業仕分けでたった7000億円の節約。「マニフェストが守れない時は政権の座を降りる」と鳩山は繰り返したが、自分に都合の悪いことはとんと忘れてしまっている。政治とカネに関して鳩山は小沢に説明責任を果たすように言うと国会答弁したが、1度電話を掛けただけでいまだに責任は果たされていない。鳩山にしてみれば、小沢が辞めたら政治とカネの追及は自分に集中しかねないのであって、小沢に辞められては困るのである。要するにパフォーマンスに明け暮れした野党首脳時代の政治手法で、そのまま首相の任に当たってしまっているのだ。
 ツートップの持ちつ持たれつの関係が、これまでになく日本の政治を劣化させているのだ。自民党の場合少なくとも疑惑の対象になった議員は金丸信にせよ中曽根康弘にせよ国会に出て説明責任を果たしている。自民党ですらやった政治の基本を無視して国が治まるのだろうか。「民信無くば立たず」の論語が今ほど響くことはない。近ごろ米国、中国、韓国などのリーダーの顔が鳩山と比べると立派に見えてきて、うらやましいのは筆者だけであろうか。今後このツートップが続く限り民主党政権に将来はない。にもかかわらず小沢は、参院選後に公明党を抱き込んででも政局の主導権を確保する構えだ。16日付朝日新聞の世論調査では内閣支持率が半年間で71%から32%と半分以下となった。これでは支持率が20%台の危険水域に入るのも時間の問題だろう。官房長官・平野博文が予算が成立すれば支持率が戻ると甘い見方を披歴しているが、甘すぎて話にならない。予算が通ったからと言って支持率が上がるケースは知らない。民主党にとって起死回生の選択はただ二つしかない。小沢辞任か小沢・鳩山連携辞任だ。小沢辞任だけでは鳩山脱税疑惑が残るが、やらないよりましだろう。「小鳩連携辞任」なら、離れた支持率が急速に回復するだろう。国民の民主党への期待はなお大きいからだ。ということは民主党内から「小鳩降ろし」が本格化して、劣化した政治を是正するしか方策は無いということになる。
 

今朝のニュース解説(15日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 3月15日(月)07時38分23秒
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  ◎空虚な自民党「3人組」の新党発言
 川柳で言えば「竹光を抜くのはよさの逃げますぞえ」だ。どうも新党新党と威勢はいいが、お腰のものは竹光らしい。抜かない方がばれなくていい。与謝野馨、舛添要一、鳩山邦夫の「新党3人組」をめぐって論議が活発化、自民党は「学級崩壊」(田中真紀子)とからかわれている。しかしこの3人組、失礼ながらいずれも人望がいまひとつとあって、広がりが出てこない。参院選挙をにらんでの発言だから、すわ参院選前の新党結成かと色めき立つが、中核になるべき与謝野が弁舌は巧みだが「色男金と力ははなかりけり」だ。共通しているのはテレビカメラの前では威勢がいいことだ。ミニ新党なら別だが、与謝野の言う政局を動かすような新党の参院選前の結成はまず困難というのが永田町の大方の見方だ。
 新党などと言う言葉は先に発言してしまうものではない。古くは新自由クラブにしても、小沢一郎の「各種」新党にしても水面下に潜って根回しをして突如浮上、浮上したときにはおおかた出来上がっているというのが本格的新党結成の手法だ。事前に公言してやることもみんなの党の渡辺喜美の例があるが、テレビ映り意識では党内を盛り上げられず、ミニ政党にとどまる。与謝野が言うように、新党結成に腹をくくったというならば、少なくとも自民党の半分は割るくらいの気構えと下工作がなければならないが、その空気は見られない。10日の「正しいことを考え実行する会」も出席者16人の大勢は新党派ではなく体制刷新派であったという。与謝野は「谷垣が退陣しなければ新党」の路線だが、自ら総裁選に出馬しないでおいて、半年で退陣せよと言っても説得力がない。与謝野は様子見に転じたようである。
 枡添も当初の新党発言に修正に修正を加えており、しまいには「新党を作って飛び出すかというと与謝野氏が先という勢いだ」と述べるに至った。与謝野さんお先にと腰が引けている。
発言から見る限り「総裁」人事狙いが濃厚だが、党内各派には枡添を担ぐ判断はない。新党発言ではオオカミ少年のようになった鳩山邦夫も、2月半ばから「4月旗揚げ」を公言しているが14日にも「与謝野さん、舛添さんが一緒になれるように、わたしは坂本竜馬をやりたい」と大きく出た。しかし薩長土肥クラスの雄藩ならともかく、人数もろくろく集まらない小藩をくっつけても雀の学校で迫力がない。たとえ出来ても「5人のめどは立っている」では語るに落ちた。理念も政策もない不平不満分子の集まりでは、回天の事業は出来ない。だいたいフィクサーをやるなら、テレビに宣言しては駄目だ。フィクサーは深く潜行して事を成し遂げるのだ。テレビは新党を作ってくれない。
 もっともらしく語られているのが与謝野と小沢の連携説だが、民主党分裂による政界再編などまずあり得ない。小沢サイドからは自民党分断を意図してか秋波が投げかけられているようだが、実態は碁仲間というだけであり、本気ではあるまい。予算委で「政治とカネ」追及の急先鋒に立った白馬の騎士・与謝野が、“ダーティー小沢”と手を組んではしゃれにもなるまい。まあ、与謝野・枡添・邦夫の「3人組」は前首相・麻生太郎が言う「上司の批判は赤提灯まで」にとどめるべきだろう。だいいち総裁・谷垣禎一がいくら能力がなくても、自民党支持率低迷を1人のせいにするには無理があるし、支持率を根拠にするなら、民主党の急落を見るべきだ。時事通信の最新調査では危険水域の20%台寸前の30.9%まできている。比例代表選の投票先でも、民主は2.9ポイント減の21.1%で、自民の20.5%(前月比2.5ポイント増)との差が一段と縮まっている。執行部が鳩山内閣の支持率を半減させた功績は目をつぶるのかということになる。
 

今朝のニュース解説(12日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 3月12日(金)07時48分30秒
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  ◎国によるチマ・チョゴリいじめだ:朝鮮学校除外
 鳩山政権は自らの目玉政策である「高校無償化」の対象から朝鮮学校を「国交なし」を理由に除外する方針であるという。朝日新聞がトップで報じている。根底には拉致問題などで最悪の状況にある北朝鮮との外交関係があるが、これはいささか次元が違うのではないか。確かに朝鮮学校には金日成・金正日の肖像が掲げられており、北の影響が強い教育がなされているふしがある。しかし、大阪府知事・橋下徹が述べているように暴力団の下部組織ではない。また通学する子弟に何の罪もない。一時期、朝鮮学校生徒のチマ・チョゴリ切り裂き事件が続発したが、これは国家レベルでのチマ・チョゴリいじめではないだろうか。国家百年を見据えた教育の有り様とは思えない。
 首相・鳩山由紀夫は11日「高校無償化の法案をあげてから、文部科学大臣が省令で決定するということだから、その後になることは間違いないが、ある程度時間かかる」と述べた。また「高校の課程に類する課程であるかどうかという判断を政府が勝手に決めるということもできない。何らか客観的な基準というものを作るということが必要」とも強調した。これは明らかに問題先延ばし、すくなくとも当面は「除外」に傾いていることを物語っている。というのも政府は無償化の4月実施を目指して法案成立を目指しているからだ。
 そもそも朝鮮学校除外の発想は、最初から外交絡みであった。国家公安委員長・中井洽が文科省に申し入れたのは、拉致問題が進展しないことが理由にしているからだ。鳩山もこれに半ば同調する発言をして、除外の流れがでた。自民党も11日の文部科学部会・拉致問題対策特別委員会合同会議で、朝鮮学校を対象とすることに反対することを決めた。府知事・橋本に至っては「学校経営に暴力団関係者がかかわっていたら税金を投入できないのは府の規則でも決まっている。北朝鮮という国は暴力団と一緒。暴力団とお付き合いのある学校に助成がいくのがいいのか」と朝鮮学校を暴力団の下部組織扱いしている。産経新聞も主張で 「拉致された日本人のことを考えると、国家テロを主導する独裁者を神聖視する教育は国民感情として受け入れられない」と拉致絡みの主張をしている。
 しかしこれらの論調はいずれも浅薄で感情論に過ぎない。法案の本質は高校教育の充実にあるのであり、近視眼的に当面の外交課題を理由に掲げて対応する問題と次元が異なる。根源は日本による朝鮮半島併合と第2次世界大戦にあるのであり、しかも朝鮮学校生の半数が韓国籍だ。拉致に関わりの全くない子弟2000人の心にどう反応するかを政治家は考えるべきではないのか。この国家レベルのチマ・チョゴリいじめは生徒を傷つけるばかりでなく、本当にチマ・チョゴリ切り裂き事件などを誘発する恐れがあるのだ。それとも北朝鮮に対する外交制裁が何ら進展しないのに業を煮やして、何の関連もない生徒を外交制裁の対象にするのか。だいいち子ども手当では何らの差別もせずに、高校無償化だけを差別の対象にするのは明らかに鳩山政権の論理矛盾だ。政府の方針は今後も日本社会で市民として役割を果たすであろう子弟の心に深い傷跡を残し、ひいては国家にとってマイナスに作用すると心得るべきだ。偏狭な島国根性で対処すべき問題ではない。ちなみに床屋談義的に軽い産経の主張の他は、朝日、読売、毎日の全国紙すべての社説が朝鮮学校除外反対であることを付言しておく。
 

今朝のニュース解説(11日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 3月11日(木)07時47分59秒
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  ◎民主・公明「野合」のメカニズム
 政党間の離合集散は毎度のことだが、余りに節操がないものを“野合”という。いわば「野合専門家」とも言うべき民主党幹事長・小沢一郎と、これに秋波を送る公明党代表・山口那津男の大接近が著しい。自ら衆院の代表質問で口を極めて攻撃の対象とした子ども手当で山口は、賛成に転じたのだ。火を見るより明らかな山口の狙いは、参院選後の政権参画である。政策上の接近を積み重ね、連立にこぎ着ける。この戦略に転じたのだ。一度経験した政権の蜜の味は、魔性のごとく公明党を虜にしているのだ。理念やクリーン政党としてのイメージなど、もはやどこ吹く風の「野合」のメカニズムである。
 接近どころかお先棒まで担ぎ始めた。公明党国対委員長・漆原良夫は焦点の子ども手当と高校無償化法案、政治資金制度改正問題などで、自ら積極提案して、合意を形成し始めたのだ。修正などはメンツのための口実で、始めに賛成ありきである。子ども手当の場合、山口は何と衆院本会議代表質問でその財源があやふやなことを指摘して「子どもたちの将来背負う借金の先食いでしかない」とまで言い切って反対したのである。その舌の根も乾かぬうちに賛成とは本当に恐れ入る。「政治とカネ」で本末転倒が指摘されている政治資金での与野党機関設置も公明党が率先して実現に動いている。まさに山口の「政治とカネ」の追及は単なるきれい事であり、本音は政権参画にあったのだ。“クリーン政党”を標ぼうしながら“ダーティー政党”を支援する構図だ。永田町で「日本の政治を一番悪くしているのは公明党だ」という見方があるのが実にもっともらしくなってきた。
 背景には紛れもなく小沢の策略がある。小沢は公明党常任顧問に就任した市川雄一との「一・一ライン」を復活させ、2月26日には創価学会前会長の秋谷栄之助と会談、着々と参院選への布石を打ってきている。大きく見れば当面は「政治とカネ」で孤立化した民主党を公明党の抱き込みによって、逆に自民党を孤立化させる意図があるのだ。公明党がまんまと乗ったことでこれは達成されつつある。中期的にはできれば参院選挙での協力を得たいのだろう。それが困難な場合は普天間問題で社民党を切り捨てざるを得なくなることを背景に、参院選後の公明党との連立で安定政権を目指そうという戦略だ。この小沢戦略の手の上で国対委員長・山岡賢次はもちろんのこと、山口も漆原も踊っているに過ぎない。
 W・ チャーチルは「ヒトラーを倒すためなら悪魔とでも手を組む」と述べたが、「政権獲得のためには悪魔とでも手を組む」のが近来の日本のポリティックスだ。自社連立はその際たるものだし自公連立もその範疇に入る。10年前公明党と手を組んだ結果、自民党の衰退が目に見えるように進んだ。もはや麻薬のように公明票なくしては生きていけない政党と化したのだ。政権に食い込む、そして自らの背後にある創価学会の諸問題を打ち消す。これが公明党最大の狙いだ。今度はどちらが「悪魔」かといえば、悪魔同志の野合かも知れない。小沢・市河・山口と役者はそろった。
 それにしても自民党谷垣執行部の無能さはここにも現れている。公明党の自民党離れに、なすすべを知らないのだ。自民党と義理人情で結ばれていた前代表・大田誠一が落選して、参院候補にもなれぬまま、山口に完全に干されたことも作用しているのだろう。公明党対策は小沢にじゅうりんされて、なすがままだ。このままでは山口の言う「自民党との参院選協力は白紙」のまま選挙戦となってもおかしくない。公明党は比例区での自民党票に依存するところが大きいが、これを逆手にとるくらいの大技をつかえる政治家が自民党にはいない。
 

今朝のニュース解説(10日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 3月10日(水)07時55分39秒
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  ◎政府は非核2・5原則の検討に入るべきだ
 重要報告書は長文でも最後まで読まなければいけない。いわゆる核密約に関する有識者委員会報告書は「政府のうそと不正直」を指摘しながらも、「終わりに」で「外交交渉に秘密性はつきもの」として密約に肯定的な見解を表明している。筆者も冷戦集結以前の自民党政権の密約対応と冷戦後、海部政権以降の「うそ」は峻別しなければならないと思う。外相・岡田克也が鬼の首を取ったように「政権交代の成果」と強調するのは間違いだ。とっくに米国では明らかになっている話しだし、元事務次官・村田良平らが昨年いわば体制内から問題提起しなければ、岡田に問題意識があったかどうか疑わしい。さすがに政権は「非核3原則法制化」までは口をつぐんでいるが、むしろ冷戦構造が一段と色合いを濃くしている北東アジア情勢を眺めれば、有事の核艦船の寄港・通過は認める「非核2・5原則」こそが抑止上必要となるのではないか。
 報告書は核搭載艦船の日本寄港などで「広義の密約」を認定した。戦後最大の密約の存在を事実上認めたことになるが、この問題をワシントンでラロック証言の時から取材していた筆者にしてみれば、米国でとっくに明らかになっていたものを総じて追認したに過ぎない。しかし民主党政権下における有識者委員会にもかかわらず、全体的には平衡感覚の見られる報告書だ。冒頭述べたように「終わりに」で「外交交渉はある程度の秘密性はつきものである。ある外交が適切なものであったかどうかは当時の国際環境や日本国民全体の利益に照らして判断を下すべきものである」と強調している。
 確かに、この問題のすべては東西冷戦の位置づけとその解釈にかかっている。民主党のルーツの一つである社会党が、ソ連や中国共産党から“物心両面”の支援を受け、社会主義革命を日本で達成しようとしていた状況。ベトナム戦争は共産主義のドミノ戦略が現実のものになりつつあると真剣に考えられた情勢。国民の反核感情を党勢維持の糧として、自民党政権に対決した社会党。これらの背景の中で岸信介政権以来、冷戦終了までの政権が密約として苦渋の選択をしたのはむしろ賢明であったと言わざるを得ない。密約はソ連邦崩壊、国際共産主義運動阻止に向けて遠因として作用したことは間違いない。ひいては冷戦崩壊の実現に極東において大きな役割を果たしたことにもなる。TBSのキャスターが「歴史に対する背信行為」などと述べていたが、逆だ。密約は歴史における必然であり、自由主義経済繁栄の基礎だったのだ。
 しかし冷戦構造が崩壊し、ブッシュ・ゴルバチョフ会談の合意に基づき91年に水上艦艇からすべての戦術核兵器が撤去されたにもかかわらず、海部政権以降20年間にわたって「うそ」を言い続けたことは問題である。そこには政権と外交当局の保身の構図がみられる。柔軟性の失せた長期自民党政権の動脈硬化現象としか思えない。1981年5月に「核兵器搭載の米軍艦艇は日本側の否定にもかかわらず、日本の領海を通り、港に立ち寄っている」と暴露した元駐日大使・ライシャワー発言の時点では時期尚早にしても、89年のベルリンの壁崩壊後は、密約の存在を認めるべきだった。特に昨年村田良平が密約の存在を明言した時は、最後のチャンスだった。しかし首相・麻生太郎は、問題の在りかを掌握出来ず、従来路線を踏襲してしまった。これが民主党政権に逆手を取られる原因となったのだ。
 問題は今後の対応だが、あれだけ公言していた比較3原則法制化を首相・鳩山由紀夫も社民党党首・福島瑞穂もなぜか言及しない。さすがに普天間問題に加えて、もう一つの日米あつれきの原因を作り上げることは、はばかられるのであろう。逆に北朝鮮の核武装、中国の軍事拡張路線に直面している北東アジア情勢を正視するなら、核艦船の寄港・領海通過などは認める「非核2・5原則」を真剣に検討すべきであろう。ライシャワー発言の真意も、非核2・5原則を目指してのことであったのだろう。朝日新聞は10日付の社説で「最悪事態の想定に引きずられて非核3原則を見直すのは本末転倒」と主張しているが、最悪事態とは発生してからでは遅いのだ。北や中国への抑止効果を考えても推進に値する構想だ。読売は「米軍の核抑止力を機能させるため、『持ち込ませず』のうち、核兵器の日本国内配備の禁止は継続するとしても、寄港・通過などは除外することを、政府は真剣に検討すべき時である」と主張しており、産経も同趣旨だ。毎日の社説と日経の社説は将来への問題意識に欠けており言及していない。
 

今朝のニュース解説(9日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 3月 9日(火)07時55分49秒
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  ◎与謝野は“主敵”を見定めよ
 元財務相・与謝野馨は能吏ではあるが政治家ではなかったのだろうか。敵前で内紛を起こしてプラスになるのは民主党だけだ。案の定首相・鳩山由紀夫からは「谷垣頑張れ」の皮肉なエールを飛ばされてしまった。与謝野は大局を見損ねている。問題を谷垣禎一の総裁外し人事などに矮小してはならない。ましてや新党のめどなど全く立たないのが実情だろう。主敵は民主党にあり、その民主党政権は谷垣の“稚拙”な追及にもかかわらず、支持率を半減させ、長崎知事選、町田市長選で敗退しているではないか。ここは愚直に民主党追及で全党あげて行動を取るときだ。
 与謝野の谷垣批判は当初から「総裁の素質がない」と筆者も書いてきたからよく分かる。確かに好機を逸している。知事選勝利の波に乗って追及すべきところを審議拒否だ。若手議員も含めて憤まんやるかたない空気が出るのも無理はない。与謝野が「谷垣辞任か新党か」と迫るのも無理はない。しかし、すべては自分の責任でもあるのだ。重厚だった与謝野が最近タレント系の舛添要一並みに見えてきたのはどうしたことか。先の衆院選で落選の危機が言われてから急速にそうなった。閣内にありながら反麻生の動きを見せたのを皮切りに露出度を高めようとしている。選挙で民主党の海江田万里に敗れ、比例代表で復活当選してから、選挙意識で焦りすぎているのではないか。
 谷垣の素質のなさは総裁選前から明白であったのであり、それなら自ら立候補して総裁を目指すべきだったのではないか。いったん担いだら“おんぼろ御輿”でも担ぎ通すのが政党人としての筋だ。また、田中角栄ではないが「“おんぼろ御輿”だからいつでも放り出せる」のだ。自民党が今やらなければならないことは「政治とカネ」と「普天間移設」「マニフェスト違反」の一丸となった追及しかない。新党結成と言っても威勢はいいが、失礼ながらめどは立っていないと見る。71歳で咽喉がんの後遺症で発言も苦しそうだ。カネもない。新党となれば百億単位のカネがなければ、国民新党や、みんなの党並みに超ミニ政党に終わるだけだ。とてもカネが集まる状況にないし、与謝野にカネが用意できるか疑問だ。
 自民党の支持率が上がらないことを、与謝野も枡添も強調するが、プロの見方を言わして貰えば、まず自民党が民主党の支持率を半減させたことに注目すべきではないのか。その半減した票が一挙に自民党に流れると思う方が甘いのだ。衆院選を総括すれば自民党嫌いに凝り固まった国民の投票行動が民主党に向かっただけだ。まだまだ自民党アレルギーは消えていない。国民の自民党嫌いは構造的なものであり、与謝野や枡添自身にも責任があることだ。総選挙前の政党支持率も民主、自民両党は大差なかった。自民、民主の総得票数も大差はなかった。わずかの移動が勝敗を決したのだ。もし「小沢辞任カード」が切られれば、一挙に民主党が支持率を盛り返す要素もある。ここは「谷垣更迭」の
“小細工”で対応できる場面ではない。
 さらに注目すべきは朝日新聞や民放の調査では、民主党を離れた浮動票が自民党に回帰していることだ。朝日新聞の投票先の政党調査では民主党と自民党の差が狭まってきている。「いま投票するなら」が前回の民主36%、自民23%から、民主34%,自民27%差を狭めた。とりわけ無党派層では民主に投票の回答が16%にとどまり、自民が22%と逆転している。この傾向が長崎、町田で自民圧勝に導いたのだ。せっかくここまで持ってきて今内紛を起こす時か。内紛を起こす者は私利私欲で動くと見られても仕方があるまい。政局は野党にとってまさに絶好の追及材料が山積している千載一遇のチャンスなのだ。与謝野も枡添も離党するのは自由だが、大局を見ていないことがやがて分かるだけだ。第一“おんぼろ御輿”を降ろす抗争で生じるマイナスと“おんぼろ御輿”でも担いで追及することのメリットを差し引きすれば、明らかに担いで追及に分があるし、実績も既にある。“おんぼろ御輿”はいずれ時期を見て降ろせばよい。
 

今朝のニュース解説(8日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 3月 8日(月)07時43分28秒
返信・引用 編集済
  ◎鳩山は現行マニフェストの破棄を宣言せよ
 小沢・鳩山会談で参院選向けマニフェスト政策に着手することで一致したが、その前にやることがあるのではないか。首相・鳩山由紀夫が「マニフェストが守れないときは政権の座を降りる」と公約して総選挙を圧勝に導いた総括である。マニフェストは半年間の政権担当で目玉公約が次々に破たん、とどめを刺したのが5日の国土交通相・前原誠司による高速道路値上げ発言だ。かってこれほどトリッキーな政権があったであろうか。鳩山はまず衆院選マニフェストの破たんを率直に認め、撤回・破棄を宣言をするべきだ。
 「守れなければ政権の座を降りる」発言は総選挙前の党首討論や街頭演説で鳩山が繰り返し“宣言”してきたものだ。しかし、政権担当後の政策遂行の過程はマニフェスト断念の過程であった。大きくとらえれば7.1兆円を節約で賄うという宣言が、大向こううけを狙った事業仕分けでたったの7000億しか節約できなかった。天下り禁止は郵政社長人事で天下り実施に変更。暫定税率の廃止は幹事長・小沢一郎の一声で実施に変更。さらに子ども手当は、元財務相・与謝野馨の試算によると、初年度はともかく次年度からは扶養控除廃止などの増税が原因で手取り減となる家庭がでてくる。多くの家庭で現行児童手当に1000円か2000円上積みする程度の結果となることは必至だという。来年度からの全額2万6千円の公約も財源5.3兆円のめどは全く立たず、実現はまず困難だろう。平均で1047万円も支払われている公務員給与の2割カットも労組への選挙対策で見送り。
 2011年度はこれに農家個別所得保障の本格導入、基礎年金の国庫負担引き揚げなどが加わり、総額で12.6兆円の財源が必要になるが、税収は更に落ち込み36兆と予想されるに至っている。全部のマニフェスト要素を取り入れたら100兆を超える水膨れ予算となり、長期金利上昇の直撃を受けかねない。国債価格がコントロールを失いかねない発散寸前の状況である。鳩山は行政刷新担当に枝野幸男を据えて事業仕分けに取りかかるが、枝野の発言ほど何を言っているのか分からない発言はない。分かりやすいのは小沢批判だけで、財政・経済の本質は聞かれてもそらし、枝葉末節を語る傾向が顕著だ。マスコミが事業仕分けで虚像を作ってしまった感じだ。第2次事業仕分けで独立行政法人と公益法人に斬り込むのはよしとしても、12.6兆の財源確保など不可能に近い。
 加えて最大の目玉の高速道路無料化は、前原の「自民党政権よりもさらに財源を使っての割引はトータルとしては考えていない。むしろ値上げになると思う」という発言だ。本来なら重大なマニフェスト変更は鳩山が説明すべきなのに、前原が、それをこともなげに言ってのける。背景には割引に振り向けられるはずだった財源の一部を小沢が昨年予算で官邸に乗り込んだ際、高速道の拡幅や建設に回すことを主張、無料化などはとても不可能となったのだ。まさに小沢の路線はコンクリートから人へではなく人からコンクリートへの回帰路線だ。
 これでもかこれでもかとマニフェスト無視の政策が展開されるに至っているが、今度は参院選マニフェストに何を書こうとしているのだろうか。何を掲げてもこれだけ国民をコケにしておいて、まだ信用する国民がいるとでも思っているのだろうか。読売の8日の紙面の世論調査は57%が参院選での民主党過半数達成を望んでいないのだ。要するに財政再建に不可欠な消費税導入への道筋を示さずに、いくらマニフェストを作成しようとしても、国民欺瞞(ぎまん)のばらまき行政となることを、鳩山政権はいまだに気づいていない。新聞論調も「政治とカネ」でほおかむりした上にマニフェスト破たん路線をひた走る姿にはほとほと手を焼いた感じだ。朝日の編集員・星浩が民放テレビで「政権のバージョンアップが必要だ。体制見直しを政策面でも人事の面でも考えるべきだ」と発言したのは意味深い。先に朝日が鳩山・小沢の「同時辞任」を大きく見出しにとったことを指摘したが、3日には「民主党の暗部をえぐり出して早く手を切れ」の社説だ。どうも朝日は民主党を生き残らせるためには、鳩山・小沢のクビを切って、体制を刷新させるしか方途はないと判断し始めたふしが濃厚だ。
 

今朝のニュース解説(5日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 3月 5日(金)07時50分43秒
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  ◎鳩山政権、普天間「県内」移転で退路断つ
 キャンプ・シュワブ陸上案の提示は名護市に対しては民意を「斟酌しない路線」であり、社民党に対しては「連立崩壊黙認路線」であり、対米関係では「公約無視路線」である。それでも陸上案を軸に展開せざるを得ないのは、無責任に国外、県外を示唆し続け、沖縄県民に過度の期待を抱かせてきた首相・鳩山由紀夫にツケが回ってきた結果に他ならない。事実上3月中の決着となれば、少なくとも「県内」以外は考えられまい。鳩山は好むと好まざるとにかかわらず、退路を断って“火中の栗”を拾わざるを得ない状況となった。まさに進退窮まった感じだ。
 「何1つ提案したというのは事実でない」と鳩山は頭から否定するが、「ぴよぴよ鳩」で信用できない。それでは2日に官房長官・平野博文と防衛相・北沢俊美が駐日大使・ジョン・ルースと極秘裏に会談して何を語りあったというのだろうか。あらゆる情報を総合すれば、日本側は大きく言えば「現行計画の断念と県内移転」の選択を提示したに違いない。具体的にはシュワブ陸上案を軸として、ホワイトビーチ埋め立て案なども提示しているだろう。その証拠が翌日3日の下院公聴会における国務次官補・キャンベルの証言だ。「他の提案の多くに目を通したがやはり現行案がベスト」と言い切っているのである。外交官が「提案」もないのに「提案」と言うはずがない。もちろんルースも即座に強い難色を示したと言われる。ルースは5日に帰国して調整するが、キャンベルが中旬の来日で妥協を持ってくるかどうかは予断を許さない。結局普天間の継続使用となれば、鳩山は責任問題に発展することを覚悟すべきだ。鳩山にとっては進むも地獄退くも地獄の選択になり得る。
 加えて社民党が県内移設では常軌を逸した行動に出る可能性がある。同党国対委員長・照谷寛徳は「体を張って阻止する」と現地でピケを張るなど実力行使を宣言している。政権内部で実力阻止の動きが出れば、これはとりもなおさず3党連立の崩壊に他ならない。鳩山に社民党を切る腹が据わっているとも思えないが、流れはそうなる。鳩山の優柔不断さが原因となって名護市長選にもつれ込み、埋め立て案も陸上案も反対の市長を誕生させてしまったが、直後に平野は「選挙結果を斟酌しない」と言明。その結果が陸上案提示につながったことになる。こうした経緯や直面した困難を理解してか、しないままか鳩山は4日「できるだけ早く決めたい。3月中のいずれかの時点に政府の考えをまとめなければならない」と述べた。米側との交渉を念頭に5月決着に持ち込むための国内とりまとめ前倒し宣言と言うことになる。しかし5月でもとりまとめ困難と見られているのに、鳩山に調整能力が発揮できるだろうか。米側の大幅譲歩がない限り極めて疑問だ。
 国論も県内か県外かでは真っ二つに割れたが、鳩山の優柔不断が事態の混乱を招いたという指摘では共通している。読売は2月28日の「もう八方美人では済まされぬ」とする社説で「首相はいつまでも社民党の非現実的な手法に振り回されるべきではない」と社民党切り捨て論を展開。「自らの不手際で困難になったとはいえ、県内移設の方向性を早期に打ち出すべきだ」と「県内」支持を鮮明にしている。これに対して朝日は5日の社説で「いきなり県外の不誠実」と題して、こちらは「連立与党の社民党も反対である」ことなどを根拠に「最初から県内では県民ばかりか国民の理解も得られない」と強調した。筆者は「国民の理解」に関しては朝日とは異なる。常識的世論は、沖縄県民に同情しながらも、日米安保体制堅持のためには、県民の負担軽減の上で「県内」やむなしにあると思う。朝日は社説で「国民」の2文字を使う時は心すべきであろう。
 

今朝のニュース解説(4日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 3月 4日(木)07時45分1秒
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  ◎参院選2人区2人擁立は共倒れ必至:小沢選挙神話に暗雲
 民主党幹事長・小沢一郎が「最終戦」と位置づける参院選挙で、小沢選挙神話の崩壊が予見される。2人区に2人擁立する作戦が「政治とカネ」の逆風下、まず奏功しないと判断されるからだ。共倒れの危機が党内や支持労組の間で高まっており、閣僚からも批判発言が出始めた。小沢は87人の第1次公認に次いで2週間以内に残る2人区5カ所を含めた第2次公認を発表する予定だが、総選挙直後の勢いで決めた複数擁立方針が、いまだに通用すると思い込んでいるようだ。強気一辺倒の小沢の自転車操業路線がここに来て大きな壁に突き当たっている。
 2人擁立構想は昨年9月に小沢が打ち出したものだが、筆者は10月1日の当解説で「衆院選挙の勢いを前提にした選挙戦術が成り立つ可能性は、少ないと見るべきだろう」と予言した。半年先を読んだことになるが、事態はその通りになってきた。当時は「小沢天才は考えることが違う」と礼賛ムードだった党内から批判の声が上がり始めたのだ。閣僚では今回改選期となる防衛相・北沢俊美が「支持率が低下するはるか前の戦略だ。前回参院選のように、1人区に全力投球するべきだ」と反対ののろしを上げた。また読売新聞によると、国土交通相・前原誠司のグループに所属する外務副大臣・福山哲郎が出馬予定の京都選挙区では、共産党の地盤も強く、京都府連内には2人目を模索する執行部の動きを、共倒れを狙った「福山つぶし」ではないかという疑心暗鬼が生じているという。前原も出席した1日夜の「七奉行」会合では「参院選は厳しい」との認識で一致したが、当然複数擁立問題が話し合われたに違いない。場合によっては複数擁立問題が党内抗争の火種となる可能性も出てきた。
 批判は党内ばかりではない。支持母体である連合幹部からも、北教組の幹部逮捕事件を契機に、「2人区で2人当選などは不可能」との声が漏れはじめた。まさに小沢はKY(空気読めない)状況に1人置かれつつあることになる。がらりと環境が変わったのに自らの“神話”だけを頼りに、党内や支持母体がついてくると信じて疑わないのだ。環境の変化はどこから来ているかと言えば、言うまでもなく支持率の低下である。長崎知事選、町田市長選の惨敗がいみじくも物語るところは、「政治とカネ」で民主党フィーバーは去ったということだろう。加えて選挙基盤の労組が動けない。北教組問題の全国的波及もささやかれる中で、日教組はもちろんのこと、連合も表だった動きができない状況となってきた。日教組のドンで参院議員会長・輿石東も選挙母体である山梨県教組幹部が、政治資収支報告違反で罰金刑を言い渡された“癒着”を野党から蒸し返され、参院予算委での格好の標的になってきている。
 世論調査もとても2人擁立の余裕などないことを物語りはじめた。朝日の投票先の政党調査では民主党と自民党の差が狭まってきている。「いま投票するなら」が前回の民主36%、自民23%から、民主34%,自民27%じわり差を狭めた。とりわけ無党派層では民主に投票の回答が16%にとどまり、自民が22%と逆転している。これは民主党離れをした浮動票が一部自民党に向かう兆候を見せていることを物語っており、大きな潮流の変化だ。それにもかかわらず小沢が“はるか以前の戦略”に固執する背景には何があるのだろうか。ひょっとしたら「小沢辞任カード」で、選挙後に影響力を維持しようと考えているのではないかという思いがよぎりはじめた。昨年5月の辞任カードで支持率が一挙に回復した2匹目のドジョウねらいである。しかし、有権者が「反自民」に凝り固まっていた昨年と異なり、辞任カードが今回も大きく党勢回復に役立つかというと疑問も残る。小沢が辞めても鳩山が居座る状況では大きな変化は望めまい。小沢は相変わらず女性候補やタレント系候補発掘に専念しているが、有権者が熱狂するかというと、全くさめている。「マニフェスト=裏切り」の認識が定着して、参院選向けに新マニフェストを作っても信用されないのと同様だ。
 

今朝のニュース解説(3日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 3月 3日(水)07時45分33秒
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  ◎“進退4兄弟”の前途に5月危機説:鳩山政権
 久しぶりの首相・鳩山由紀夫と幹事長・小沢一郎の会談は、要するに“一蓮托生の頬被り”で「政治とカネ」政局を乗りきれるという判断が根底にある。強気の中央突破作戦だが、政局観、倫理観の双方において“甘さ”が目立つ。根底の“読み”が甘すぎるのである。政権は鳩山、小沢を筆頭に石川知裕、小林千代美と「進退4兄弟」を抱えて、支持率は急落傾向をたどっており、これに普天間基地移設問題と未曽有の赤字国債発行不可避の財政問題という政局直結の時限爆弾を抱えている。これらが5月には一挙に火を噴く可能性がある。選挙前に「進退4兄弟」問題に決着をつけなければ局面転換は図れまい。政権5月危機説は依然現実味を失っていない。
 かってない水膨れ予算でも成立のめどがつくと嬉しいと見えて、鳩山と小沢がはしゃいだ。「もっと会いましょう」と鳩山が言えば「毎日でもいいぞ」と小沢。ここで鳩山が小沢離れのポーズを修正して一蓮托生路線に戻ったのはなぜか。予算成立ににめどを立てたから「政治とカネ」もやり過ごせるという判断が根底にある。予算成立で支持率回復も可能という判断だ。しかし予算成立が支持率につながった例は過去にない。数を頼んで国会運営はできても、国民の不信感という心の部分に土足で踏み込んだままで生き延びられるかということだ。現れた「小鳩戦略」は懸案先送りだ。まず小林の進退について首相、幹事長が「本人の問題」と口裏を合わせ、事実上先送りだ。おそらく政局直撃となりかねない4月下旬の補欠選挙は避けようとしているのだろう。
 鳩山が小沢に促した国民への説明責任の問題もうやむやのまま先送り。鳩山を「ピヨピヨ鳩」と言うそうだが、3歩歩いて前言を忘れる習癖をまさに言い当てている。このままでは参院選挙で過半数などとてもおぼつかないが、小沢戦略は擦り寄ってきた公明党を抱き込んで連立を組み替えることを視野に入れはじめたようだ。政治テクニックで当面を糊塗し続けようというのが、「小鳩戦略」の基本であるように見える。両者が合意した政治資金規正法改正で与野党協議機関の設置も、泥棒を見て縄をなうのではなく、泥棒自身が縄をなうようなものだ。方向感覚を疑う。自民党総裁・谷垣禎一が「発想が逆立ちしている」と言うのももっともだ。現行規正法も守れないで同法を改正して守れるのか。
 自民党は国会運営の無力を悟り、国会戦術を練り直す方針のようだが、これも方向感覚がおかしい。圧倒的な数の前に蟷螂(とうろう)の斧を振りかざしても限界がある。問題は国会戦術ではなく追及の方向性だ。その面では「政治とカネ」を粘り強く追及してゆくしか方策はない。現に野党による国会の追及と、新聞の論調は珍しく呼吸が合っている。3日付の朝日新聞の見出しも鳩山と小沢が「最大の不安要因」であり「続投に強い意欲を示すが『同時辞任』ささやかれ」とある。小鳩の甘い政局の読みに冷水を差すものにほかならない。自民党にとってみれば追及の長期化こそが願ってもない国会戦略なのだ。なぜなら政権の支持率低下を招いているではないか。できれば小沢に得意の「辞任カード」など切らせずに、また朝日の見出しように「同時辞任」などさせずに、フィーバーの去った現政権のまま参院選挙に臨むのが自民党にとって党勢回復の唯一の道と心得てもおかしくない。
 

今朝のニュース解説(2日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 3月 2日(火)07時45分1秒
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  ◎民主・日教組癒着の構図が背景にある:北教組逮捕
 第3の津波が民主党を襲った。ゼネコン津波、マザコン津波に次ぐ日教組丸抱え選挙の津波だ。相次ぐ幹部逮捕で衆院議員・小林千代美の進退問題が浮上、民主党は首相・鳩山由紀夫、幹事長・小沢一郎、同元秘書・石川知裕に加えて4人が「政治とカネ」での進退問題を抱えることとなった。クリーンを標ぼうして登場した政権の支持率にとって、今後とどめの一刺しとなり得る。「小鳩」体制はひたすら頬被り作戦を取っているが、既に30%台に落ち込んだ支持率が、このままでは更に落ち込んで20%台にならないとは言えない。鳩山、小沢は2日の会談で“けじめ”の必要を認識すべきだ。
 解放同盟、朝鮮総連、民団などと密接な関係をもつ日教組と民主党は、これまで密接不可分の連携を保ってきた。違法献金疑惑での北教組幹部逮捕は起こるべくして起きたと言える。例えば09年1月、日教組新春の集いで、鳩山は「日教組とともにこの国を担う覚悟だ」と言い切っている。鳩山が1日「政治家と企業・団体とのかかわり合いは極めて透明でなければならない。特に教員と政治家の間であればなおさらだ」と発言したことがうつろに聞こえる。やはり春の集いに同席した日教組のドンで民主党幹事長代行の輿石東も「政治から教育を変えていく。私も日教組とともに戦う」と民主党が日教組路線の全面支持であることを誓っているのだ。輿石は6年前選挙母体である山梨県教組幹部が、政治資収支報告書に1000万円の寄付金を記載せず罰金刑を受けたことなど全く意に介していない。背景になりふり構わぬ小沢の選挙戦術があり、いわば党ぐるみで労組丸抱えの選挙を黙認する姿勢があるのだ。北教組にとどまらない全国的な広がりが根底にあると見るべきだろう。
 小林の進退について鳩山は「今、検察の捜査の過程の中であり、基本的には本人自身が判断をすべきこと」と本人にボールを投げた。それはそうだろう。「辞めるべきだ」と言ったら鳩山自身や小沢、石川にじかにはね返ってドミノ倒しとなりかねない問題だ。また今月15日までに小林が辞職した場合、補欠選挙が4月下旬となり、またまた民主候補の大敗必至だろう。今度は政局を直撃しかねない。いずれにせよ政権は時限爆弾を抱えたことになる。鳩山は1日の予算委で教育公務員特例法を改正し教員の政治活動に刑事罰を検討する方針を表明したが、そのあと「過去の経緯もよく勉強しなきゃならない。どこまで踏み込めるのか」とまたまた慎重姿勢にトーンダウン。敬語、丁寧語を必要以上に頻発して美辞麗句を並べるだけの鳩山発言には、もう慣れっこになってきたが、自らと幹事長の「政治とカネ」に決着をつけない限り、発言のすべてが信用できない構図となっていることを銘記すべきだ。君主重からざれば則ち威あらずである。
 

今朝のニュース解説(1日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 3月 1日(月)07時37分10秒
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  ◎米政府内に“キャンベル勇み足”説:小沢訪米
 時には学者の発言にもニュース価値がある。28日のTBS時事放談における米コロンビア大教授・ジェラルド・カーティスの発言だ。カーチスは明らかに国務省、国防総省高官らと接触を通じた“重み”を背景に発言しているからだ。この中で、国務次官補・キャンベル(東アジア・太平洋担当)が民主党幹事長・小沢一郎訪米団を米国に招待した問題について「なんでバカなことをしたのか。非常におかしい」と強い口調で批判すると共に、米政府内にもキャンベル批判が少なくないことを明らかにした。まさに“キャンベル勇み足”論だが、国務、国防両省の雰囲気を反映したものとして注目される。
 キャンベルの意図については民主党とのパイプを太くするためとか、普天間移設問題を一挙に決着させるためとかさまざまな解説がなされてきた。注目すべきは21日付の日経の風見鶏「キャンベル氏の失策か」がいみじくも指摘しているように「参院選の前には小沢氏が幹事長を辞める可能性も語られてきた。それを知らなかったのだろうか」に尽きる。いまや日本国民の70~80%が小沢辞任論であり、キャンベルはそれに助け船を出したのかと疑われているのである。
 カーチスは司会者に「ぜひとも言いたいことがある」と前置きして「キャンベルは中国に小沢さんが140人連れて行ったのを見て鳩山政権を中国寄りと見た。それで、小沢さんをワシントンに呼ぶことを考えたのだろうが、大きな間違いだ」と指摘した。さらに「小沢さんは政府の人間ではない。党の幹事長であり下院議長が呼ぶなら分かるが、米政府の代表がオバマが会うとの印象を残して呼ぶのはいけない」と筋が違うことを強調した。キャンベルの考え方の浅薄さに踏み込んだ指摘だ。加えて「オバマ政権内部で困ったものだと思っている人は少なくない」と政権内部で問題になっていることを明らかにした。小沢の側はキャンベルの申し出を、渡りに舟とばかりに飛びつき「オバマとの会談」を訪米の条件に挙げた。要するに中国で受けたのと同じように“国賓並み”の接遇による、「小沢認知」を米側に求めたのである。これに関してカーチスは「行った場合にはオバマは絶対に会うべきではない」と強い口調で強調した。
 カーチスは具体的な“小沢拒絶”の理由については言及しなかったが、おそらくオバマが日本国民の感情を逆撫でするような会談をした場合、長期的に見て日米関係によい影響を与えないという見通しを持った上での発言だろう。まさに正義と邪悪を峻別する米国人らしい発言で好感が持てる。カーチスは焦点の普天間問題についても「3月中に移設案を米側に提示して調整に入るべきだ。5月に出して米側が受け入れられないとなれば大問題となる。あと数週間で結論を出して調整する必要がある」と3月に事実上の結論を出して、米側との調整に入る必要を強調。「2、3カ月前と違って国防省も妥協案さぐりたい気持ちだ。鳩山さんが自分でリーダーシップを取り、辺野古が一番いいと思えばいろいろな批判を受けるが、多くの日本人は日米安保の重要性を分かっているので、日米関係を考えた場合これしかないということになる」と辺野古案を軸とした決着に期待を滲ませた。
 

月に1度の俳句自慢

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 2月28日(日)08時05分11秒
返信・引用
  2月は12句入選した

産経俳壇寺井谷子選
初日の出まともに受けて誇らしく


毎日俳壇堀口星眠選1席

白息をはいてもの言ふ使の子

選者評=お使いの女の子であろうか。独り言のように用件を言う。寒い中を来て吐く息が白い。
作者自解=孫の一途な姿を詠んだ。

産経俳壇寺井谷子選2席
牛祭目を引っ張られ牛のゆく
作者自解=眼が引っ張られて長くなっている

産経俳壇寺井谷子選
春灯の滲める眼鏡拭きにけり

産経俳壇寺井谷子選
探梅の小川の橋のありしまま

東京俳壇小澤實選3席
雛の夜舌の長さを子の競ふ
作者自解=娘の子どものころのこと

産経俳壇寺井谷子選2席
晩節に過ち少し鼬罠
作者自解=人生恥じること多し

月刊俳句行方克巳選
包丁のすぱつと柿の種も切る

NHK俳壇西村和子選
煮こぼれの音して歌留多一休み

諸角せつ子選
児の泣くをひよどりまねる吾まねる

【二月入選句】
11産経俳壇寺井谷子選
初日の出まともに受けて誇らしく
12毎日俳壇堀口星眠選1席
白息をはいてもの言ふ使の子
13産経俳壇寺井谷子選2席
牛祭目を引っ張られ牛のゆく
14産経俳壇寺井谷子選
春灯の滲める眼鏡拭きにけり
15産経俳壇寺井谷子選
探梅の小川の橋のありしまま
16東京俳壇小澤實選3席
雛の夜舌の長さを子の競ふ
17産経俳壇寺井谷子選2席
晩節に過ち少し鼬罠
18月刊俳句行方克巳選
包丁のすぱつと柿の種も切る
19NHK俳壇西村和子選
煮こぼれの音して歌留多一休み
20諸角せつ子選
児の泣くをひよどりまねる吾まねる
21NHKフォト575入選
炊き出しや白崎汝も清貧か
22NHKフォト575入選
酒止めようかどの本能と遊ぼうか
金子兜太の句に写真添付
 

今朝のニュース解説(26日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 2月26日(金)07時42分31秒
返信・引用
  ◎自民執行部、方向音痴の迷走
 自民党の“春眠”が3日で終わった。完敗の国会戦術である。「一言で言えば野党慣れしていない」と民主党参院議員会長・輿石東あたりから言われてはどうしようもない。自民党総裁・谷垣禎一は「残念無念。憤まんやるかたなし」と慨嘆しているが、自ら「いまをおいて他にない」と大見得を切って突撃の誤判断をしたのだから救いようがない。貧すれば鈍するというが政調会長・石破茂の時季外れの派閥解消論といい、自民党執行部の迷走も極まった。民主党国対委員長・山岡賢次は鼻高々だが、居座りを決めこんだ幹事長・小沢一郎が采配する「独裁的な国会運営」が白日の下に照らし出されたことは、必ずボディブローとして利いてくる。民心を甘く見てはいけない。
 今回の自民党の「国対敗北」の原因が谷垣の誤判断にあることは言うまでもない。長崎知事選挙に勝ったからと言って、しぶとい小沢が証人喚問拒否の突っ張りを外すわけがない。腹心山岡に「絶対譲歩するな」と言い続けたのに加えて、「一・一ライン」を通じてこれ見よがしに公明党代表・山口那津男と首相・鳩山由紀夫の会談を実現するなど野党分断作戦を展開。自民党は完全に孤立した。政治家は危急存亡のやっちゃ場での判断が一番重要だが、党首討論で退陣を求め損ねたことといい、谷垣は乱世のリーダーとしての素質に問題があるのかも知れない。
 一方、何をとち狂ったか、普段は冷徹な判断を下す石破が、突如の派閥解消論である。これにタレント系の舛添要一と山本一太が乗ったが、しょせんは民放テレビ向けのポーズだろう。25日に各派領袖から“ぼこぼこ”に叩かれて、これも春の淡雪のように消える運命となった。町村信孝が「今自民党の派閥に何か弊害があるだろうか」と疑問を呈したように、いまや自民党の派閥には“弊害”を出せるようなエネルギーもない。昨年の総裁選挙で各派ばらばらの対応が目立ったことから見ても、かつての鉄の団結はなく、派閥に目くじら立てるほどの問題は顕在化していない。派閥問題で“内紛”している場合だろうか。他にすることがあるだろうと言いたい。
 民主党側は「勝った勝った」とばかりに山岡以下鼻高々だが、これも自民党以上に判断が甘い。勝ったのではなくて自民党がずっこけて転んだのだ。山岡は小沢の手のひらで踊っているだけだから、事実上の「小沢国対」と見るのが本筋だが、小沢の国会運営の手法は過去に例のない独善性を秘めている。野党のツートップ関連の証人喚問や参考人招致をことごとくはねつけ、問題のある子ども手当など重要法案の審議に次々に入っている。自民党が300議席あったころにも見られない、いわば「小沢独裁国会」の現出である。自民党時代には“疑惑の主”は国会招致に応じていた。明らかに「小鳩」ラインの政治とカネの疑惑にふたをして、自己防衛を数を頼みに展開しているのだ。公私混同も甚だしいが、民主党内からこれはという反発が生じない。国民の政治への憤まんはますます募る一方だ。マスコミも国会招致問題では強い不満を抱いている。このマグマがやがて世論調査や選挙結果となって現れることは言をまたない。そうなれば自民党は肉を斬らせて骨を断ったことになるのだが、弱体執行部の体たらくが問題だ。
 

今朝のニュース解説(25日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 2月25日(木)07時46分12秒
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  ◎公・民接近に「一・一ライン」の影
 四面楚歌で窮地にある首相・鳩山由紀夫にとって見れば、公明党代表・山口那津男の急接近ほどありがたいことはあるまい。まさに地獄に仏の心境であろう。永田町筋によれば鳩山・山口急接近の背景には眠っていた「一・一ライン」の復活があるという見方が生じており、にわかに“きな臭さ”が増している。公明党常任顧問に就任した市川雄一と幹事長・小沢一郎のラインの連携が稼働しはじめたとすれば、参院選後の政治地図は民・公主導型の参院ねじれ阻止へと発展しうる。民・公連立となれば政権のお荷物社民党を切ることも可能だ。
 出来レースとみられる党首討論で、政治資金規正法改正での与野党協議機関設置で一致したのに加えて、またまた用意周到な鳩山・山口会談だ。山口は「新・介護公明ビジョン」を提出、鳩山は直ちに厚労相・長妻昭に検討を指示するという段取りだ。事前の準備無くして野党の提言を首相が直ちに呑むことはあり得ない。山口は引退して七年になる市川を常任顧問に据えたが、狙いは民主党政権への接近にあることは明白だ。「一・一ライン」とはいわゆる非自民・非共産連立政権だった細川護熙内閣と羽田孜内閣における小沢一郎と市川雄一の2人の連携を指す。市川引退後も2人は年に数回会食をしており、親密な関係を維持している。
 鳩山にしてみれば、山口の度重なる提言は、政治的には野党から救いの手がさしのべられたという位の意味を持つ。ここでのポイントは「政治とカネ」という政治倫理度外視の接近であることだ。おそらく永田町筋の推測通り「一・一ライン」が裏で動いているのだろう。そこには「政治とカネ」での政権批判とは裏腹に、山口のしたたかな戦略があるのだろう。公明党を第3極と位置づけ、参院選後にキャスチングボートを握ろうという狙いだ。一方で小沢にしてみれば、参院選単独過半数は「政治とカネ」で極めて困難視されるに至っており、加えて政権内に教条的な社民党を抱えて、外交・安保上のアキレスけんとなっている。普天間問題も社民党を切らなければことは進展しまい。常識的な公明党の政権参画は政権の安定にとっては極めて重要となってきているのだ。
 これまでのところ山口の姿勢は政策面での政権“擦り寄り”に絞られている。もともと福祉政策などについては、公明党は自民党より民主党に近いのが実情だ。鳩山の首相就任直後のCO2の25%削減表明に、当時の環境相・斉藤鉄夫が「高く評価したい」とエールを送ったのが始まりだ。しかし公明票は比例区で最大900万票に近い。選挙協力は各選挙区の自民党候補の死活問題となっている。山口は自民党との協力は「白紙」としたが、地方組織レベルでは自公協力がまだ作動している選挙区は多い。長崎知事選も自公協力がうまくいった例だ。公明側の一方的な支援が多いが、自民票で公明候補が有利となっている選挙区もある。山口が民放テレビで「民主党との選挙協力は考えていない」と述べているのはこうした事情を背景にしている。
 したがって参院選挙前に、民主党との選挙協力が俎上(そじょう)に昇ることはまずあるまい。しかし選挙後の連立の可能性となれば話しは別だ。とくに民主、自民いずれも過半数に達せず、公明党がキャスチングボートを握ったケースだ。自民と組んで衆参ねじれを起こすか、民主と組んで政権に参画するかだ。山口の狙いはおそらく民主党政権への参画を目指しているに違いない。もちろん「一・一ライン」の狙いもそこにある。それにしてもあれよあれよという間に公明党の離反を許している自民党首脳の目先の利かなさは、度し難いものがある。
 

今朝のニュース解説(24日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 2月24日(水)07時48分8秒
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  ◎「小沢問題」、昨年のパターンで展開か
 「幹事長の入ったポスターは論外。首相とのツーショットもご遠慮したい」と、民主党参院議員が参院選向けのポスターで悩んでいるという。民主党員の心が「小鳩」から離反する「民心離反」だそうだ。しかし首相・鳩山由紀夫は「現体制でいく」と強気の姿勢を崩さない。首相周辺は「予算が通れば支持率も上向く」と、はかない望みを託しているが、“上部構造”が変わらない限り、支持率好転はまずあり得ない。問題はまず幹事長・小沢一郎 のクビに誰が鈴をつけるのかだ。
 政党内の抗争には、その党独自の雰囲気がある。おおっぴらに戦いを展開する自民党のやり方を「陽」とすれば、民主党のやり方は「陰」だろう。昨年5月の民主党における「小沢代表降ろし」を分析すると、やはりこれといった決定打を打ったものは無く、じわりと包囲して真綿のように締め上げる形であった。それも世論の後押しを背景にしていく形だ。
 今回も時期といい、国政選挙を控えたタイミングといい、昨年のパターンになる可能性が大きい。昨年は3月に千葉と秋田の知事選敗退を契機として本格化、5月の辞任へとつながったのだ。小沢とのツーショットのポスター返上の動きも知事選直後から出はじめており、今回とそっくりだ。じわり包囲網は非小沢系七奉行の閣僚発言としても現れてきた。国家戦略相・仙谷由人が22日、「昨年の千葉、秋田両県知事選で負けたころと状況が似通ってきた」と述べている。これはそのような状況に政局を持っていきたいとする願望の表れでもある。
 国交相・前原誠司は「幹事長・小沢一郎としての仕事は選挙がもっとも大事。どうすれば参院選挙に勝てるのか、総合的に判断するだろう」と述べたが、遠回しながら明らかに小沢の辞任を要求した発言だ。行政刷新担当相・枝野幸男も「国民の信頼と期待を取り戻すために何が必要か、力のある政治家であれば認識を十分にされていると思うし、それを踏まえた対応をされると思う」とこれも暗に辞任の要求だ。一方束ね役の渡部恒三は「知事選にあんな大差で負けるなんて考えられない。どこかで国民が理解できるけじめを付けないと次の参院選は勝てないだろう」と述べた。渡部の戦略は突出を避けながらも党内世論をじわり小沢離れに移行させるところにあるのだろう。時期的には連休後の決着を目指しているのではないか。
 連休で選挙区に帰った参院選候補らは、小沢がそれまでに辞任していなければ相当の風圧を感じて戻ってくるだろう。「小沢では戦えない」の合唱が始まるのだ。おりから普天間問題の決着へむけて、鳩山自身も窮地に陥る可能性がある。連休明けの「5月の変」が十分予想される。小沢はどう対応するかだが、ここまで来ると、まず自ら幹事長で選挙戦を戦うことの利害得失を考えるだろう。幹事長で選挙をして惨敗の憂き目に遭う選択か、昨年と同様にいったん幹事長を降りるという「辞任カード」を切って、参院選挙をしのぎ、選挙後に影響力を維持するという選択のいずれかだ。動物勘の働く小沢のことだ、後者の選択に傾くのではないか。じわり小沢離れを開始した鳩山にとっても願ってもない選択がそれだ。したがって猫の首に鈴をつけるものは最後までいなくて、結局自分で自分のクビに鈴をつけることになるのではないか。鳩山は「内閣と与党が一体となって行動することが大事だ」と閣僚の非小沢的動きをけん制するが、自分の当落がかかっている参院議員の場合、一体になればなるほど不利となる構図であることがまだ分かっていない。
 

今朝のニュース解説(23日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 2月23日(火)07時47分51秒
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  ◎だめ押しの自民審議拒否は逆効果だ
 自民党はせっかくの「長崎版政治とカネ」追及のチャンスを、予算委審議拒否で見送るとはどういう判断なのだろうか。長崎知事選は閣僚・党幹部そろって“利益誘導”発言を繰り返し、公職選挙法違反の疑いが濃厚である。二の矢三の矢の絶好のチャンスを見逃して、穴に閉じこもる。上目づかいで世論の動向を見ているのだろうが、審議拒否が長期化すれば世論は確実に矛先を自民党に向ける。審議拒否は両刃の剣なのだ。自民党はせっかく「政治とカネ」で盛り上がった世論に、方向違いのだめ押しをしても逆効果であることに気づくべきだ。
 22日の役員会で自民党総裁・谷垣禎一が珍しく「予算案の審議日程を考えると、政府・与党と対決するのは今をおいてほかにない」と“宣戦布告”の号令を掛けたが、ちょっとピントがずれているのではないか。審議拒否は世論に対するアピールの方法が限られている野党にとって、使いようによっては“伝家の宝刀”になり得る。しかし小沢の証人喚問で審議拒否しては絶好の好材料と“相打ち”をしてしまうことにならないか。証人喚問も、参考人招致も主張し続けるところに意味がある側面を見逃してはならない。朝日新聞が早くも社説で「民意をはき違えている」と指摘しており、新聞論調は時がたつにつれて谷垣の「今をおいてほかにない」という判断の誤りを気づかせる方向に向かうだろう。野党の審議拒否がマスコミに褒められた例はまずない。議会制民主主義に逆行しかねないからだ。
 この場は政調会長・石破茂の「選挙に勝った勢いで、更なる追及を続けるべきだ」という判断が正しいのではないか。政府・与党の長崎知事選における利益誘導のひどさは、眼に余るものがあった。まず幹事長・小沢一郎が先頭に立って「知事に選んでいただければ自主財源となる交付金も皆さんの要望通りできる。高速道路をほしいということであれば高速道路を造ることもできる」と、自ら否定してきた“コンクリート”そのものを集票の対象にした。農水相・赤松広隆は地元の要望の強いミカン選別機への補助金について、民主党候補への投票を前提条件として「10億円くらい補助するよう私の責任で約束する」と述べ、国交相・前原誠司も島原の道路建設を約した。選対委員長・石井一に至っては支持候補を選ばなければ「民主党政権は長崎に対してそれなりの姿勢を示す」とまさに、やくざのどう喝のような発言をしている。一連の発言は公職選挙法の利害誘導罪の疑いがある。更に閣僚という公職の立場にあるものが、明らかに利益誘導をしたことは政治的・道義的責任を問われてもおかしくない。
 まさにツートップの「政治とカネ」の体質が何のことはない閣僚にまで染み込んでおり、かっての自民党政権時代と全く違わないことを証明しているのだ。自民党政権時代でも赤松のような露骨な利益誘導は聞いたことがない。要するに県民の民度を低く見た“卑しい”選挙を展開したのだ。小沢の選挙神話の原点を改めてみる思いだ。この露呈した「長崎版政治とカネ」を機を見るに敏な指導者なら追及するのだが、自民党は何を間違えたか時季外れの“春の冬眠”に入ろうとしている。忘れているのは長崎知事選勝利は、これまでの自民党の国会追及が大きく作用していることだ。せっかくのチャンスをみすみす逃すのが自民党執行部の審議拒否だ。証人喚問も参考人招致もマスコミは支持しているが、審議拒否は支持しない傾向があり、これを見据えた対応をすべきだろう。野党で孤立した審議拒否など早々に方針転換すべきだ。
 

今朝のニュース解説(22日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 2月22日(月)07時56分55秒
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  ◎「小鳩」体制では参院選惨敗必至:知事選敗北
 ツートップの秘書起訴後初の与野党対決型知事選挙で、自公候補が9万票の大差で勝った。民主党の敗因は明らかだ。政権中枢の首相・鳩山由紀夫と幹事長・小沢一郎に対する有権者の憤まんが直撃した結果だ。総選挙で全勝した県の知事選で敗れたのだ。加えて都市部の有権者票の動向を象徴する東京都町田市長選でも、自公推薦候補が再選を果たした。「小鳩」がその職にとどまる限り今後参院選挙に向けてこの傾向は加速するだろう。「小鳩」体制では参院選惨敗必死の構図が見えている。首相、幹事長は自らの“原罪”の在りかを知り、早急に政治的・道義的責任を取るべきであろう。
 米国で税務署のビルに小型機が突っ込んだとき、日本でも八つ当たり的事件が起きる可能性がよぎったのは筆者だけであろうか。巷には鳩山の母親からの“子ども手当”は「知らない」という発言と、嫌疑はあるが不十分の政治資金疑惑にもかかわらず、開き直った小沢に対する憤りが満ち満ちているからだ。うっ積した不満のはけ口が選挙で噴出するうちはよい。民主主義が機能している証拠だ。しかし折から確定申告のシーズンである。当局は税務署が憤まんのはけ口になり得るとみて警戒すべきだ。
 民主党は小沢自身が「知事選は地方選挙だから国政に直接影響を与えない」と身勝手な発言をし、一方で鳩山は就任後わずか五カ月で「選挙応援が出来ない首相」になってしまった。最近しきりに市民との接触で点を稼ごうとしているが、何が問題なのかという本質の見方を誤っている。折から朝日新聞の世論調査で内閣支持率が4割を割り37%にまで落ちた。注目すべきは参院選で「民主党が過半数を占めないほうがいい」が55%に達したことだ。潮流は変わりつつある。小沢の希望的観測とは裏腹に、一時は楽勝ムードだった長崎知事選敗北と、とどまるところを知らぬ支持率急落が、陰に陽に政局を直撃することは避けられないだろう。昨年3月の千葉知事選挙では自民党候補が勝って、小沢は結局5月に代表辞任に追い込まれた。総選挙と違って7月にスケジュールが決まっている参院選挙である。渡部恒三ら反小沢グループはまさにスケジュール闘争へと動くに違いない。もちろん「小沢降ろし」である。
 自民党もまた勢いづくだろう。自民党がやや物分かりが良すぎると思える国会対策を展開していたのは、強硬措置が知事選に与える影響を考えてのことであろう。おそらく、小沢本人や鳩山の母親らの国会招致を軸に審議拒否など強硬路線を展開する流れが出て来た。自民党にとっては艱難辛苦の末に到達した反転攻勢の機運である。もともと先の総選挙には「民主党ブーム」は無かった。あったのは「非自民党ブーム」であったのだ。なおそのアレルギーは色濃く残っているものの、少なくとも知事選、市長選の結果は「非自民党」の“ブーム”だけは去りつつあることを物語るかもしれない。
 冒頭でも述べたが、鳩山と小沢は、自らの責任の所在を一刻も早く知るべきだ。なぜなら二人の“虚言”と断定してもいい数々の発言が、正義を旨とする社会全体の秩序に深い傷跡を残しつつあるからだ。各種調査で小沢辞任要求が80%から90%に達し、鳩山の政治資金に関する説明に納得できないが80%を越えていることは何を意味するか。少なくとも国民は民主党に未練を残しつつも、ツートップの疑惑に対して政治的・道義的責任を求めていることが明白なのだ。国家最高の為政者たるもの最高の道徳を発揮して二人とも責任を取って辞任し、社会の秩序を正常軌道に乗せるべきではないか。もう責任回避では政権の地盤沈下がおさまらないのは、火を見るより明らかだ。
 

今朝のニュース解説(19日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 2月19日(金)07時47分29秒
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  ◎“衆参ねじれ”で「小沢独裁阻止」がキーワード
 2010年度予算が年度内に成立する見通しとなり、政局の焦点はいよいよ、参院選挙に移行する。既に事実上選挙対策を一任されている民主党幹事長・小沢一郎は全国を行脚して強気の選挙対策を展開している。複数区に複数候補の擁立、タレント系や女性の起用など相変わらずの選挙戦術だ。まさに当たるべからざる勢いだが、問題は衆院選と同様の風を期待した選挙戦術が奏功するかだ。選挙基盤を小沢にじゅうりんされている自民党もふがいないが、「政治とカネ」の問題に加えてもう一つ「必殺」ともいえる主要選挙テーマがある。それは「小沢独裁」を許容するかどうかをクローズアップすることである。「衆参ねじれを起こして小沢独裁阻止を」を訴える。これがキーポイントだ。
 自らの秘書3人が逮捕されて、首相・鳩山由紀夫の「平成の脱税王」と並んで「永田町の不動産王」と称される小沢だが、選挙に関しては鼻息が荒い。18日には、参院自民党のドン青木幹雄が出馬の意向を表明している参院島根選挙区に、民放アナを擁立する方針を固めた。刺客戦術の再開である。こまめに地方を回り「政治とカネ」どこ吹く風と独自の選挙対策に余念がない。しかし、小沢のこの姿に、ひたすらテクニックだけで選挙に勝てると思い込んでいる男の哀れさを読み取ることは容易だ。
 なぜなら、ツートップの疑惑で、参院選挙は民主党に政権を取らせて失敗したとする国民心理が必ず作用するからだ。鳩山、小沢が居座れば居座るほど民主党にとってマイナスの構図が浮かび上がる。加えて参院選は民主党のマニフェストが利かない。衆院選に次いで2度だまされるような国民ではあるまい。マニフェストを唱えれば唱えるほど、逆に実現性が問われるのだ。したがって参院選挙には総選挙のような追い風は吹かない。
 この状況下での自民党の選挙戦略は、まさに正攻法しかない。地道に政治道徳、政治家の責任を訴え続けることだ。そのためには疑惑の主が居座り続ければ続けるほど、有利に働くと見て良い。長崎知事選の応援者から「小沢ののカネの話しが一番通りやすい。居座ってくれた方が有り難い」という声が聞かれるのがその左証だ。その上で「小沢独裁」を突くのだ。読売新聞によると小沢は14日久留米市で「参院で過半数を達成して、本当に革命的な主張を達成するには大きな抵抗は排除しなければならない」と述べている。小沢政治にはこの“抵抗排除”の思想がある。抵抗排除が、幹事長室に陳情を一元化させ、超党派議連の会長を独占させ、天皇を恣意的に利用し、自民党を焼け野原にすると発想することにつながるのだ。まさに小沢独裁政治である。
 老いてかくしゃくの塩川正十郎が17日「民主党は危なくて仕方ない。7月の参院選で過半数をとれば必ず独裁政治になる」と訴えたが、筆者も全く同感だ。小沢は選挙に勝てば“独裁是認”と受け止めるだろう、またツートップが疑惑の頂点に立っているのに党内から自浄作用の声が大きく盛り上がらないのは、民主主義政党とは言えない。これを阻止するためには参院選挙で「小沢独裁」を認めるかどうかを大きな争点として提起していく必要がある。参院でも過半数を民主党に達成させたら、国民は、戦後民主主義が経験したことのない独裁政治を許容することになりかねないからだ。そのためには自民と公明両党で“衆参ねじれ”を達成させることしか手段はない。まずねじれの達成で橋頭堡を作り、総選挙への体制を整えることだ。もっとも小沢が気づいて得意の“辞任”カードを切れば展開は別だ。
 

今朝のニュース解説(18日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 2月18日(木)07時47分54秒
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  ◎党首討論は追及下手の谷垣の勝ち
 自民党総裁・谷垣禎一は「残る道は退陣だとはっきり言えばよかった」と党首討論で言わなくて、後から記者団に言っても出し遅れの証文だ。おおむねの新聞論調はどっちもどっちと引き分けが多い。しかし、筆者は首相・鳩山由紀夫と谷垣の党首討論は、6対4で谷垣の勝ちとみる。なぜなら今回の党首討論の最重要ポイントは“平成の脱税王”の姿を浮き彫りに出来たかどうかだからだ。プロが新味がないと見るのは当然だが、五カ月ぶりにやっと応じた討論への国民の関心は高い。茶の間に向けて点数を稼げたかということから見れば、自らの献金疑惑に平身低頭して守りに徹した首相を見て、「可哀想だ。支持率高めてあげたい」という国民は皆無だろう。紛れもなく支持率降下作用をもたらすだろう。
 確かに、谷垣は人柄を反映してか、鋭さに欠ける質問を続けた。鳩山が企業団体献金の廃止を提唱したのに、回答はなく、鳩山から「返事がなくて残念」と突っ込まれる始末だ。ここはツートップの政治資金疑惑に加えて日教組からの違法献金などひしめく民主党不祥事を指摘して、「現行法でも守られないのに法改正して守れるのか」と切り返し、「説明責任を果たしてからそれを言え」と諫(いさ)めるのが正解だった。前財務相・与謝野馨が暴露した母親への度重なる“無心”問題にしても、鳩山に「全くのねつ造」と言わせたままで矛を収めてしまった。要するに谷垣はインテリで喧嘩が苦手なのだ。
 新聞論調は、連日の予算委員会論議をフォローしているから必然的に「新味なし」となるが、この論調は大局を見ていない。いかに政権にダメージを与えられるかの尺度からみれば、天の時は谷垣にあったのだ。と言うのも国民の徴税に対する不満が毎年うっ積する確定申告の時期と重なったことだ。母親からの膨大な“子ども手当”を首相なら「知らなかった」で済ませ、発覚して初めて納税するパターンが許されるのかという問題を白日の下に照らし出したからである。多くの国民は鳩山の「納税がばかばかしいという気持ちが国民に起きているのは申し訳ない」という陳謝に、「謝ってすむ話か」と言いたいに違いない。口ぐせの「身を粉にして働く」も「働いていただかなくて結構」だろう。加えて谷垣は鳩山の幹事長・小沢一郎離れを裏付ける発言も引き出した。国会への小沢招致要求に対して「私からの進言は十分あろうかと思う」と、前向き発言を取り付けた。鳩山は自分の疑惑で精一杯となり、小沢までかばいきれない構図が鮮明になってきた。小鳩分断に成功すれば、第一段階としての「小沢辞任」達成が容易になる。
 マスコミ論調は新聞もテレビも「政治とカネに集中しすぎた」と批判しているが、自らの報道ぶりを顧みてはどうか。民放テレビなどは朝から晩まで政治とカネだ。きれい事を言っているときではない。首相と幹事長のツートップの疑惑にけりをつけないかぎり、日本の民主政治は前進しないのだ。問題は党首討論を逃げまくる鳩山の政治姿勢にあるのだ。当初の予定通り毎週でも党首討論をやればおのずと内政、外交にも目が行くだろう。それにつけても初登場した公明党代表・山口那津男の鳩山に対する“秋波”はどうだ。筆者はひょっとしたら出来レースではないかと思う。山口が連座制を厳しくした政治資金規正法改正に向けた与野党協議機関を提案、鳩山が喜々として飛びついた構図は事前の根回しがあった臭いがする。公明党は昔から野党時代はこの手をよく使ったものだ。1人だけいい子になるわけだ。どうも日本の政治を良くしている政党のようには見えない。根底にポリティクス(政治駆け引き)が見え見えだ。
 

今朝のニュース解説(17日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 2月17日(水)07時51分14秒
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  ◎国税は“けじめ”をつけよ:鳩山献金疑惑
 論語は「その身正しければ、令せずに行わる。その身正しからずずば令すといえども従わず」(其身正不令而行 其身不正雖令不従)と統治の要諦を説いている。確定申告がスタートしたが“平成の脱税王”の「当然税金を払っていただき、そのことで国民の皆さんのお暮らしを守る政治をつくり上げていく」という発言が何と虚ろに納税者の耳に響くことか。首相たるもの脱税疑惑を指摘されたら使途も含めて説明責任を果たすか、潔く身を退くしか選択肢はないのだ。
 この国の国民は漢代の中国と違って何と法秩序を順守する国民なのかとつくづく思う。論語の通りならば納税しなかったことになる。産経新聞の確定申告の現場取材記事によると、税務署に足を運んだ納税者から「パートで半日働いても3000円にしかならない。税金を少しでも下げてほしい…」と言う声が聞こえたという。3000円の日給でも確定申告する国民なのだ。もちろん「税金を払うのがばかばかしい」という声も聞かれたというが、もっともだ。徴税の最終責任者であり施政者である鳩山由紀夫が毎月1500万円、7年間で12億円6千万円の“子ども手当”を「存じ上げなかった」で済ませようとする。発覚して贈与税6億円を払ったが、発覚しなかったら払わなかったことになる。
 一般市民が首相と同様の「存じ上げなかった」で税務署をパスできるだろうか。とんでもない。鳩山の額だったら確実に脱税容疑で逮捕、起訴され禁固2,3年の実刑判決を食らう。この不公平感がモラルハザードを呼ぶことは確実と見る。謹厳実直なこの国民にしてである。なぜなら自己申告は心の動きが左右する側面があるからだ。「首相が12億脱税なら、これくらいはいいか」くらいの微妙な対応が生じうるのだ。ちりも積もれば山となる。国家財政への影響は無視できないだろう。すべては小鳩疑惑の責任である。
 問題は国税当局が全く毅然とした対応をとらないことである。首相だから手心を加えているように見えるのは筆者だけだろうか。鳩山に対して重加算税の話も出てこないし、検察への告発もするようにはみえない。ここは国家的な
“けじめ”が必要にもかかわらず動こうとしない。政治主導のこわもて民主党に恐れをなしているのだろうか。国税に限らず財務、外務、防衛などの官僚に毅然として職責を果たす骨っぽさが見えないのは、それこそ官僚亡国ということになる。“平成の秘書起訴王”小沢一郎の方も、根底には脱税意識の不動産購入疑惑がある。家族間の資金移転も脱税の可能性がある。加えて今度は日教組から違法にカネを受け取った疑惑の表面化だ。その民主党衆院議員・小林千代美が最初に吐いた言葉が鳩山のコピーだった。「存じ上げていない」である。もう有権者は「いい加減にしろ」というところに来ている。「水は則ち舟を載せ、水は則ち舟を覆す」(荀子)。大衆によって支持され、このままなら大衆によって滅びる。
 

今朝のニュース解説(16日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 2月16日(火)07時41分4秒
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  ◎消費増税へ与野党は「大局」を見据えよ
 政治とカネもさることながら、首相・鳩山由紀夫の国家財政に対する危機感のなさは度し難い。国債発行で史上最大の水膨れ予算を作っておきながら、まだ消費税を「4年間上げない」と宣言している。いまや国家の借金は973兆円に達し、国債価格がコントロールを失いかねない「発散元年」(前財務相・与謝野馨)という状況だ。まさに国難の事態に直面しているのだ。4年間恒久財源なしで、国債が暴落すれば誰が責任を取るのか。国民に信を問うのが前提なら、任期満了など待たずに早期に総選挙に踏み切ってでも消費税導入を図るべきだ。そのためには与野党とも選挙目当ての空論を避け、導入に向けて胸襟を開いて協議する場を設けるべきだ。
 財務相・菅直人が財務省の“教育”を受けて、ようやく3月から消費税論議を開始する方針を明らかにしたが、本気で導入に踏み切る姿勢とはほど遠い。財政再建に向けた中期財政フレームを6月に作り上げるに当たって、消費税論議を避けて通れないから「論議」をするにすぎない。そのうちに幹事長・小沢一郎あたりから「参院選を控えて適当でない」とのクレームが付くことも予想される。菅は先週鳩山との会談で了承を得た上での発表のようだが、鳩山は4年間導入しない方針に凝り固まっており、あくまで徹底した無駄の削減努力をした上での導入検討路線だ。しかし鳴り物入りの事業仕分けが見出した財源はたったの6000億円。民主党の公約7兆円にはほど遠い。それどころか44兆もの国債を発行して92兆もの赤字垂れ流し予算を作った。4月からの事業仕分けもまず大きな新財源を確保することは困難だろう。このままでいけば子ども手当などのばらまき政策で、国の歳出総額が2013年度には100兆円を超え、そのうち国債が60兆円に達してしまう危険性を内包している。
 個人の金融資産は1065兆円であり、国内で国債をまかなえなくなる日も遠くない。そうなれば与謝野の「数字的には国債の発行残高は発散過程に入った。コントロールが利かなくなる第一歩で、民主党はそれに対する危機感を持ってない」という警告が一段と重みを増してくることになる。任期いっぱいで総選挙を断行して国民の信を問い、その上で消費税を導入しても手遅れとなる危険性がひしひしと迫ってきているのである。鳩山の主張に添えば早くて2004年か5年の導入となるが、この空白の5年間が慚愧(ざんき)の5年間となることは目に見えている。とても5年間は国債乱発で財政を持たせることは出来まい。鳩山がことあるごとに口にする「無駄の削減をしてから」などという悠長な対応をしていられないのが現実となりつつあるのだ。「無駄の削減」論や「4年間上げない」論はいまや当面を一時的にしのぐだけの方便となっており、空しく響くだけだ。
 財政破たんを避けるためには、現在の状況を国難と位置づけ、政党は責任の押し付け合いや党利党略の選挙対策にだけうつつを抜かすべきではない。党派を超えた対応が求められているのだ。その点自民党総裁・谷垣禎一が1日の衆院本会議代表質問で消費税増税などを議論する「社会保障円卓会議」の設置を鳩山に呼びかけたが、鳩山が拒否反応なのはどうしたことか。「政治とカネ」の問題といい、危機的財政状況に対する危機感の欠如といい、鳩山の首相としての資質の問題が根底にあるのはいかんともしがたい。民主党が党利党略を離れて本当に国家財政を考えるなら、早期消費税導入に向けて与野党協議を開始すべきだ。その上に立って、任期満了選挙などに拘泥せず、与野党話し合いで早期に解散・総選挙を断行し、国民の信を問うべきだ。政治の大局を見据えた対応が今ほど必要なときはない。危機に瀕した国家財政を前にして政局を優先させてはならない。
 

今朝のニュース解説(15日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 2月15日(月)07時41分39秒
返信・引用 編集済
  ◎いま「みんなの党」が面白い
 最近の永田町の会合で最大の話題がみんなの党(渡辺喜美代表)の“躍進”だ。躍進といっても一部世論調査の動向だが、民主、自民両党に次いで第3位につけるものも出て来た。特殊な調査では何と1位になるものまである。この傾向は一体何を意味するのか。簡単に言えば「民主支持への反省」が自民党を通り越してみんなの党に落ちているのである。ひとえに自民党のふがいなさがなせる業だが、この調子でゆけば、みんなの党が参院でキャスチングボートを握る可能性も否定できない。
 まず目立ったのが日経新聞の調査だ。「みんなの党」の支持率が前回の2%から5%に上昇し、共産党や公明党を上回って3位になった。参院選の投票先でも8%で、やはり3番手につけた。毎日の世論調査も2ポイント増の6%となり、09年8月の結党後、初めて公明党(5%)を抜いて3位だ。株価情報を提供している日経系の短波放送による個人投資家対象のインターネット調査では、政党支持率が46%で1位となったほどだ。
 この傾向を分析してみよう。まずみんなの党の一連の発言が分かりやすく説得力があることだろう。小泉路線を堂々と引き継いでいる渡辺喜美をはじめ、幹事長・江田憲司、政調会長・浅尾慶一郎らのテレビの対談、国会質問などを聞くと実によく勉強していることが分かる。同じ小党でも社民党や国民新党幹部の発言は、ワンパターンであり、メモを取る気も起こらないが、みんなの党はメモに値する。
 例えば渡辺の「法人税減税して強い企業をもっと強くすればみんなが豊かになる」「CO2問題でも、やりすぎでは、国力を損なう。そんなことも理解できない民主党は売国奴にちがいない」「失業率を高めているのは、 民主党だ。またその救済に税金を使う。全く労働組合あがりの愚かな集団が民主党だ」などは、すっと国民や経営者の気持ちに入り込み、うっぷんを軽減する傾向を持つ。別に自民党がこの発言をしても全くおかしくないが、みんなの党だから大衆は湧く。
 なぜだろうか。多くの有権者が長年の自民党政治にアレルギーを抱き、それがなかなか払拭できないからであろう。民主党は小鳩疑惑で信用ならぬが、自民党もやはりその次に信用ならぬという感覚に、どうしても陥るのだ。そして政界を見渡せば、元気のいい党が理路整然と民主党を突いている。新鮮だと感ずるのだろう。しかし問題はこの新鮮さが持続するかどうかだ。過去に新自由クラブ、新党さきがけなど小人数でスタートして政権の中枢に参画したケースはある。幹事長・浅尾は「参院10議席を目指す」としているが、2大政党激突のはざまでそれが可能か。過去のミニ政党は中選挙区を土台として勢力拡大したが、小選挙区では大政党に割り込むのは至難の業であろう。しかし比例区で伸びる可能性は否定できない。
 さらにみんなの党のマイナス要因は、民主党に“変事”が生じた場合、離反した支持率が民主党に戻る可能性も否定できないことだ。“変事”とは民主党が疑惑の小鳩の切り離し、もしくは小沢だけの切り離しに成功した場合だ。これは風向きが変わる可能性がある。みんなの党に流れた支持率が、やはり昨年自ら選択した民主党を支持して、もう少し様子を見ようという気持ちにさせるかも知れない。昨年の総選挙前と同じ展開である。旗印「自由と活力」のみんなの党がどこまで票を伸ばすか、新たな政界流動化の要素となることは間違いない。もしキャスチングボートを握った場合どちらに付くかだが、いまのところ民主党批判で支持率を拡大している要素が大きく、自民党に付くとみられている。しかし政権参画は“蜜の味”。こればかりはふたを開けないと分かるまい。
 

今朝のニュース解説(12日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 2月12日(金)07時55分55秒
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  ◎自民に有利の攻防長期化:小鳩疑惑
民主党衆院議員・石川知裕の離党は、幹事長・小沢一郎の一つ目の防波堤が崩壊したことを物語っている。本丸直撃を回避するため小沢一郎は何重にも渡る防波堤を築いているが、今後一つづ崩されてゆくだろう。なぜならそれが砂上の楼閣であるからだ。首相・鳩山由紀夫の“脱税”疑惑とも絡んで今後の攻防は、二,三カ月間の長期にわたる方向だ。これは昨年から指摘しているが自民党にとって願ってもないチャンスだ。一挙に片付いては支持率が戻らず、参院選挙に向けて態勢が確立しないからだ。
 小沢は石川離党について「本人の判断」を五回も繰り返し、石川も小沢との連絡を全く否定しているが、誰かこれを信ずる者がいるだろうか。石川離党が小沢自身への責任論としてはね返るのを回避するための姑息(こそく)な糊塗策にすぎない。明らかに12日の衆院予算委集中審議に先立つ駆け込み離党であり、小沢の意を受けた民主党が練りに練った戦術だろう。加えて小沢は、「石川議員個人の形式的なミス」を繰り返し、「国会議員の職務権限に関して責任を問われているわけではない」と強調した。
 こうした小沢の突っ張り発言を聞く度に、一般国民がどう反応するかについて、小沢は気づいていない。「いやぁ~な感じ」とか「けじめ無視」とか、「監督責任はどうなるの」とかいった反応がテレビの前で発言の度に生じているのを知らないのだ。明らかに世論を読み違えている。秘書時代の行為だから国会議員の責任が問われないという強弁は初めて聞いたが、容易に反論可能だ。秘書時代の悪事隠蔽の積み上げの結果、国会議員になったこと自体が問われるからだ。また小沢は無所属となる石川被告の活動を支えるよう民主党北海道連の幹部に指示したというが、これこそ語るに落ちた。秘書と一体の党私物化の対応だ。冒頭述べたように防波堤の1つが崩れたが、小沢の防波堤は二重三重と張り巡らされている。民主党としては例外的措置である石川の議員辞職拒否に始まって、政倫審への出席拒否、議員辞職決議案採決拒否、自らの証人喚問拒否。数えればきりがない。
 しかし、自民党にとっては防波堤が数ある方が有り難い。マスコミの論調はもはやその論拠が正義感や道徳観の段階に入ってきており、これを突かれれば突かれるほど、民主党の自浄能力のなさが浮き彫りになる構図になっているからだ。小沢が容易に突き崩せるものではあるまい。例えば21日の長崎県知事選に敗れれば、「小沢が悪い」となる構図だ。今後検察審査会が「起訴相当」を議決したり、裁判での検察冒頭陳述、国会での休むことのない「政治とカネ」の追及など砂上の楼閣を崩す荒波も数知れず、小沢辞任までやむことはないだろう。自民党はこの追い風を背景にツートップの疑惑を追い続ければ先の世論調査のように薄日が差し始めるだろう。幹事長・大島理森や元官房長官・町村信孝が予算の採決の前提条件として小沢の参考人招致などを挙げはじめた。例え来年度予算案の成立を遅らせても、ツートップ疑惑を追及する構えだ。これは世論が自らにはね返りかねない問題を秘めており、いわば両刃の剣だが、野党としては予算人質批判と小沢追及のバランスを見極めることになろう。産経新聞によると11日、日光市内のパーティーで演説した小沢に「辞めろー!」とヤジが飛び、会場は一瞬静まりかえったという。「党内の声なき声を代弁するかのようで、かえって痛烈に響いた」とのことだが、小沢にとって最大の生き甲斐である選挙運動でこうした反応が出始めると確実にボディブローとして利いてくるだろう。
 

今朝のニュース解説(10日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 2月10日(水)07時44分52秒
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  ◎「枝野起用」、「石川離党」でじわり小沢離れ:鳩山
 「『よろしいか』『はい』というのが精一杯」(朝日川柳)であった首相・鳩山由紀夫が、じわりと“小沢離れ”をし始めた。明らかにその発言からは小沢秘書・石川知裕を離党させたい気持ちがありありとみられる。小沢批判の言動を繰り返す元政調会長・枝野幸男を行政刷新相に起用するのも、小沢にとっては“神経逆なで”以外の何物でもない。遅まきながら「共倒れの構図」から離脱したいという思いの方が「何でも小沢頼み」より勝りつつあるような感じだ。しかし小沢の“巻き返し”は陰に陽に出てくるから、まだ恐る恐るの小沢離れだろう。
 鳩山発言を分析していると、世論調査で散々な数字が出た翌日8日の朝からトーンが変わったのに気づく。衆院予算委で小沢について「自身の秘書が逮捕され、その責任を感じていると思う。当然、責任はあると思う」と述べている。なにより国民世論を気にする鳩山らしい“変化”と見る。その直後の小沢との会談の「ぜひ一生懸命頑張ってください」発言も「よろしいか」「はい」に訂正している。石川の進退について9日の衆院予算委員会で「本人自身の身の処し方が十分でない、あるいは必ずしも国民の思いとは違うときに、党としての判断も当然でてくる」と述べている。これは民主党として最終的には除籍処分をすべきであるとの判断に傾いたものだろう。鳩山は石川辞任否定発言について「地元に帰ればああいう思いになる」とも述べて、擁護の姿勢は全くない。今朝の朝刊の見出しも読売、日経などが石川の会見をもとに「石川議員、辞職・離党せず」としているのに対し、朝日「石川議員、離党見通し」産経が「離党へ」と離党に踏み切っている。見通しを持って見出しを踏み込むかどうかの勝負所だったが、結局離党になる方向だろう。
 加えて枝野の起用だ。鳩山は一時枝野を首相補佐官に起用したかったようだが、裏で小沢の横やりが入りぐずぐず決めかねていた。これに業を煮やしたのか枝野は公然と小沢批判に踏み切った。8日朝も「小沢氏自らあらゆることを公開し、国民の信頼を取り戻す必要がある。それができないなら、身を引くことも含めてけじめを付けることが必要だ」と辞任を迫っている。朝日によると鳩山は8日の小沢との会談で枝野起用の了承を取り付けたと言われる。枝野の
“こわもて”が成功したことになる。
 鳩山の狙いは政権に刷新ムードを取り入れたいということだろう。非主流議員も取り込んで度量のあるところを示し、支持率回復に持ち込みたいということだ。しかし大きな政局の流れから見れば「石川離党」も「枝野起用」も当面の糊塗策に過ぎない。石川の離党は当然の常識だし、一閣僚人事で支持率低下の潮目が変わることはないだろう。なぜなら問われているのは紛れもなく鳩山自身と小沢の「政治とカネ」であるからだ。民主党政権は首相と幹事長を移植する大手術しか窮地を脱する道はあるまい。
 

今朝のニュース解説(9日)

 投稿者:杉浦正章メール  投稿日:2010年 2月 9日(火)08時11分30秒
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  ◎秘書は城秘書は石垣秘書は堀:政治川柳傑作集
 江戸狂歌に「白河の清きに魚も住みかねてもとの濁りの田沼恋しき」があるが、さしずめいまは「黒川の闇に魚も住みかねて元の濁りの自民恋しき」か。民主党幹事長・小沢一郎と首相・鳩山由紀夫がまさに一蓮托生の開き直りに出た。小沢の記者会見は打って変わって当たるべからざる勢いが戻った。「私自身2度事情の説明をいたしました。これ以上の説明はない」と説明責任を完全否定。世論調査にもかみついて「不正なお金という報道がずっと続いた。不正な献金は受けとっていなかったという報道を同じように続けていただいて、その後に世論調査をしてほしい」と強圧的な態度を復活させた。この小沢の突っ張りに突っ張りで応ずるのは大人げない。柳に風と受け流し、時事川柳で戒めるとするか。
 「子の手当母が父がで言い逃れ」(筆者)。検察の不起訴の理由を見れば「嫌疑不十分」とある。嫌疑不十分とは起訴して有罪に持ち込むだけの証拠が集まらなかったということだ。しかし最初に検察が「クロ」と見込んだであろうことは十分推察できる。なぜ資金の流れを隠蔽したのか、なぜ借り入れ文書に署名したのか、なぜ巨額の資金を長期間タンス預金できたのか。結局秘書のせいにしてとん走をはかる古来の“政治慣習”を踏襲しただけだ。小沢は説明しなくても、検察側の冒頭陳述で「説明責任」は果たされるだろう。それを楽しみに待つとするか。朝日川柳の「秘書は城秘書は石垣秘書は堀」がすべてを言い尽くしている。谷垣の「限りなくクロに近い」不起訴なのだ。朝青龍は引退したが読売時事川柳には「グレーでも身を退く人と退かぬ人」。選者は「あいつのいない本場所。あの人がいる永田町。ああ」と慨嘆する。一蓮托生とは極楽にいくことが前提だが、極楽往生できますかねぇ。小沢さん。
 託生のもう一人鳩山も「どうぞ戦ってください」に次ぐ重大発言。小沢に「ぜひ一生懸命頑張って欲しい」と宣うた。おそらく小沢は8日午前の鳩山の国会答弁を聞いてぶったまげたに違いない。全国紙が一斉に「小沢辞任」の世論調査を書いた翌日だ。鳩山が何を言うかとかたずをのんで見守ったのだろう。案の定予算委で鳩山は「小沢氏自身も責任は感じていると思っているし、私も、小沢氏に何らかの責任は当然あると思っている」と発言。慌てて小沢は官邸に乗り込んで13分という不自然な会談を行ったのだ。それも「この仕事を続けてよろしいか」と半ば脅しとも受け取れる発言だ。小沢と鳩山の関係が良く分かる。
 しかし二人とも民主党政権を選んだ国民の落胆、幻滅への眼差しはない。あるのは数を頼んだ永田町マキャベリズムだ。マキャベリは「君主にとって最大の悪徳は、憎しみを買うことと軽蔑されることである」と述べている。まだ憎しみは買うまでには至らないだろうが、軽蔑を買っていることは間違いない。政権側には支持率逆転にもかかわらず、まだ高い政党支持率にすがる声があるが、鳩山と小沢の姿勢は間違いなく政党支持率の低落につながるだろう。読売川柳の「鳩だから影や闇には目が利かぬ」が“軽蔑”の端緒だ。小沢には「政治的・道義的責任」などという言葉は通用しないのだ。「吾が辞書は責任の二字禁止とす」(筆者)。
 党内反小沢グループの指揮者・渡部恒三は「これから30日とか50日たったら小沢君は最終的には思い切った決断をしてくれる」と小沢辞任に期待している。黄門様にとって問題は手足となる助さん角さんがなかなか腰が重く、今後小沢が党内を席巻しかねない点だ。「印籠を自分で出して間の悪さ」(筆者)ということにもなりかねない。最後に読売川柳の傑作。「振り上げた拳で検察頭掻き」。解説しないで済む川柳が一番いい川柳だ。それにしても検察首脳も説明責任があることは間違いない。
 

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