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またまたまた温泉に行きました。

 投稿者:ゆ〜さく  投稿日:2009年 4月23日(木)13時37分44秒
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  ○陽気が良くなったので、温泉に行ってきました。これはまァ動物的条件反射みたいなモンでして。

向かったのは栃木県塩原。温泉ファンの方は「何で今さら塩原!?」と思われるかも知れませんけど
答は簡単。「行った事がなかったから」。なんで行った事が無かったのかといえば、この答も簡単。
関東の者は大規模観光ホテルの「ホテルニュー塩原ァ〜♪」だなんてCMソングを聞かされ飽きてて、
それで鬼怒川とかと同じ井戸水みたいな湯の歓楽温泉街なんだろう、という先入観を持ってしまっ
ていたから。行ってみたらとんでもない、立派で個性的な、様々な湯が湧く本格的な湯治場でした。
…ただ、塩原温泉郷と一口に言っても広いので、ディープな湯を巡ろうと思ったら足は必需です。
そこで冬に伊豆へ行った時と同様の駅レンタプランを採択しました。
金曜の病院帰りに新幹線で那須塩原駅まで出る。1時間少々。んでシティホテルに泊まり、翌土曜
朝から動けば週末をフルで湯巡りに使える。このプラン、最強!

行ってみてホント良かった。標高のある塩原は今が桜の満開。彼方の山脈は未だ雪をいただき陽光
は夏のように照り付けるのに、渓谷から吹き上がる風は清涼飲料水のように冷たく、湯上りに最高。
新緑も美しく、露天風呂の大敵・ブヨ等の虫もまだ居なくて。

まず向かったのは、温泉街入り口の渓谷に設えられた公共露天風呂。歓楽温泉地に良くある添え物、
観光のツマミだろう…くらいに思ってたら、行ってみてビックリ、川面に浮かぶ小さな湯舟が二つ、
コレ足元湧出なのだ!
○岩の湯
黒々とした岩盤から直接湯が噴出し、けっこう深い湯舟の底の砂地からも、滾々と熱い潤いが湧き出
て。湯は緑褐色の濁り湯、食塩泉。ぬる目の方の浴槽に浸かり、奥の湧出口の上に屈むと…大地の
恵みが、むわむわと肌を駆け登る。痔持ちにはコレ最高だ(笑)。湯上りは身体が軽く、血行も活発!

○不動の湯(写真一番右側↑)
ついで川沿いの遊歩道を散策しつつ、もう一つの露天風呂へ。こちらは無色透明の湯の引湯だと
いうので重要視してなかったんだけど、これまたサイコー。新緑香る林の奥、小さな滝の隣なのだ。
どちらの湯も、訪れた人に楽しんでもらおうと、思いを込めて造られた事が伝わってきます。
ところでネットなどを読むと昨今これらの湯は、いわゆる"ワニ"…混浴である事から女性の裸目当
てで延々と居座る不届き者…に占拠されがちだと聞くけど…そーゆー輩は、アレですね、バカなん
ですね。温泉地の人々が金を出し合って楽しんでもらおう、温泉の良さを知ってもらおう、と願い
を込めた、その胸中を察する脳の力が無いんですね。ヒドい奴等になると300円ぽっちの清掃料も
払わず深夜に騒ぎ、ゴミを散らかしっ放しにして帰ると聞きます。そんなバカどもに温泉を汚され
たくない。温泉は聖地です。バカは浄水場にでも浸かってて下さい。
追加情報。不動の湯は浴槽の底がコケで滑るので注意のこと。露天風呂に慣れてない人は「風呂底
にコケなんか生えるのか!?」と思われるかも知れないけど、生えます。強酸性で激熱の草津の湯
にだって、コケは生える。生命ってスゴい。

さて今度は、よりディープな湯を求めて温泉郷の奥地へ。塩原の中心街…大規模ホテルが立ち並ぶ
近辺の湯はみんな食塩泉か単純泉なんだけど、その山奥に分け入り、細い細い林道のどん詰まりに
ある、歴史ある温泉場発祥の地"元湯"には、個性の強烈な湯が今もたっぷりと湧き出ています。
元湯・大出館

山懐に抱かれた、5種もの源泉を擁する宿。特にスゴいのは一番奥の浴室。白い硫黄泉"鹿の湯"と、
真っ黒な湯の"墨湯"の浴槽が仲良く並び(写真↑左側)、白黒双方の浸かり比べが出来る。なんでも
この二つの源泉、宿の敷地内に二つ仲良く並んでるんだそうで…スゲえ。今まで塩原をナメてました。
済いません。んで浴感は…。"鹿の湯"の方は、脚を浸けた途端にキューッと収斂感覚が来る、毎度
お馴染みの硫黄泉。でも舐めてみると…に、苦い!こんな苦い硫黄泉は初めてだ!さらに、"墨湯"
の方は…この日の黒ずみはさほどでもなかったけど濃い日には、まさに身体に墨汁をこぼしたよう
に肌も黒く染まると聞く、その黒さ。コレ、東京の黒湯(化石海水)とも、宮城県東鳴子の石炭系の
黒さとも全然違う。宿の女将さんは酸化鉄だ、と言っていたけど…この黒さ…酸化鉄系ならば強烈
に暖まるのかな、と思いきや、湯上りはスーッと火照りが引いてゆく。なんじゃこりゃあ!!?
またまた、こんな湯は初めてだ。ホント奥が深いわ、温泉道…。
一服後、別の浴室とソレに連なる露天風呂へ(写真右側↑)。コチラはその日の気圧によって色が変
わる"五色の湯"なのだそう。肌にキューッと収斂感が来る浴感と、その苦味は"鹿の湯"と変わらん
けど…実に入り応えのある、本格的な湯!ここの歴史は古く、かつては大湯治場として栄えていた
けど江戸時代の大地震で壊滅して以来、ココを含めて三軒だけになってしまったんだそうで…そん
な思いを馳せつつ、露天で風に吹かれていると…ああ、古来、日本人の温泉への憧憬は変わらず…。

疲れた。今の体力では湯巡りもこの位が限度かな。運転出来なくなる前に、今宵の宿へと参ります。
明賀屋 本館
塩原温泉街中心部から、山奥へ分け入った所にある歴史ある宿。一人旅OKで部屋食可。予約した
プランだと木造の本館に通されそうだったので、割り増しでエレベータのある新館に替えてもらう。
本館も風情があって良さそうだったんだけど、階段を三階分も昇り降りさせられるのはタマラナい。

通されたのは角部屋。窓外の眺め↑は緑深き山林と渓流。右手前に、これから行く川岸露天風呂が
ある、廃棄された旧館が見える。とにかく呼び物は、その露天風呂!古めかしい木造の、急な階段
を90段も谷底へ降りてゆくと…やがて朽ち果て苔むした旧館が見えてくる。宿泊部は廃墟。しかし
その湯処は生きており、いにしえの風情を現代に語り継ぐ。「釣りキチ三平」の背景みたいな山渓
と、川岸の岩畳に直接うがたれた湯舟が三つ。湯もイイ!オレンジがかった褐色のにごり湯は析出
分が濃厚の様子で、長い歴史もあって湯口にウエハースのミルフィーユみたいな美しい層を成して
固まっている。食塩泉で暖まり、浸かり応えも充分。しかしこの旧館…露天の上に脱衣所があるん
だけど、地震の時に崩れてきたりせんだろうなぁ(苦笑)。
食事もまずまず!本館の価格設定だとお値打ちだけど、新館料金だとちと割高かな?しかし栃木牛
の陶板焼き、脂が乗って、うまっ!他にも骨まで柔らかいイワナの唐揚げ朴葉巻き、造りもイワナ、
フキノトウのゼリー寄せなど季節感も充分、満足のいく品々でした。

翌朝は温泉郷の一番テッペン、噴火口の周りに身を寄せる湯治場"新湯"へ。風光明媚な観光道路の
日塩もみじライン、その中途にあって高原の空気が美味い!小規模のガス噴出地帯…いわゆる"地獄"
を裏庭にして幾つかの温泉宿があるんだけど、そこいらは噴気交換醸成温泉?だと聞いたのでココは
足元湧出だという共同浴場へ向かいました。

○共同浴場・むじなの湯
建築現場のバラックみたいだけど、立派な湯気抜き稼動屋根なんかも付いてます。とにかく強力な
酸性泉には、こういった木造りの湯屋がイチバンなのだ。男女浴室の仕切りの下、板張りの向こう
の岩盤から、脚を浸けるとピリピリ来る強烈な白濁硫黄泉が、ゆらゆらと湧いている。浴槽の湯温、
45℃。小さな浴室はジモティーや温泉好きのおっちゃんらで満員だったんだけど会話が弾む、弾む!
一人、若い旅行者が混じってたんだけど熱い湯への入り方を知らなかったらしく、湯船に飛び込ん
だ直後に「熱ィ!」って飛び出すのを皆でナゴヤカに笑ったり。こんな情景を見てると、あぁ温泉
マニアになって良かった。
※温泉お役立ち情報。熱い湯への入り方。
那須湯本"鹿の湯"で教わった入浴法だけど、浴槽の湯を桶に汲んで20杯以上、頭の後の盆の窪に
掛け湯します。頭蓋骨と脊椎の接合部分の凹み。これで大丈夫。この奥には延髄があり、人間の
身体の温度調整を司ってるのでココを湯に慣れさせてしまえば、どんな熱い湯にでも平気で浸か
れるようになります。是非仲間連れで行って、自分だけ温泉通ぶりましょう(笑)。
ただし地元の共同浴場にお邪魔する際はマナーを大切に。あくまで地元の人達の物であってソコ
を好意で開放してくれているのだ、という事をお忘れなく。熱すぎる湯温には細菌対策、薬効の
保持などキチンとした意味があるのですから、勝手に水でうめるのは御法度。ゴミ散らかしたり
脱衣所をビチャビチャにしたりするのはもっての他。共同浴場で地元の人に暖かく迎え入れられ
れば、貴方も立派な温泉通を名乗れます。

快晴の空の下涼やかな谷風が吹き抜け、サイコーの気分!温泉はいつでも自分を裏切らないぜ!
時間があるので、酔狂にもホテルニュー塩原にも寄ってみました。伊東ハトヤと同じく、TVCMの
過剰リピートでもって幼き関東民を洗脳し憧れさせていた大量処理観光施設。実際はどんなかな。
これが"虹の架け橋"かあ…。はあ。ありますねえ。これがボーリング場かぁ。はあ。ありますねえ。
風呂場。でっかい健康ランド。以上。
 
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